注文住宅5000万円台の間取り例と人気ハウスメーカー比較!土地抜き・込みでの違い

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注文住宅を建てる際にもっとも気になるのは建築費や諸経費まで含めた総費用だと思います。

今回は5,000万円台(5,000~5,999万円)の予算で建てる注文住宅について、注意点やコストを抑えるためのポイントなどを解説します。

建物だけで5,000万円~5,999万円だとかなりの豪邸を建てることもできるので、大手ハウスメーカーの邸宅シリーズも候補となります。

その反面、予算が多い分しっかりと必要なものを確認しながら家づくりを進めないと、本来必要のない設備まで購入し、後悔することもあります。

このページでは5,000万円の間取り例と、家を作る際の注意点について詳しく解説します。

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目次

予算5000万円台で家を建てる際の費用と内訳

注文住宅の価格は大きく以下の3項目で構成されています。

  • 建物本体工事費:柱や梁などの大工工事、屋根や基礎の躯体工事、オプション費用など
  • 付帯工事費:上下水道や電気・ガスの引き込み工事、駐車場のアスファルト舗装など
  • その他諸費用:住宅ローン関連の諸費用、火災・地震保険、登記費用など
※My House Paletteより画像引用

円グラフにあるように全体の7割を本体工事費、2割が付帯工事、1割がその他諸費用という割合で考えておくと良いでしょう。

各項目の具体的な内容については、「注文住宅2000万円台」で解説しているので参考にしてください。

設計料に注意

大手ハウスメーカーの場合、建物本体工事費のなかに設計料も含まれています。

しかし邸宅シリーズのように家が大きくなると、大手ハウスメーカーでも専属チームを組んだり、社外のデザイナー(建築士)に設計を依頼することがあります。

こうなると別途で設計料もかかるので注意しましょう。

設計料は社外のデザイナーだと本体工事費の1割程度が相場なので、本体工事費5,000万円の家であれば設計料だけでも400万円~500万円ほどの費用がかかります。

建築費の内訳(2階建て)

坪単価80万円のハウスメーカーで50坪の家を建てると仮定した場合、工事費の総額はどれくらいになるのか試算してみましょう。

建物本体工事費 50坪×80万円(坪単価)=4,000万円
付帯工事費用  800万円
その他諸費用  400万円
合計      5,200万円

これがおおまかな建築費用の内訳となります。

さらに本体工事費などには消費税が別途かかるので、総額は5,700万円ほどになります。

各社の坪単価の目安は「ハウスメーカーの坪単価ランキング」の記事にまとめていますので、ハウスメーカー選びで迷っている人は参考にしてください。

平屋の建築費は?

50坪超えのような大きな平屋を建てる人は少ないのかな?と思うかもしれませんが、50坪超えの平屋は普通にあります。

ここで注意しておきたいのが、同じ50坪の家でも、二階建てと平屋では建築費が違ってくる点です。

二階建ての方が高い感じている人が多いですが、実は同じ坪数の建物であれば平屋住宅の方が建築費は10%ほど割高になります。

建物本体工事費 50坪×88万円(坪単価)=4,400万円
付帯工事費用  880万円
その他諸費用  440万円
合計      5,720万円

この例だと同じ50坪の家でも、平屋は消費税まで考えると予算5,000万円台では収まりません。

平屋の方が高い理由としては、基礎や屋根の面積が二階建て住宅よりも広くなるなどの理由が挙げられます。

そのため、平屋で同じ大きさの家を建てるなら、少しグレードを落とさないと予算オーバーになる可能性があります。

この点は忘れずに覚えておいて下さい。

出典:無添加あいの家

建物が大きくなれば坪単価は安くなる

同じハウスメーカーの同じ住宅商品で、「30坪の家」を建てるのと「50坪の家」を建てるのでは、坪単価が違います。

なぜなら、家の面積多くなるほど坪単価は安くなるのが一般的だからです。

建物が大きくなるほど坪単価が安くなる理由としては、30坪の家でも50坪の家でも基本的にお風呂やシステムキッチンは同じ1カ所だからです。

どうしてもお風呂やキッチンなどの水まわりは建築費用の負担率が大きくなるので、坪数が小さい家ほど坪単価は高くなってしまいます。

つまり、坪単価がもとから安いハウスメーカーを選ぶほど坪数も広くなるので、予算内でより大きな家が建てられるということになります。

5000万円台の家の間取り例(平屋・2階建て)

5,000万円~5,999万円の予算だと、50坪より大きい家を希望する人が多いのではないでしょうか。

ローコスト住宅であれば80坪を超えるような豪邸を建てることも可能ですし、二世帯住宅や三階建て住宅でも問題なく建てることができます。

ここでは坪数別の間取り例をみながら、特徴や注意点について解説していきます。

失敗しない家づくりのためには、できるだけたくさんの間取り図を見て、自分の理想に近い間取りを探すことが重要です。

間取りを色々と見比べるには、ハウスメーカーが配布している無料カタログを取り寄せるのが便利です。

「LIFULL HOME’S」などの不動産ポータルサイトを使えば、自分の予算に合わせてカタログを取り寄せることができるので、ぜひ上手に活用してみてください。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
3500~4000万円の住宅
4000万円以上の住宅
ハウスメーカーのカタログ人気ランキング
家づくりプランを依頼したい場合

50坪~60坪のニ階建て

出典:トヨタホーム 
ハウスメーカートヨタホーム
延床面積173.89㎡(52.6坪)
1階床面積98.17㎡(29.7坪)
2階床面積75.72㎡(22.9坪)

1階の床面積は約30坪(60畳)あるのですが、LDK以外には水まわりしかありませんので、かなりゆったりしたLDKであることがわかります。

キッチンからLDK全体が見渡せるようになっているので、小さいお子さんが居ても安心して家事ができるように工夫された間取りになっています。

玄関入ってすぐにファミリークローゼット(WIC)が配置されているので、帰宅してすぐにコートなどを脱ぐことができウイルス対策にもなります。

トヨタホームが採用しているユニット工法ならではの大空間・大開口が実現されており、開放感たっぷりの良い間取りだと思います。

良い間取りの多くは家の中心に階段があることが多いのですが、こちらの家も例外ではありません。

中心に階段をもってくることで二階の廊下スペースを最小限に抑えながら各部屋を配置することができます。

1つだけ気になる点をあげるなら、リビング西側の収納スペースは必要だったのでしょうか?

この収納スペース分を削ることができれば2階のバルコニーの一部も不要なので、建築費にして100万円~200万円ほど削減することができたように思います。

50坪~60坪の平屋

出典:SUUMO
ハウスメーカー積水ハウス
延床面積167.75㎡(50.7坪)

素敵な日本庭園を活かすために考えられたH型の間取りになっています。土地の広さが300坪ほどあるからこそできる間取りだと思います。

和室にこだわった家づくりを希望されていたようで、玄関正面にある和室の存在感は説明するまでもありません。

リビングの南北両方に庭があり、景観を楽しめるように大きな窓が設置されています。

50坪を超える平屋ですが、これだけ大きな平屋を建てるためには100坪の土地でも足りません。

都心部では難しいと思いますが、150坪以上の土地が理想です。

あえて間取りで気になる点をあげるとしたら、主寝室と隣合わせにバスルームがあるのが心配なのですが、積水ハウスほどのハウスメーカーなので、防音対策もしっかりされていると思われます。

積水ハウスならではの間取りだと思うので、地元の工務店やローコスト住宅で平屋を建てるときは真似をしないようにしましょう。

60坪以上のニ階建て

出典:住友林業の家
ハウスメーカー住友林業
延床面積210.05㎡(63.53坪)
1階床面積109.65㎡(33.16坪)
2階床面積100.40㎡(30.37坪)

間取りをみると道路からの視線を気にされていることがよくわかります。

二階には道路に面している壁前面に木調格子が設置されていますし、あえて建物の奥にウッドデッキを設けられています。

存在感のある外壁タイルもやはり目隠しの意図が大きいように見えます。

ただ、道路側からの視線を意識しすぎたのか、1階の間取りに中途半端な部分が多くなっているように感じます。

例えばトイレの位置、和室の押入れ、そして浴室と洗面室も二階に配置されています。

ウッドデッキと和室の位置が逆に配置されていれば、もう少し余裕のある間取りにすることも可能だったのではないでしょうか。

二階のポイントは主寝室にある大きなウォークインクローゼットだと思いますが、1階に立派なリビングがあるのに、二階にダイニングのようなホールが必要だったのでしょうか?

そのホールをつくるスペースがあれば二階にもトイレを設置できたでしょうし、ロフトへ上る階段に浸食されて洋室の収納スペースが少なくなっているのも解消できたはずです。

63坪もある大きなお家なのですが、最初に言ったようにすべてが中途半端にまとめられているように感じる間取りです。

60坪以上の平屋

出典:ダイワハウス
ハウスメーカーダイワハウス
延床面積204.66㎡

渋い銀色の光沢を放ついぶし瓦の寄棟(よせむね)屋根が特徴的な平屋住宅です。

地盤を一段高くして石垣を敷いていることで、より建物に重厚感が出ています。

庭も片方が枯山水風の日本庭園、反対側が芝生庭と、まったく異なるタイプの庭になっているのも遊び心があり良いと思います。

間取りの注目ポイントは、今どき珍しい二間続きになっている和室でしょうか。親戚が集まる機会も多いそうなので、二間続きの和室があるとすごく便利です。

和室がある側には日本庭園の庭、LDK側には芝生庭と間取りとしっかり調和された庭になっていることがわかります。

キッチン奥にある祖母の部屋には、すぐ隣に専用のトイレもあります。

全体的によくまとまっている間取りだと思いますが、図面を見る限りではキッチンまわりの収納スペースが少し不足しているように感じました。

あと応接室と和室が続き間になっているのも違和感があります。

きっと応接室からも自慢のお庭を見えることを前提に考えてしまった間取りなのでしょう。

この間取りの悪い点は、すべて庭の景観を優先してしまったことにあります。

リビング、和室、応接室など、すべての部屋から自慢の庭が見えることを優先してしまったため、北側の配置を強引に収めてしまったように感じます。

普通に動線を優先した場合、キッチン奥からしか部屋に入れないような作りにはなりません。

それと高齢の祖母が同居しているそうなので、庭から建物へ移動する階段に手すりはありますが、スロープも設置しておくと良かったのではないでしょうか。

二世帯住宅

出典:SUUMO
ハウスメーカーアエラホーム
延床面積203.64㎡(61.6坪)
1階床面積不明
2階床面積不明

約60坪の完全分離型の二世帯住宅で、1階が親世帯、2階が子世帯になっています。

1階は親世帯の住居スペース。和室があるのですがリビングにも畳スペースが設けられています。

二世帯住宅の欠点でもある収納不足を、玄関横に大きめの納戸を設けることで収納量も確保できています。

LDKも22帖ほどあり、ご両親2人で生活するには十分すぎる広さを確保できていると思います。

1階の親世帯に関して少しだけ気になるところがあるとすれば、高齢ですので寝室とトイレの距離が少し離れている点くらいです。

2階は子世帯の住居スペース。

小屋裏に収納を集約することでLDKの空間を広々と確保することができています。

10.8帖の洋室は将来2つに区切って子どもたちの個室にすることもできる、可変性のある設計となっています。

子世帯の居住スペースも同様に収納が少なくなりがちなので、小屋裏収納を作ったのも正解だったと思います。

子世帯(2階)の気になる点は、1階から2階、2階から小屋裏への階段が2つあるので気密性が取れず暖房や冷房の効きが悪くなりそうです。

本来なら階段の登り口と降り口にドアを設置できるような間取りにするのがベストです。

三階建て住宅

出典:旭化成ヘーベルハウス

※間取りと建物画像は異なります。

ハウスメーカー旭化成ヘーベルハウス
延床面積208.83㎡(63.1坪)
1階床面積74.98㎡(22.68坪)
2階床面積68.88㎡(20.83坪)
3階床面積64.97㎡(19.65坪)

ヘーベルハウスで63坪の三階建て二世帯住宅です。

当記事の5,000万円台というのは正直難しいと思いますが、ヘーベルハウス以外の住宅会社であれば予算5,000万円台で可能なので紹介しておきます。

普通の二世帯住宅であれば1階と2階にLDKを配置することが多いのですが、こちらの間取りは1階と3階にLDKがある珍しいタイプです。

1階を親世帯、3階を子世帯として、2階はランドリールームを挟んでフロアを共有する形になっています。

親世帯、子世帯ともにLDKはダウンフロアタイプのリビングを採用しており、場面に見合った空間づくりを意識されています。

これは管理人の勝手な想像なのですが、子どもが成長したら2階の洋室7.5畳とウォークインクローゼットの6.7畳を仕切って子ども部屋を2つ取れるようにしてあるのではないでしょうか。

気になった点としては、2階のランドリールームの位置です。

この場所に洗濯機や乾燥機を置いてしまうと、両隣が寝室になっているので音が気になります。

とくに二世帯住宅の場合は生活のリズムが違っていたりするので、家事をする時間帯に気を使ってしまう恐れが出やすくなります。

防音効果が高い壁材を使ったり断熱材を厚くすることで対策できます。

建築費用を抑えるためのポイントは?

建築費や坪単価が高い家だから良い家とは限りません。試行錯誤することで建築費を抑えることができるのが注文住宅です。

このブロックでは建築費を抑えるためのポイントについて解説していきたいと思います。

建築事務所に相談する

大手ハウスメーカーの坪単価には、テレビCMなどの宣伝広告料であったり、展示場の維持費、そして従業員の人件費まで含まれています。

仮に坪単価あたり10万円が広告費や人件費に使われているのであれば、建てる家が大きくなればそれだけ建てる側の負担も大きくなります。

それであれば50坪のような大きな家を建てる場合、建築士に設計料を払ってでも建築事務所に相談することで結果として建築費を抑えることもできます。

もちろん建築事務所だけでなく、地元の工務店も同じです。

費用を抑えたいのであれば広告料や人件費に高い費用を投じているハウスメーカーだけに相談するのではなく、建築事務所や地元工務店にも相談してみることをおすすめします。

不必要なスペースを作らない

家が大きくなると間取りを考えるときに、不要なスペースまで作りがちです。

住宅会社の営業マンも少しでも素敵な間取りに見せようと、施主が希望していない設備などを盛り込んで提案してきます。

例えば、

  • 玄関部分を吹抜けにする
  • スキップフロアを設置して下を収納にする
  • 家事や炊事が楽になる回遊動線の間取りにする
  • ランドリースペースや家事室をつくる
  • 来客用のゲストルーム

このように施主が希望していなかった設備や間取りを提案してくれるのですが、当然その部分を削ることができれば建築費を節約することができます。

当初予定になかった間取りや設備はなるべく採用しないのがポイントです。

土地の予算を抑える

当たり前のことですが、大きな家を建てるには広い土地が必要です。

建築費全体を抑えるために一番確実なのは、土地購入に掛かる費用を抑えることです。

しかし、希望するエリアが決まっている人も多いはずです。

そういう場合は希望する土地の広さを小さくして、2階建てで計画していたのを3階建てに変更するという方法もあります。

3階建てにすることで建築費は少し高くなってしまいますが、土地購入に掛かる費用を大幅に抑えることができるので結果的に総予算を抑えることができます。

メンテナンス費用を抑える

建築費を抑える方法ではありませんが、住みはじめてからのメンテナンス費用を抑える家を建てることも大事です。

とくに大きな家だと外壁や屋根の面積も広くなるので、再塗装などのメンテナンス費用もバカになりません。

それでしたら再塗装が必要ないタイル系の外壁にしたり、屋根の葺き替えや再塗装をしなくてもいい陸屋根にしておくことで、将来的な出費を大幅に抑えることができます。

5000万円台で注文住宅が可能なハウスメーカー

5,000万円台の予算があれば、大手を含めてほぼすべてのハウスメーカーで家を作ることができます。

積水ハウスやダイワハウスはもちろん、大手ハウスメーカーの中でも建築費が高いことで知られるヘーベルハウスや三井ホームでも問題ないでしょう。

坪単価としては100万円を上限に考えておけば、理想のマイホームを建てることができますが、100万円を超えてしまう場合は建物の大きさを調整しながら金額を合わせる形になります。

大手のハウスメーカーの場合、豪華住宅用のカタログもしっかり取りそろえているので、まずは色々なメーカーのカタログを見比べて、自分の理想に近い間取りを探しましょう。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
3500~4000万円の住宅
4000万円以上の住宅
ハウスメーカーのカタログ人気ランキング
家づくりプランを依頼したい場合

積水ハウス

日本を代表する大手ハウスメーカーで、知名度と実績では国内No.1です。

個人の住宅商品としては、軽量鉄骨がメインですが木造住宅や重量鉄骨の商品も販売していますので、好きな構造でマイホームを建てることができます。

積水ハウスの坪単価は昔は75万円からでしたが、木材や設備品の高騰をうけて、今は坪単価80万円を楽に超えてきますし、プレミアム商品の邸宅シリーズだと坪単価100万円以上となっています。

積水ハウスの強み

建物予算5,000万円だと、積水ハウスで40坪~45坪くらいの家を建てることができます。

ただ最近は3~4人家族で35~40坪くらいの家が主流なので、建物の大きさをなるべく抑えてハイグレード商品で建てることもできます。

積水ハウスでは最強外壁材と評判のダインコンクリートに目がいきがちですが、トリプルガラスの樹脂サッシなど、魅力的な商品が多数あります。

予算ギリギリまでお金をかけて少しでも広い家を建てたくなるのは理解できますが、無駄に広くするよりも建物の性能を向上させる方に目を向けることも忘れないでください。

積水ハウスの弱み

積水ハウスの弱みとして、よく耳にするのが気密性や断熱性が少し低いという点です。

決して性能が低いという訳ではないのですが、一条工務店や三井ホームなどに比べると少し見劣りしているのは事実です。

そうしたこともあり、先ほどトリプルガラスの樹脂サッシなどの導入を検討した方がよいと提案しました。

対策としては建物の断熱性を高める方法もあるのですが、それだったら最初から高気密高断熱仕様のZEH住宅を希望することをおすすめします。

予算5,000万円あれば、ZEH住宅でお願いしても40坪ほどの家を建てることができます。

ダイワハウス

ダイワハウスは日本ではじめて、プレハブ住宅(工場にて加工・生産ができる住宅のこと)や住宅専用工場を創作したことも有名で、それが今現在でも鉄骨住宅のベースになっています。

積水ハウスと同じように軽量鉄骨がメインなのですが、木造住宅や重量鉄骨の住宅商品も販売しています。

ダイワハウスの坪単価は70万円からとなっていますが、プレミアム住宅だと坪単価100万円以上になることがあります。

ダイワハウスの強み

ダイワハウスの強みと言えるのが、テレビCMでもお馴染みになった「天井が高い家」です。

これまで一般住宅の天井高の平均は2m40㎝ほどしかありませんでしたが、ダイワハウスのジーヴォシグマでは2m72㎝が標準仕様となっています。

従来の天井高より30㎝以上も高く、これにより開放的な空間づくりが可能です。

そしてもう1つの強みが店舗併用住宅や賃貸併用住宅に強い点です。

大手ハウスメーカーのなかでもダイワハウスは店舗併用住宅の実績が多く、土地探しからローンの相談までワンストップで対応してくれます。

ダイワハウスの弱み

ダイワハウスの弱みとしては、積水ハウスやセキスイハイムと同じようにメイン商品は軽量鉄骨住宅なので、気密性や断熱性に不安があります。

実際にダイワハウスでは、建物の気密性や断熱性を表すC値やUa値などの数値は公表されていません。

ただ積水ハウスと少し異なるのが、ZEH住宅の販売割合です。積水ハウスのZEH採用率は92%なのに対して、ダイワハウスのZEH採用率は50%しかありません。

メイン商品が似ているのに、なぜこれだけの差になるのか不明ですが、数字だけで両者を判断するとダイワハウスの方が気密性や断熱性が悪いように感じてしまいます。

住友林業

住友林業は一条工務店に抜かれるまで、木造住宅の受注率で1位を長年キープしていた会社です。

日本国内だけでなく、海外にも広大な社有林を保有しており、木にこだわった家づくりを得意としています。

住友林業の坪単価は平均80万円~ですので、木造住宅としてはかなり高額です。予算5,000万円台だと45~50坪くらいまでは建築可能です。

住友林業の強み

一般的な木造住宅よりも太い柱を使った「ビッグフレーム構法」を採用しており、鉄骨住宅並みの大空間・大開口を実現することができます。

こうした間取りの自由度を活かし、設計満足度は97.9%と高く評価されています。

この高い満足度からもわかるように、住友林業の強みとなっているのが間取りプランニングの提案力です。

30坪~35坪くらいだと、どうしても似たような間取りになってしまいがちですが、50坪ほどの大きな家になると間取りの提案力にハッキリとした違いが見えてきます。

そして住友林業だからこその強みともいえるのが、多種多様な樹種を選ぶことができる点です。

他のハウスメーカーでも樹種を選べますが、住友林業ほど多くの樹種を揃えているハウスメーカーはありません。

木材が高騰して品薄になっている昨今でも、自社の保有林を多く保有している住友林業ですので、多くの樹種を仕入れることができるのです。

住友林業の弱み

住友林業の弱みだと感じるのが、建築費が高いのと間取り作成が有料である点です。

住友林業は木材に強いこだわりを持つハウスメーカーですし、採用しているビッグフレーム構法も自社独自のオリジナル構法です。

そのため住友林業の価格帯は木造住宅としては、他社と比べても高額に感じるのではないでしょうか。

5,000万円の予算があれば、地元の大手住宅会社だと60坪オーバーの豪邸を建てることも可能ですが、住友林業だと45坪~50坪ほどの家になってしまいます。

そしてもう1つ気になるのが、住友林業では他社が無料でやっている間取り作成が有料である点です。

間取りや見積りなどを提案してもらいながら、他社と比較検討していきたいというのが多くの人の考えだと思いますが、これが有料だと簡単に間取りや見積りをお願いしづらくなってしまいます。

ちなみに間取りを作成してもらう費用は5万円がかかります。

三菱地所ホーム

三菱地所から独立する形で創業したのが、三菱地所ホームです。三菱地所ホームの住宅は、「木造住宅」と「木造+鉄骨」の2種類があります。

木造住宅に採用されているのが、ツーバイフォー工法を独自技術により進化させた「ツーバイネクスト構法」です。

木造+鉄骨住宅に採用されているのが、木造と鉄骨のハイブリッド「フラットマスティンバー構法(FMT構法)」です。

三菱地所ホームの坪単価は約75万円からですので、予算5,000万円だと50坪ほどの広い家でも予算内に収めることができます。

三菱地所ホームの強み

三菱地所ホーム最大の強みは、全館空調システムのエアロテックが全ての住宅商品に標準仕様で採用されている点です。

ローコスト住宅の全館空調システムの多くは家の中の温度を一定にすることができますが、各部屋の温度を細かく設定することができません。

しかしエアロテックであれば、部屋ごとに快適な温度設定にすることもできますし、冷暖房費も平均30%ほどカットすることができます。

他にも三菱地所ホームでは、他のハウスメーカーでは対応できないような狭小住宅や変形地での注文住宅も得意としています。

これは三菱地所ホーム独自のツーバイネクスト構法が大きく関係しています。

ツーバイ構法を進化させたオリジナルのツーバイネクスト構法なので、ツーバイ構法の欠点でもあった間取りの自由度の低さを改善することに成功しました。

三菱地所ホームの弱み

三菱地所ホームでは富裕層が好むオリジナル性の高い商品も多く、施主からの反響も大きいのですが、一部の限られた地域でしか三菱地所ホームを建てることはできません。

2022年12月現在では、三菱地所ホームでマイホームを建てることができるのは、関東と関西の一部地域に限定されています。

それと三菱地所ホームの坪単価は平均75~80万円ほどなのですが、規格住宅だと60万円台から用意されていていますが、坪単価100万円を超えてくる商品もあります。

特にROBRAなどのプレミアム住宅だと坪単価が130万円とも言われており、住宅商品のグレードに大きな差を感じることも珍しくありません。

5,000万円の建築費を用意しても、プレミアム住宅だと30坪ほどの注文住宅しか建てることができないのは、かなり残念な気持ちになってしまうのではないでしょうか。

トヨタホーム

トヨタホームは自動車メーカー「TOYOTA」の住宅事業で、世界のトヨタと言われる自動車事業で培ってきたノウハウを住宅にも活かしているハウスメーカーです。

戦後の焼け跡を見て「燃える家では駄目だ」とトヨタの創業者の豊田喜一郎氏が思ったことが、トヨタでの家づくりの原点になっています。

その結果、トヨタホームの住宅は構造材に鉄骨が使用されており、耐火性や耐震性を売りにしています。

トヨタホームが多く採用しているユニット工法であれば「シンセ・フィーラス」、トヨタホームが独自開発した鉄骨軸組のEST工法であれば「エスパシオ・LS」や「エスパシオ・エフ アーバンウィンド」などがワンランク上のプレミアム住宅です。

トヨタホームの坪単価は平均75万円ほどですが、プレミアム住宅になると坪単価は90万円~100万円へとアップします。

トヨタホームの強み

創業者の豊田喜一郎氏が願ったように、トヨタホームの強みは火災や地震などの災害に強い家づくりができる点です。

木造住宅に比べて鉄骨住宅は高いと思われがちですが、トヨタホームの鉄骨住宅は価格も70万円台からとリーズナブルなので、コストパフォーマンスの高い家づくりができます。

予算5,000万円台であれば50坪オーバーの注文住宅を建てることができ、同じく軽量鉄骨の積水ハウスやダイワハウスと比べて価格が安いので、広い家を希望する人にはおすすめの1社です。

それともう1つ注目しておきたいのが、トヨタホームの工期についてです。

通常の注文住宅であれば、工事期間は3ヵ月~4ヵ月掛かりますが、トヨタホームでは全体の8割以上を工場生産するため、天候などに左右されることもなく、わずか45日で完成させることができます。

トヨタホームの弱み

世界のトヨタ自動車が親会社にありながら、少し残念なのがトヨタホームを建てることができる地域が限定されている点です。

2022年12月現在だと、トヨタホームを建てることができるのは全国31の都道府県なので、約3分の1のエリアではトヨタホームの家を建てたくても建てることが叶いません。

とくに雪が多い日本海側の地域が施工エリア対象外になっています。

トヨタホームでは工場生産することで工期を短縮できる点が強みだと書きましたが、実はそこが弱みにもなっています。

木造住宅だと建築がはじまっても多少の変更は臨機応変に対応してもらえることも珍しくないのですが、トヨタホームのように部材のほとんどを工場生産する場合、ちょっとした変更も対応できません。

これは早く建てたい人にとっては大きな強みですが、慎重に理想のマイホームを建てたい方にとっては大きなデメリットになってしまうことを理解しておきましょう。

三井ホーム

大手ハウスメーカーのなかでも一番坪単価が高額と言われているのが三井ホームです。

開業医院などの建築経験も豊富で、お医者さんや弁護士などの施主が多いことでも知られています。

2020年度の調査では、三井ホームの平均建築費は3,957万円で大手ハウスメーカーの中でも堂々の1位です。

ちなみに平均延床面積は40.4坪(133.5㎡)となっています。

この調査結果から試算すると三井ホームの平均坪単価は3,957万円÷40.4坪=約98万円です。

2020年からすると木材の高騰などで建築費も上がっているので、いまだと坪単価100万円は超えているのではないでしょうか。

そうなると予算5,000万円台でも、家の大きさは40坪~45坪くらいになりますし、ワンランク上の「三井ホームプレミアム」だと予算的に35坪~40坪くらいの建物を考えておきましょう。

三井ホームの強み

三井ホームの強みは、総合的なデザイン力にあります。

間取りのプランニングはもちろん、外観や室内のインテリアすべてがハイクオリティです。

実際に三井ホームもターゲットは富裕層だと言っています。ただ予算5,000万円台であれば40坪以下の家なら建築可能です。

建てるときはお金が掛かりますが、建てたあとの長い年月のことを考えれば三井ホームで建てることで、後々のメンテナンス費用を大幅に抑えることができます。

そしてもう1つ三井ホームの強みは、プレミアム・モノコック工法という”三井ホーム独自の2×6工法を採用している点です。

通常の2×6工法と比べて屋根や壁の性能が高いのが特徴で、実際に住んでみると耐震性や断熱性に確かな違いを感じることができます。

三井ホームの弱み

三井ホームでは優秀な設計士やインテリアコーディネーターを迎えており、当然のように人件費が膨らみ建築費も割高になります。

ハウスメーカーの中でも2割~3割くらい割高く、大手ハウスメーカーと比べても割高に感じるかと思います。

予算5,000万円台だからといって、決して余裕のある金額だとは言えません。そしてもう1つの弱みとなるのが、施工を下請け業者に任せてしまっている点です。

いくら優秀な設計士にプランニングをお願いしても、それを忠実に建設できる会社でなければ意味がありません。

アーネストアーキテクツ

高級住宅を専門に手掛けるアーネストグループの設計部門を担っているのがアーネストアーキテクツです。

東京、大阪、沖縄に事務所があり、大手ハウスメーカーとは一味違ったデザイン住宅を提供することで唯一無二のオリジナル注文住宅を建てることができます。

そのデザイン性が評価され、今ではリゾートホテルの設計なども多く手掛けており、芸能人宅の受注も多いそうです。

気になる坪単価ですが、最安価格帯だと坪80万円からでも建てることができるようですが、やはり坪100万円くらいで想定しておくのが現実的だと思います。

完全オリジナルの注文住宅ですので、坪300万円以上というケースもあるようです。

アーネストアーキテクツの強み

アーネストアーキテクツの強みは、コンピューターグラフィックス(CG)を採用することで、プレゼンテーションから実施設計に至るまで、間取りの空間を視覚的に分かりやすく表現することができます。

さらに3D動画「ウォークスルー」を活用することで、実際に建物の間取りを歩いて巡るようなバーチャル体験ができます。

これは設計士の絶対数が少ないハウスメーカーでは、なかなかできないサービスでもあります。

さらに2人の設計士が必ず携わる「二段階設計」を採り入れているのもアーネストアーキテクツの強みです。

二段階設計とは、フォースト設計とファイナル設計を別の人物が担当することで、固定概念にとらわれず、自由で斬新な発想のダイナミックなプランニングを提供することができます。

ハウスメーカーでは、このようなサービスを提供している話は聞いたことがありません。

アーネストアーキテクツの弱み

ここまで紹介してきたハウスメーカーと比較しても、アーネストアーキテクツの建築費は割高です。

予算5,000万円台では、40坪以上の家は厳しいかもしれません。

それとデザイン力を売りにしていることで、設計士のプライドが高く、施主の希望を聞き入れてくれないという口コミも目にします。

アーネストアーキテクツで検討する際には、担当するデザイナーとの相性をしっかり見極めることが大事になりそうです。

自分たちの希望をしっかりくみ取ってくれるのか、そしてそれを予算内でプランニングしてくれるのかを慎重に検討するようにしましょう。

土地代込みの5000万円でどんな家が建てられる?

ここまでは「家の建築費用」だけという前提で、5,000万円台のマイホーム作りについて話をしてきました。

ここでは土地込みの5,000万円台の家づくりについて紹介していきたいと思います。

土地込み5000万円台の参考例①

おすすめのハウスメーカーで紹介した積水ハウスを参考に考えてみましょう。

積水ハウスの平均坪単価は75万円程度が目安です。

土地代として1,500万円を捻出するためには、建物の大きさはどれくらいまで可能なのでしょうか?

建物の大きさを40坪で試算してみます。

40坪×75万円=3,000万円

建物本体は3,000万円ですが、ここに当記事の冒頭で紹介した付帯工事費とその他諸経費を足してみます。

建物工事費 40坪×75万円=3,000万円
付帯工事費 3,000万円×20%=600万円
諸費用   3,000万円×10%=300万円
合計    3,900万円

建築費の合計は3,900万円となり、ここに一部消費税がかかりますので約4,250万円と計算します。

この試算だと1,750万円まで土地購入に使うことができます。

しかし、土地代に消費税はかかりませんが、仲介手数料や登記費用などの諸経費がかかります。

土地代 1,500万円
仲介料 56万円
諸経費 30万円

土地代は仲介料や登記費用などを足しても、1,600万円以内で収まります。

そう考えると坪単価75万円だと、建物の大きさは40坪~42坪くらいが限界ということになります。

土地込み5000万円台の参考例②

続いては、各ハウスメーカーにあるプレミアム住宅で試算してみたいと思います。

坪単価は100万円と仮定します。

建物工事費 30坪×100万円=3,000万円
付帯工事費 3,000万円×20%=600万円
諸費用   3,000万円×10%=300万円
合計    3,900万円

参考例①と同じように建物費の合計は4,250万円ですので、建物の大きさは30坪~32坪くらいに収めると1,500万円くらいまでが土地に使えることになります。

プレミアム住宅で30坪というのは少し寂しい気がします。

ですが、40坪の建物にしてしまうと、土地代に使えるのは400万円ほどしかありません。

そう考えると、プレミアム住宅で土地込み予算5,000万円台というのは現実的に難しいことがわかります。

まとめ

今回は予算5,000万円台で家を建てる際の家づくりポイントについて解説しました。

5,000万円台の予算があれば、大手ハウスメーカーでも50坪くらいの大きな家を建てることができますし、ローコスト住宅なら70~80坪くらいの豪邸を建てることができます。

注意点としては、大きな家になると間取りに余ったスペースが出来てしまい、不要な設備や部屋を作ってしまうことがあります。

そうした不要な間取りスペースを削ることで、建築費を大幅に節減することができます。

50坪以上の大きな家を建てるときは、過去に50坪以上の建築実績が多い営業マンにお願いするとよいでしょう。

土地から購入する場合は、40坪の家を建てたいのであれば土地の予算は1,500万円以内が目安になります。

土地代が1,500万円より高い場合は、建物の大きさを40坪以下に抑えるか、ローコスト住宅を視野に検討することをおすすめします。

いずれにせよ、5,000万円台の予算なら色々な選択肢が考えられるので、しっかりとカタログを見比べた上で、どのハウスメーカーに依頼するかを慎重に決めましょう。

※予算別の間取り解説ページ一覧
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