マンションが売れない時はどうする?売主募集の戦略と放棄する方法

[PR]

ここ数年、マンションの価格はどんどん高騰しています。これは新築マンションのことだけではなく、中古マンション市場も同じです。

高騰の理由は、建築資材や職人(人材)の確保が難しくなり、新築マンションの建設が減ったことで、中古マンションの購入者が増えたためです。

こうした中古マンションのプチバブルと逆行して、地方にあるマンションや築年数が経過しているマンションは価格を下げても売れない状況が深刻化しています。

そこで今回は、売りたくても売れないマンションの原因や対策について考えていきたいと思います。

目次

マンションが売れない主な原因とは?

マンションが売れない理由としては、主に以下の5点が考えられます。

  • 売り出し価格を高くし過ぎている
  • ライバルマンションの存在
  • 物件自体に問題がある
  • やる気のない仲介業者に依頼している
  • 不動産会社が物件の囲い込みをしている

それぞれについて解説するので、自分のマンションが当てはまっていないか確認してみて下さい。

売り出し価格を高くし過ぎている

出典:真相を探る!! 新築マンション値引きの実態|住まいのお役立ち記事

市場価格より高めの売却価格にしていると、買主側から「強欲な売主」と警戒されてしまうので注意が必要です。

「このマンションは高い」というイメージが一度ついてしまうと、価格を下げてもなかなか簡単にはイメージを払拭できません。

マンションを売りに出す場合は、適切な価格設定が特に重要です。

適切な価格を把握するには、「すまいvalue」などの不動産一括査定サイトを活用するのがおすすめです。複数の不動産会社の査定価格を見比べることで、適切な価格がいくらなのか見えてきます。

ライバルマンションの存在

近隣で同じような条件(築年数や間取り)のマンションが多数売りに出ていると、内見は多いけどなかなか売れないという状況が続くことがあります。

特に同じマンションで他に売り物件が複数出ているときは要注意です。

このマンションは何か問題があるのだろうか?と誤解されたり、値下げ交渉のネタにされる恐れがあります。

競合となるライバルマンションが売りに出てないか確認して、売却のタイミングを決めるようにしましょう。

もし急いで売却したい場合は、前のブロックで紹介した適切な価格より下げて売却活動する、もしくは「業者買取」を検討してみてください。

物件自体に問題がある

建物の傷み具合や周辺環境など、物件自体に問題があり買い手が見つかりづらいマンションも少なくありません。

事故物件などは価格を下げれば買い手がみつかる可能性もありますが、耐震問題や老朽化など価格の調整だけでは解決できない問題もあります。

この場合はある程度大規模なリフォームが必要かもしれないので、個人ではなく買取専門業者などに相談した方が良いでしょう。

なお業者買取については、安くてもいいなら「業者買取」のブロックで解説していますので参考にしてください。

やる気のない仲介業者に依頼している

売買に対してやる気がない不動産会社、売却に関する知識が低い担当者など、不動産業界では珍しい話ではありません。

不動産会社や営業マンにも得意分野もあれば不得意な分野もあります。

マンションの売却を依頼する前に、売買にやる気がある不動産会社なのか確認しておくことが大事です。

売買を得意としている不動産会社には自然と売買物件が集まるものです。

マンションの売買物件を多く抱えている不動産会社を選ぶようにしましょう。

※売却が得意な不動産会社は、「マンション売却のおすすめ仲介業者」の記事でまとめています。少しでも高く売りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産会社が物件の囲い込みをしている

出典:不動産物件情報の「囲い込み」問題とは

自社で売主と買主双方から仲介手数料をもらう行為を「両手仲介」と言います。

この両手仲介を狙い、他社からの紹介を断ってしまう不動産会社もいます。

例えば他社から「そちらのマンションを紹介したいお客さんがいるのですが」という問い合わせがあっても、「その物件は当社のお客様がすでに検討されているので」と断ってしまいます。

このような行為を「物件の囲い込み」といいます。

アメリカなどでは、このような囲い込みは法律で禁じられているのですが、日本では今でも普通に行われている行為です。

万が一囲い込みが疑われる場合は、すぐに仲介業者の変更を検討しましょう。

前項の「やる気のない仲介業者」も同様ですが、マンションの売却で一番大事なのは仲介業者の良し悪しなので、もし問題があると感じたらなるべく早めに変更を考えるべきです。

もし囲い込みなどが不安な場合は、「SRE不動産」のように会社の方針として「片手仲介で囲い込みはしない」と明言してる仲介業者を利用する事をおすすめします。

※関東、関西の不動産を売却したい人は要チェック!

関東や関西で不動産売却を検討している人におすすめなのが、「SRE不動産」です。
ソニーグループの上場企業で、業界では珍しい売主に有利な「片手仲介」を宣言。

高値売却につながったと満足度の高い不動産会社です。
エリア内でマンション・戸建てを少しでも高く売りたい人は、ぜひ1度チェックしておくことをおすすめします。

なかなか売れない物件の例

次は具体的に、「よくある売れない物件の例」を見ていきましょう。

  • 親から相続したマンション(築古マンション)
  • 駅から遠い、立地が悪いマンション
  • 地方都市にあるマンション

もっとも多いのは上記3つに当てはまるマンションです。

詳しく説明していきます。

親から相続したマンション(築古マンション)

出典:旧耐震基準と新耐震基準の違いとは?|RENOSYマガジン

親から相続したマンションの多くは、それなりに築年数が経過していることが多く、売却するのに苦労する傾向があります。

築年数で1つの目安とされているのが1981年(昭和56年)です。

1981年に現在の「新耐震基準」が施工されたので、1980年より前の物件は「旧耐震基準」の建物ということになります。

地震の規模旧耐震基準新耐震基準
震度5程度建物が崩壊・倒壊しない建物がほとんど損傷しない
震度6~7程度規定なし(建物が崩壊・倒壊する可能性大)建物が崩壊・倒壊しない

旧耐震基準のマンションはもちろんのこと、新耐震基準のマンションでも、1981年当時に建てられているのであれば、もう築40年を迎えます。

買主側もこの耐震基準問題には関心が高く、1980年と1981年のマンションでは大きな価格差が出てしまいます。

1981年以降に建てられたマンションであれば、リフォーム費用を見込んだ価格設定にすることで売却も容易になります。

しかし1980年以上のマンションでは、いくらリフォームで室内を綺麗に見せても、建物の構造部分の耐震強度に問題があるので無駄なリフォーム費用を投じただけになる恐れがあります。

築40年、50年というマンションの売却については、こちらの「築50年マンションはリスク大!売れないと後悔する前にやるべきこと」で詳しく解説していますので合わせて参考にしてください。

駅から遠い、立地が悪いマンション

駅や学校まで遠い、車がないと移動手段がないなど、立地が悪いマンションも売却には苦労します。

建物に問題があるのならリフォームで対応することもできるのですが、このような立地の問題は建物と違ってどうすることもできません。

ですので、立地に見合う金額まで価格を下げるしかありません。

売却査定の価格より1割や2割まで価格を落としても買い手が見つからないのであれば、業者買取という選択肢もあります。

買取価格は市場相場の3割減くらいだと言われていますので、査定価格から2割以上価格を下げるのなら、仲介手数料も不要で、瑕疵担保責任もない「業者買取」の方がメリットは多いかもしれません。

地方都市にあるマンション

築浅や駅近など立地の良い一部マンションを除き、地方のマンション売却事情は深刻です。

中古マンションの中には販売価格10万円や30万円という物件も日本各地にありますが、それでも買い手がつかないというのが地方マンションの現状です。

地方都市にあるマンション売却は、とにかく物件情報を多くの人に見てもらうのが大事です。

地元の人だけに向けた宣伝をするのではなく、日本全国にいる不動産投資家なども視野に売却活動をするようにしましょう。

そのためには、地元だけではなく都心部に強い大手の不動産会社にも情報を広げることが大切です。

すまいvalue」や「SUUMO」など不動産一括査定サイトなどを使って、大手不動産と地元不動産の両方に、幅広く情報を広めていきましょう。

マンションが売れなかった場合どうなるのか?

中古マンションが売れるまでの平均期間は2ヵ月~6ヵ月程度と言われています。

売却活動の期間が長くなると、ダブルローンの問題や維持費の負担が重くのしかかってきます。

ここでは、なかなか売れない場合の問題点について説明していきます。

ダブルローンの支払に注意

マンションに住みながら売却するのであれば問題ないのですが、空き家にした状態で売りに出すのであれば、新居の家賃やローン支払いも重なりダブルローン(二重ローン)の問題が心配です。

3ヵ月や6ヵ月くらいはダブルローンになることも覚悟して売却活動をするのですが、買い手が見つからずに売却期間が長引けば、それだけ経済的な負担が重くなります。

こうしたダブルローン状態を早く抜け出したいと無理な値下げ交渉に応じてしまい、当初の計画より大幅に低い金額で売却してしまうなんてことにもなりかねません。

固定資産税や修繕積立金など維持費がかかる

ダブルローンと同じく経済的な負担になるのが「固定資産税」や「マンションの管理費、修繕積立金」などの維持費です。

地方のマンションでも固定資産税として年間10万円程度、管理費や修繕積立金も1ヵ月2万円ほどかかります。

もし1年間マンションが売れなかった場合、固定資産税と維持費だけでも年間30万円~40万円ほどの出費になります。

これが突然相続したマンションだと考えたら、年間に30万~40万円の出費は本当につらいものがあります。

相続したマンションでは、こうした維持費を払うことができず、すぐに現金化できる業者買取、一定の期間内に買主が見つからない場合は不動産会社が買取してくれる買取保証を利用する人も増えています。

所有権を放棄して処分することは可能か?

どうしても売れないのであれば「所有権を放棄してしまえば良い」と考えるかもしれませんが、現実問題として、そう簡単ではありません。

所有権を放棄するのは相続をする段階でしか叶いませんし、仮にあなたが所有権や相続を放棄しても、他の兄妹や親戚に相続権が移るだけです。

自己所有の土地であれば所有権を放棄する方法もあるのですが、今の日本の法律ではマンションの区分所有権を放棄することは相続時を除き出来ません。

所有権を放棄するというのはかなりハードルが高い選択肢なので、やはりどうにかして売却することを考える方が、結果的には早いと思われます。

安くてもいいなら「業者買取」が最後の手段

様々な理由で「売りたくても売れないマンション」にとって、最後の砦ともいえるのが「業者買取」です。

戸建てや土地だと買取業者にさえ断られてしまう物件もありますが、マンションであればほぼ確実に買い取ってもらうことができます。

買取業者は、買い取ったマンションをリノベーションして再販するので、例え築50年だろうが火災や事件が起こった事故物件だろうが買い取ってもらえます。

ただし、売れない理由が深刻なほど買取価格は低くなると考えておきましょう。一般的な相場だと、仲介で普通に売却したときに比べ70%くらいが買取価格となります。

このように買取価格が通常に比べ低くなってしまうことが業者買取の唯一のデメリットですが、その他に多くのメリットがあります。

具体的には以下のようなメリットがあります。

  • どんなマンションでも積極的に買取してくれる
  • 現金化までが早い(※早ければ3営業日程度)
  • 瑕疵などによる売主の責任が免除される
  • 仲介手数料を払わなくて良い

売却相場が下がってしまうのが気になると思いますが、売れなければそもそも意味がないので、迷っているなら一度買取の査定も取ってみるべきだと思います。

売却査定の比較サイトを使えば、通常の売却査定と業者買取の両方の相場を調べる事も簡単です。

まずは両方の査定を取ってみて、どのくらいの金額差があるかを確認してから、慎重に検討するのが良いでしょう。

例えば不動産大手6社が運営する「すまいvalue」を使えば、大手が抱える顧客リスト(不動産投資家を含む)に情報を流せますし、「いえカツLIFE」という比較サイトを使えば、業者買取の査定を比較することができます。

とにかく色々な可能性を試すことが重要なので、業者買取も選択肢の1つとして考えておきましょう。

よくある質問

マンションが売れない場合の対策など、ここまで説明できなかったことや多く寄せられる質問をまとめてご紹介します。

リフォームでキレイすれば売れる可能性は上がる?

リフォームをして売りに出すことで、売れる可能性は格段に高くなります。

ただし、リフォームに費やした金額をそのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。

300万円のリフォーム工事をしたとして、その300万円を売り出し価格に上乗せしてしまえば明らかに近隣の同型マンションの相場よりも高くなってしまいます。

買取業者がリフォームして再販できるのは、買取価格やリフォーム価格を限界まで抑えてることで、市場相場と同程度で販売できているからです。

個人でリフォーム後に売却するのであれば、リフォーム費用が300万円として回収できるのはせいぜい100万円程度だと考えておくのが良いでしょう。

売れないまま何ヶ月経ったら仲介業者を変えるべき?

マンションを売却する際、仲介業者と媒介契約を締結しなければなりません。

この媒介契約の期間がだいたい3ヵ月程度です。

ですので、1度契約を更新したとして2回目の契約満了となる6ヵ月を目途に仲介業者の変更を検討するのがベストです。

もちろん、早い段階で仲介業者に不信感を持ってしまったのであれば、1度目の契約期間が切れる3か月で他の業者へ変更することをお薦めします。

マンションが売れないなら賃貸にするのはどう?

急いで売却する理由がないのであれば、いったん売却を諦め賃貸という選択は悪くないと思います。

ただ心配なのが、なかなか買い手のつかないマンションに賃貸としての需要があるのだろうかという点です。

仮に運よく借り手が見つかっても、その人が退却した後すぐに次の借り手が見つかるのかという心配もつきまといます。

そして同じく心配なのが築古マンションの場合、設備の故障や水漏れなどのトラブルです。

これらのトラブルは当然大家さんに修繕の義務があるので、余計な出費を生み出すことにもなります。

それらを理解したうえで検討するのなら、こちらの「マンションを貸すにはどうする?」の記事で詳しく解説しているで、ぜひ参考にしてください。

マンションを無料で誰かに寄付することはできる?

マンションを寄付するというのは、無料であってもほぼ不可能です。これは相手が自治体であっても同様です。

先ほども書いたように、マンションを所有しているだけで毎年数十万円という税金や維持費がかかるので、相手が誰であっても受け入れてくれる可能性は低いです。

よほど立地の良い場所にある土地でしたら、公園などにするため自治体が引き受けてくれることもありますが、売れ残ったマンションを引き受けてくれる自治体はほぼ皆無です。

自治体がダメでも無償なら誰か個人がもらい受けてくれるのでは?と思うのかもしれませんが、これも実際には難しいです。

無償で譲渡したとしても、もらった側には贈与税がかかります。

マンションの評価額にもよりますが、贈与税は数十万円~数百万円になる可能性があり、タダでもらったマンションであっても、多額の税金がかかると言われたら、多くの人が断ると思います。

まとめ

今回解説したように、なかなか売るに売れないマンションというのは、持っているだけでコストがかかります。

例え無償であっても誰かに寄付して手放すということは難しいので、現実的な選択肢と考えられるのは買取専門業者への売却でしょう。

専門業者に買い取ってもらう場合、どうしても金額的には安くなってしまいますが、売れないまま長期間保有するリスクを考えれば、買い取ってもらった方がメリットが大きいように思います。

どこまで売却価格が下がっても許せるかは人それぞれだと思うので、一度「いえカツLIFE」などで買取の査定を取ってみて、どうするか検討しましょう。

目次
閉じる