【2023】ハウスメーカー坪単価比較ランキングと注文住宅の価格相場一覧

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ハウスメーカーの坪単価は大きく3つに分類され、それぞれ特徴が異なります。

種別坪単価特徴
ローコスト30~50万円・規格型のローコスト住宅がメイン
・間取りの自由度は低い
ミドルクラス50~70万円・大手ハウスメーカーも選択肢に
・間取りの自由度もある
ハイグレード70~100万円・建築設計事務所も選択肢に
・間取りがこだわれ重量鉄骨も可能に

この記事では各項目ごとに、おすすめのハウスメーカーをランキング形式で紹介。

その他、坪単価の仕組みなども分かりやすく解説しているので、ぜひマイホームづくりの参考にしてもらえばと思います。

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目次

坪単価とは?注文住宅を建てる前に知っておきたいこと

坪単価別のランキングを紹介する前に、最低限知っておいて欲しいことがあります。

それは、「坪単価 × 坪数」で家を建てるために必要な総額が出せるわけではない、ということです。

坪単価とは、あくまでも「建物本体価格」を「家の大きさ(=坪数)で割った金額」でしかありません。

その他に付帯工事や諸経費などの費用が発生するので、「建物本体価格に3割ほどプラスした金額」がおおよその総費用となります。

目安としては付帯工事で2割、諸経費で1割となります。

例えば、「坪単価 × 坪数」で計算した価格(建物本体価格)が2,000万円の建物であれば、そこに3割ほどプラスした2,600万円ほどが、家を建てるための総額という計算になります。

またもう1つ大事なポイントとして、「坪単価はハウスメーカーや工務店が公式に発表している金額ではない」、という点も知っておいてください。

色々なメディアに掲載されている各社の坪単価は、あくまでも参考数値なので、実際に家を建てる環境(立地や建築内容など)によって上下します。

詳しい計算方法や注意点についてはこの後で解説しますので、まずは上記の点だけ抑えておいてください。

なお、大手ポータルサイトのLIFULL HOME’Sでは、自分たちの予算にあったハウスメーカーのカタログを無料で取り寄せることができるので、興味がある人はチェックしてみてください。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
ローコスト住宅(1000万円台)
2000~2500万円の住宅
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
3500~4000万円の住宅
4000万円以上の住宅
月々の支払額でシミュレーションしたい人

坪単価別の人気ハウスメーカーランキング比較表

人気ハウスメーカーの平均坪単価を一覧にて紹介していきます。

大手ハウスメーカーから地元工務店まで含めるとかなり数が多くなるので、今回は「ローコスト」「ミドルクラス」「ハイグレード」の3ブロックに分けて紹介ます。

それぞれの区分けは下記のようになっています。

種別目安単価対応会社
ローコスト30~50万円ローコスト住宅
ミドルクラス50~70万円地元工務店や中堅ハウスメーカー
ハイグレード70~100万円大手ハウスメーカー、
建築設計事務所

では、さっそくローコスト住宅の人気ランキングから見ていきましょう。

※ハウスメーカーの人気度に関しては、「オリコンのおすすめハウスメーカー比較」や「LIFULL HOME’Sのハウスメーカーカタログランキング」などを参考に総合的な視点で判断しています。

ローコスト(50万円以下)のランキング

メーカー名坪単価特徴
タマホーム40万円~ローコスト住宅=タマホームと言っても過言ではない。知名度も実績も全国トップクラス
アイフルホーム40万円~LIXILグループが運営するローコストのハウスメーカー。フランチャイズ制で全国に営業所がある
アキュラホーム40万円~「品質も価格もあきらめない」がモットー。完全自由設計の家が売りで、最近ではミドルクラスの住宅にも対応
クレバリーホーム45万円~フランチャイズ制なので全国に営業所がある。ローコストでありながら外壁タイルが標準仕様
ユニバーサルホーム40万円~地熱床システムが人気。低予算なのにALC外壁材を標準装備
レオハウス35万円~ヤマダ電機グループの住宅会社。桧家住宅よりも低予算で家が建つ。金額満足度1位を獲得
桧家住宅45万円~「Z空調」の名称で知名度アップ。ヤマダ電機のグループ会社
アイダ設計35万円~ローコストのなかでも低予算で自由設計の注文住宅が建てられます。建築実績は年間2,000棟以上
※各社の平均坪単価は、住宅産業新聞と独自調査の結果を参考に作成

ローコストの住宅会社の中でやはり人気が高いのはタマホームで、ここ数年は大手ハウスメーカーを交えた年間受注数ランキングでもトップ5に入っています。

そしてアイフルホーム、クレバリーホーム、ユニバーサルホームのフランチャイズ系3社も、知名度・実績ともに申し分ありません。

フランチャイズ制なので全国の広い地域に営業所があり、大手ハウスメーカーなどの支店がない地域でも建てやすい住宅会社です。

同じくローコスト住宅で人気が高いアキュラホームは、2023年3月に会社名を「株式会社AQ Group(※)」に変更し、従来のローコスト住宅だけではなく、「完全自由設計」の住宅として幅広い価格帯の家づくりに対応するようになり、注目を集めています。

(※会社名は変わりましたが、注文住宅のブランドとして「AQURA HOME」という名称は継続されています)

ローコスト住宅に関しては「ローコスト住宅で人気のハウスメーカーは?1000万円台で注文住宅は可能か?」の記事で特集しているので、気になる人は参考にしてください。

ミドルクラス(50-70万円)のランキング

メーカー名坪単価特徴
一条工務店65万円~高気密高断熱住宅を得意としており、年間の建築棟数では全国No.1
ミサワホーム65万円~南極の昭和基地建設で培った技術・ノウハウがあり、耐久性や断熱性には定評がある。蔵の家が人気
アキュラホーム50万円~完全自由設計の家としてミドルクラスの住宅にも対応。剛木造「超空間の家スマート」などが人気
トヨタホーム65万円~TOYOTA自動車のグループ会社なので信頼度は高く、質の高い鉄骨造の住宅が手掛ける
三菱地所ホーム65万円~木造と鉄骨のハイブリッド工法(FMT構法)だから間取りも自由自在
ヤマダホームズ55万円~ヤマダ電機の住宅部門。家電や家具まるごとサービスの「フル装備住宅」が人気
セルコホーム50万円~カナダの輸入住宅。レンガの家が特徴的。家の大きさで価格を固定するサイズ定額システムが話題
サンヨーホームズ55万円~災害に強い軽量鉄骨住宅を低予算で建てることができるとして高い人気を得ている
フジ住宅50万円~大阪府では住宅着工棟数6年連続No.1
※各社の平均坪単価は、住宅産業新聞と独自調査の結果を参考に作成

今や積水ハウスを抑えて人気No.1にまで登りつめた一条工務店や、「蔵のある家」で人気のミサワホームなどがミドルクラスの人気住宅メーカーです。

このクラスは全国的知名度がある中堅ハウスメーカーと、地元密着で頑張っている工務店が対象となってくるので、住宅会社選びが一番難しい価格帯でもあります。

選択肢が多い分、しっかり比較してから選ばないとコスト面で損をしてしまう可能性があるので注意しましょう。

また最近ではアキュラホームもミドルクラスの価格帯に積極的で、高気密・高断熱の家が有名メーカーよりも一段安く作れると人気を集めています。

先程も書いたようにアキュラホームは「完全自由設計」のハウスメーカーとして幅広い価格帯に対応するようになったので、コストを抑えつつ性能の高い家を建てたい人は、一度カタログを読んでみるのがおすすめです。

カタログは公式HPから申し込めます。超空間の家、平屋、3階建て、二世帯住宅など色々なパターンのカタログがあります)

ハイグレード(70万円以上)のランキング

メーカー名坪単価特徴
積水ハウス75万円~実績、知名度ともに国内No.1のハウスメーカー。木造、軽量鉄骨、重量鉄骨すべてに対応
ダイワハウス70万円~知名度、実績ともに積水ハウスと張り合えるハウスメーカー。天井が高い家が人気
三井ホーム80万円~三井ブランドとも言われる高級志向のハウスメーカーで、医師や弁護士などの施主が多い
ヘーベルハウス85万円~重量鉄骨の家づくりでは国内シャアNo.1。最強外壁ALCヘーベルも人気
大成建設ハウジング85万円~地震や台風などの災害に強いRC(鉄筋コンクリート)住宅といえばパルコン
住友林業80万円~ビッグフレーム構法を採用しており、木造住宅でも鉄骨住宅並みの大空間をつくることができる
スウェーデンハウス75万円~2015年から7年連続でオリコン「顧客満足度1位」を獲得。スウェーデンの輸入住宅で断熱性が高い
パナソニックホームズ70万円~パナソニックブランドの住宅。家電メーカーらしくスマートハウスやゼロエネルギー住宅に強い
セキスイハイム70万円~「スマートハイム」「おひさまハイム」など、ゼロエネルギー住宅が得意
※各社の平均坪単価は、住宅産業新聞と独自調査の結果を参考に作成

ハイグレードの価格帯になると、会社の規模や実績については申し分がない会社ばかりです。

積水ハウスの実績、スウェーデンハウスの顧客満足度、セキスイハイムの省エネ住宅など、各社それぞれに特徴があるので、自分たちが希望するマイホーム像に見合う住宅会社を見つけるようにしましょう。

まずは「木造」「鉄骨」「RC」の3つから、自分たちが建てたい構造を決めることから始めると、ハウスメーカー選びも楽になると思います。

最終的には、家を建てる地域や土地の形状などによっても金額は変わってくるため、「坪単価で会社を決める」というよりは、「坪数と予算総額で会社を決める」という考え方の方がわかりやすいと思います。

すでに予算総額が決まっている人は、「LIFULL HOME’S」などのポータルサイトを使えば、地域別・予算別に対象となる会社を選んでカタログを取り寄せることができます。

できるだけたくさんの会社を比較した方が、家づくりで後悔する可能性も減るはずなので、空いている時間にぜひ色々と見比べてみて下さい。

カタログは基本的に無料でもらえるので、自分の予算から少し外れた会社であっても、とりあえずカタログをもらって読んでみると、色々と参考になる所があると思います。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
ローコスト住宅(1000万円台)
2000~2500万円の住宅
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
3500~4000万円の住宅
4000万円以上の住宅
月々の支払額でシミュレーションしたい人

坪単価の計算方法と注意点

では、改めて坪単価の計算方法や注意点を詳しく解説します。

一口に坪単価といっても、計算方法は各住宅会社や営業マンによって様々です。

中には坪単価を安く見せるため、会社ぐるみで一般的ではない計算方法を採用している住宅会社もあるので注意が必要です。

以下に注意点をまとめたので確認してください。

「坪単価」は公表されているものではない

冒頭でも書いたように、坪単価とは各社が公式に発表している金額ではありません。

「タマホームの坪単価は45万円」、「一条工務店の坪単価は70万円」という情報を見たり聞いたりしても、それはタマホームや一条工務店が公式に発表している金額ではないということです。

各社の営業マンに尋ねた場合、「当社の坪単価は平均すると70万円~80万円ほどです」と答えてくれるかもしれませんが、それはあくまでも目安の金額ということになります。

(営業マン側もよく聞かれるので、目安として答えなければならないからです)

多くの人が「坪単価」という言葉を使うので、つい公式な金額だと勘違いしてしまいがちですが、あくまで目安であるという点を忘れないようにしましょう。

計算方法は「本体工事価格÷延べ床面積」

一般的な坪単価の算出式は、「本体工事価格÷坪数(延床面積)」です。

例えば30坪(約100㎡)の建物本体価格が2,400万円だった場合、「2,400万÷30坪」なので、坪単価は80万円という計算になります。

各社の過去実績をもとに上記の計算を行い、出て来た数字を「坪単価」として新築を行う際の参考にしているわけです。

会社によって計算方法が違うことも!

坪単価の一般的な出し方は、前項で書いた「本体工事価格÷坪数(延床面積)」ですが、会社や営業マンによって計算方法が違うケースもあります。

例えば本体工事価格だけではなく、付帯工事まで含めた合計金額を坪数で割っているケースもあります。

この場合、見かけ上の坪単価は高くなりますが、すでに付帯工事まで含まれているので、出て来た数字が総額費用により近いものとなります。(上記の計算でも諸経費が含まれていないため、総額はもう少し高くなるはずです)

付帯工事とは
古家の解体費、上下水道の引き込み工事、地盤改良費、電気やガスの引込工事など、建物本体とは別に発生する費用のこと。一般的に「本体価格工事の2割程度」の金額になる。

先ほど例に出した、建物本体価格が2,400万円の物件であれば、付帯工事を含めると2,880万円程度になります。

この金額で坪単価を出した場合は、「2,880万円÷30坪=96万円」となるので、先ほどの「80万円」よりもかなり高い金額になってしまいます。

このように計算方法が少し違うだけで、坪単価は簡単に10万円~20万円違ってくるので注意が必要です。

よくある例としては、坪数を「延床面積」で計算せず、「施工床面積」でカウントするケースです。

延床面積よりも施工床面積の方が当然広くなりますので、見かけ上の「坪数」が増えることになります。

すると当然、1坪当たりの単価を安く見せることができますので、こういった計算方法を採用している業者には注意が必要です。

もし各社の営業マンに坪単価を尋ねるならば、どのような計算式で算出したかを必ず確認してください。

坪単価はなぜ大事?どんな意味があるのか

今説明したように、坪単価にはいくつかの注意点があります。

しかしそれを理解した上で、計算方法を統一することができれば、住宅会社を比較するのに効率的な指標であることに間違いありません。

坪単価は「コストパフォーマンス」の目安

坪単価は、「各社のコストパフォーマンスの目安」として利用されます。

家全体の金額は広さによって変わりますが、「1坪当たりいくら」という数字がわかれば、どの程度高級な住宅会社なのか一目でわかるからです。

これは不動産の知識がない一般人にとっても、非常にわかりやすい目安と言えます。

そのため多くのシーンで「坪単価」という言葉が使われますが、先程からくり返し説明しているように、あくまでも目安数値であることは忘れないで下さい。

特に住宅会社の営業マンが口にする坪単価は、その会社で一番人気の住宅商品を指しているケースがほとんどです。

例えばタマホームでいうなら、圧倒的人気を誇る「大安心の家」の坪単価を例に出すと思うので、違う家を建てる場合は計算が大きくズレるかもしれないということです。

家の構造によって金額が変わる

坪単価は、家の構造によっても上下します。

例えば、積水ハウスの営業マンに坪単価を訪ねたところ、75万円と言われたとします。

しかし積水ハウスには「木造住宅」と「鉄骨住宅」という構造が異なる住宅商品があります。

この坪単価75万円というのが木造住宅なのか、それとも鉄骨住宅なのかを確認しないと、計算がズレてしまうことになります。

仮に75万円という数字が木造住宅の坪単価だった場合、鉄骨住宅ではもっと高額な坪単価になるはずです。

一般的な個人住宅の構造には「木造」「鉄骨」「RC」の3種類があります。

大手ハウスメーカー中で、この3つの構造を同時に販売している会社はほぼ無いと思いますが、もし同じハウスメーカーがこの3つの住宅を販売していたとしたら、坪単価は以下のようなイメージになるでしょう。

構造目安の坪単価
木造住宅50万円~
鉄骨住宅(軽量鉄骨)60万円~
鉄骨住宅(重量鉄骨)70万円~
RC住宅(鉄筋コンクリート)80万円~
※上記はわかりやすく比較するための参考価格です

当然ですが、木造住宅がもっとも安く、RC住宅がもっとも高くなるはずです。

このように家の構造によって坪単価は変わってくるので、営業マンに話を聞く際には、「どの商品の坪単価なのか?」という点を忘れずに確認しましょう。

原則として「小さい家」ほど高くなる

同じ住宅商品でも、家の大きさによって坪単価は変わってきます。

例えばある住宅会社で家を建てる際に、35坪の家では「坪単価45万円」だったとします。

これが40坪に広くなった場合、同じ坪単価45万円ではなく、「坪単価42万円」程度にコストが下がることがほとんどです。

家の大きさ坪単価本体工事価格
30坪の家47万円1,510万円
35坪の家45万円1,575万円
40坪の家42万円1,680万円
※数字は一般的なイメージです

家が小さいほど坪単価が高くなる理由は、家の大きさに関係なくシステムキッチンやお風呂、トイレなどの設備品が必要だからです。

これら設備品は、家が小さくなったからといって仕入れコストが下がる訳ではないので、坪単価に影響しやすいためです。

よく「使う木材の量が減るから」と考える人がいますが、実は坪数が減っても使用する木材の量に大きな差はでないので、主な理由は上記の設備代となります。

同じ会社・同じ商品でも「家の形」で上下する

坪単価に影響するのは家の大きさだけではありません。家の形によっても坪単価は変動します。

2階建ての家を例にして考えてみましょう。

1階、2階ともに17坪で、合計34坪の「総二階建て」の家があって、この家の坪単価が「45万円」だったとします。

一方で同じ34坪の家でも、1階の広さが20坪、2階が14坪の「部分二階」の家だとしたら、坪単価はどうなるでしょうか?

おそらく「坪単価47万円」程度と、少し高くなるはずです。

最初の家は1階と2階の広さが同じ広さですが、2つ目の家は1階が大きくて2階が小さい「部分二階建て」というタイプになります。

出典:総二階の家とは?メリットやおしゃれな外観にする方法、間取りづくりのコツを解説|SUUMO

家の外観を比較すると、総二階はシンプル、部分二階の方がやや複雑な形をしています。

このように家の外観がシンプルになるほど坪単価は安くなり、外観が複雑になるほど坪単価は高くなる傾向があります。

理由としては、1階の面積が大きくなるので基礎のサイズが増え、下屋分の屋根面積も増加することでコストが上がるためです。

35坪程度の家を目安にすると、総二階と部分二階の家では、建築コストの総額で30万円~50万円ほど違ってくると思われます。

その分、坪単価も少し高くなってしまうわけです。

家を建てる場所でも坪単価は変わる

家を建てる土地の形状や地域によっても坪単価は変動します。

まず土地の形ですが、狭小地や変形地だと土地の形に合わせた家づくりをしなければならず、外観が複雑になることが予想できます。

その分、坪単価が高くなります。

また東京などの都心部と、地方都市を比べた場合、都心部の方が坪単価は高くなります。

都心部が高い理由としては、職人さんたちの人件費が高額であること、そして廃材などを処理する費用が高額であることが挙げられます。

ちなみに都道府県別の坪単価ベスト3は以下の地域です。

順位都道府県名目安単価
第一位東京都109.20万円/坪
第二位神奈川県103.10万円/坪
第三位大阪府99.75万円/坪

各都道府県の平均坪単価については、この記事の後半で一覧リストを掲載しているので参考にしてください。

※坪単価の根拠については一覧リストの項目をご確認ください。

坪単価「○○万円」で建てられる家のイメージ

どれくらいの費用でどんな注文住宅が建つのかイメージしやすいように、ここでは坪単価ごとに建てられる注文住宅をいくつか紹介します。

具体的には「坪単価30万-50万円で建てられる家」といった感じです。(比較しやすいように全て建物は30坪を目安にピックアップしています)

間取り例を見ることで、実際にどんな家が建つかイメージできると思うので、ぜひ自分が希望する坪単価の家を確認してみてください。

今回はそれぞれのブロックで1軒ずつしか取り上げていませんが、もっとたくさん見たい人は、各ハウスメーカーのカタログを取り寄せれば無料で色々な間取りを見ることができます。

坪単価30-50万円で建てられる家

出典:【1000万円台/97.7平米/間取り図有】動線や収納の工夫で家事ラクを実現。角地を有効活用した明るく快適な家
社名タマホーム
延床面積29.5坪(97.70㎡)
本体工事価格1,380万円(推定)
推定坪単価46,7万円

片流れ屋根が採用されているので少しわかりづらいですが、間取りを見て頂ければ1階と2階の面積が同じ総二階建ての注文住宅であることがわかります。

坪単価50万円以下に抑えるためにはローコスト住宅に依頼するのが理想です。

間取りに強いこだわりがなく、システムキッチンやお風呂なども標準仕様からグレードアップするのは難しいので、なるべく希望のキッチンやお風呂を標準で採用している住宅会社を探すのがポイントです。

坪単価50-70万円で建てられる家

出典:【2000万円台後半/30坪台/間取り図有】屋上に芝生の庭!家族の絆が深まる工夫を散りばめた土間収納のある家
社名ウィザースホーム
延床面積30.8坪(101.85㎡)
本体工事価格2,100万円(推定)
坪単価68.1万円

先に紹介したタマホームと同じ2階リビングの間取りですが、こちらの方が複雑な間取りになっていますし、屋上バルコニーまで付いています。

建物の形状も基本総二階なのですが、角が多く複雑な形状になっていることがわかります。

1階には今人気のファミリークローゼットもありますし、2階のバルコニーも少々雨が降っても大丈夫なようにインナーバルコニーにするなど、よく考えられた実用的な間取りだと思います。

坪単価70-100万円で建てられる家

出典:【北欧/輸入住宅/29.7坪】こだわりの北欧テイストでセンス良くデザイン。木の温もりに包まれる心地よい家
社名スウェーデンハウス
延床面積29.7坪(98.38㎡)
本体工事価格2,480万円(推定)
坪単価83.5万円

家の外観だけで判断するとシンプルだし、

先に紹介したタマホームと同じくらいの金額なのかな?

ウィザースホームの方が高額だろうな?

と思ってしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、スウェーデンハウスの方がウィザースホームよりも坪単価では15万~20万円ほど高くなります。

ここまで坪単価が違うのは、スウェーデンハウスの建物が気密や断熱面で業界トップクラスの高性能であること、保証やメンテナンスにおいて高い評価を得ていることが挙げられます。

窓ガラスだけ考えても、木製トリプルガラスを標準仕様にしているなど、他のハウスメーカーや工務店では真似することができません。

つまり、スウェーデンハウスは家の外観よりも、建物の性能や建てた後のアフターにお金をかけている住宅会社だということがわかります。

そうしたこだわりが、8年連続で顧客満足度1位に選ばれる理由なのかもしれません。

相場はいくら?都道府県ごとの平均坪単価、坪数一覧

各都道府県別に平均坪単価を一覧表にしてみました。

自分が建築を計画している地域がどれくらいの坪単価なのか参考にしてください。

※以下は「住宅金融支援機構 2021年8月公開情報」を参照に作成したリストです。
計算方法の内訳は明記されていませんが、金額から想定すると、おそらく「本体工事価格+付帯費」まで含めた金額であると予想します。

また島根県の坪単価がかなり高く、数字としては東京に次ぐ2番目となっていますが、これはサンプル数が少ないためと思われます。(島根県のサンプル数がわずか6件しかなかったため、たまたま高くなったと思われます)

都道府県名建築費/万円延床面積/坪坪単価/万円
北海道3,485.240.0886.95
青森県3,317.138.6685.80
岩手県3,251.937.4286.90
宮城県3,385.939.7885.11
秋田県3,062.136.5183.87
山形県3,274.438.5384.98
福島県3,578.938.8192.21
茨城県3,350.237.7588.74
栃木県3,221.636.6387.94
群馬県3,222.936.9087.34
埼玉県3,604.337.4596.24
千葉県3,527.736.5196.62
東京都4,135.737.87109.20
神奈川県3,898.537.81103.10
新潟県3,419.038.6988.36
富山県3,461.039.7187.15
石川県3,371.040.0284.23
福井県3,223.038.1184.57
山梨県3,154.136.3686.74
長野県3,491.736.5795.47
岐阜県3,476.437.5492.60
静岡県3,633.737.9095.87
愛知県3,704.339.2694.35
三重県3,336.736.1492.32
滋賀県3,585.138.2693.70
京都府3,535.436.5496.75
大阪府3,892.539.0299.75
兵庫県3,743.438.9696.08
奈良県3,687.839.3293.78
和歌山県3,552.337.2095.49
鳥取県2,607.330.6485.09
島根県3,477.732.85105.86
岡山県3,750.638.0298.64
広島県3,460.437.4192.49
山口県3,394.436.1194.00
徳島県3,409.035.5795.83
香川県3,317.135.5193.41
愛媛県3,232.834.3694.08
高知県3,160.534.4891.66
福岡県3,504.138.0892.01
佐賀県3,326.737.9387.70
長崎県3,043.534.1889.04
熊本県3,389.936.5192.84
大分県3,556.137.8793.90
宮崎県3,104.734.0991.07
鹿児島県3,012.733.0691.12
沖縄県3,602.835.57101.28

よくある質問

坪単価に関して、今回紹介しきれなかった部分や、インターネットなどでよく質問されている内容をまとめてみました。

坪単価を安くするコツはあるの?

ここまで説明してきたように、坪単価自体が公式な数字ではありませんので、「坪単価を1万円値引きしてもらえませんか?」といった交渉は意味がありません。

坪単価を安くするという考え方ではなく、建物の建築費を抑えることができれば、必然的に坪単価も下がります。

建築費を抑えるためには、家を小さくするのが一番手っ取り早いのですが、建物の大きさは変えたくないのであれば総二階のように外観をシンプルにしたり、瓦屋根をなくして陸屋根にするなどの工夫があります。

他にもシステムキッチンやお風呂のグレードを落とすことで、差額分を割引いてもらうことができます。

ハウスメーカーより地元工務店の方が安いのはなぜ?

一般的に積水ハウスやダイワハウスのようなハウスメーカーよりも、地元密着で営業している工務店の方が注文住宅の建築費(坪単価)は安い傾向にあります。

その理由の1つに「人件費」や「宣伝広告費」、さらには展示場などの維持管理費などが関係しています。

ハウスメーカーのように従業員を多く抱えていれば、相応の人件費がかかります。

テレビCMなどの宣伝広告費も膨大な金額ですし、全国に展開している住宅展示場の維持費も安くはありません。

これらの費用は当然、家の価格に反映されているので坪単価も高くなっていると考えられます。

坪単価は税込・税抜どちらなの?

一般的なハウスメーカーや工務店に坪単価を訪ねた場合、消費税は含まれていないケースが多いでしょう。

ちなみに本体工事価格と付帯工事はどちらにも消費税がかかりますが、土地代金に消費税はかかりません。

延床面積と施工床面積で計算する違いは?

一般的に坪単価を算出する際には、本体工事価格を延床面積で割るのですが、ハウスメーカーや工務店によっては施工床面積で割ることがあります。

施行床面積で割る理由は、単純に坪単価を安く見せることが目的です。

例えば本体工事価格が2,000万円で延床面積が40坪の場合、

2,000万円÷40坪=坪単価50万円

となります。

しかし、延床面積には含まれない小屋裏収納や玄関ポーチ、バルコニーなどを含む施工面積を50坪とした場合、坪単価を割り出すとこうなります。

2,000万円÷50坪=坪単価40万円

となり、同じ本体工事価格でも、延床面積と施工床面積では坪単価が10万円も違ってきます。

当然、坪単価50万円よりも40万円のほうがお手頃感があるように感じる人が多いので、それを狙って施工床面積で坪単価を出す会社があるので注意が必要です。

まとめ

今回は注文住宅を建てる際の「坪単価」について話をしてきました。

坪単価とはあくまでも目安の数字なので、ハウスメーカーや工務店側の考え方次第では、どうにでも変えることができる数字です。

ですから営業マンの言葉を鵜呑みにするのではなく、必ず計算方法を確認することが大事です。

注意点をしっかり理解した上で、同じ計算方法を使って各社を比較するのであれば、坪単価はわかりやすい目安となるでしょう。

ただし、最終的に家がいくらになるかについては、家の形状や立地、設備等によって大きく幅が生まれてしまいます。

そのため、あまり坪単価だけにこだわっても仕方がないので、先ほど書いたように自分が建てたい坪数と、自分が出せる総額予算で住宅会社を探す方がわかりやすいかもしれません。

各社のカタログを取り寄せる際も、「予算○○○○万円の家」といった形で予算別になっているので、まずは予算内で対象となる会社をすべてピックアップしてカタログを取り寄せ、その中から良さそうな会社を詳しく調べていくという流れがおすすめです。

家づくりで失敗しないためには、最初の下調べが非常に大事なので、時間が許す限り色々な会社を比較して、理想の家を建てましょう。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
ローコスト住宅(1000万円台)
2000~2500万円の住宅
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
3500~4000万円の住宅
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