注文住宅2000万円台の間取り例(土地抜き、込み)おすすめハウスメーカー解説

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注文住宅を建てる際にもっとも気になるのは総額予算だと思います。

今回は2,000万円台(2,000~2,999万円)を目安に注文住宅を建てるという前提で、注意点やコストを抑えるためのポイントなどを解説します。

多くの人は「30坪の家/坪単価50万円」と聞いた場合、かかる予算は「1,500万円くらい」だと考えると思います。

しかし上記の場合、住宅会社から届いた見積りを見ると「総額2,000万円」程度の金額になっているでしょう。

なぜこのような差が出てしまうかについて、そのカラクリと、予算内で希望の間取りを実現させるためのポイントについて詳しく解説します。

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目次

予算2000万円台で家を建てる際の費用と内訳

間取りなどの解説に入る前に、まずは注文住宅における「坪単価」の内訳について簡単に説明します。

注文住宅の価格は、大きく3つの項目から構成されています。

  • 建物工事費用
  • 付帯工事費用
  • その他諸費用

多くの住宅会社が用いる坪単価というのは、この「建物工事費用」を坪数で割った数字になります。

これに別途「付帯工事費用」と「その他諸費用」が加算されるので、坪単価×建物の坪数よりも金額が大きくなってしまいます。

この3項目を割合にすると以下のグラフのようになります。

※My House Paletteより画像引用

建物工事費とは

建物工事費(本体工事費)とは、柱や梁の大工工事はもちろん、基礎や屋根などの躯体全体の工事費のことです。

外装や内装の仕上げから窓サッシに、バスルームなどの設備品まで、建物全体の工事や設備品が含まれているので、当然もっとも多い割合を占めます。

先ほどの円グラフにあったように、総費用の7割程度がこの建物工事費になります。

付帯工事費とは

付帯工事とは、建物本体に付随する工事のことです。

例えば、敷地内に電気や給排水の配線・配管を引き込む工事や、駐車場のアスファルト舗装の工事などが該当します。

地盤改良などもこの付帯工事に入り、場合によっては高額になるケースもあります。

その他諸経費とは

その他諸経費には、住宅ローンを借りる際の手数料や、火災・地震保険、建物を登記するための費用など細かなものが入ります。

その他にも新居への引っ越し費用などを含んで考える場合もあります。

冒頭で例に挙げた「坪単価50万円で30坪の家」で考えた場合、

建物工事費用 1,500万円
付帯工事費用 300万円
その他諸費用 150万円
合計     1,850万円

このような内訳イメージとなり、さらに消費税が加算されることで、総額2,035万円くらいの見積りとなります。

つまり総額で考える場合は、「建物工事費用」だけではなく、他の2つもしっかり確認する必要があるということです。

この点を理解しておかないと、予算計画が狂ってしまうことがあるので注意しましょう。

二階建てと平屋では金額が違う

予算について考える場合、二階建てと平屋では金額が違ってくる点にも注意が必要です。

同じ30坪の家でも、一般的には平屋の方が建築費が10%ほど割高になります。

理由としては、同じ30坪の家では平屋の方が基礎や屋根の面積が広くなるため、その費用分が建築費にプラスされるからです。

総二階建ての30坪の場合、単純計算で基礎と屋根の面積は15坪ほどですが、平屋の場合は基礎と屋根の面積は2倍の30坪分が必要となります。

「二階建ての家よりも平屋の方が安そう」と考える人も多いですが、実際にはその逆なので注意しましょう。

では、実際に2,000万円台の予算で家を建てた場合に、どんな間取りになるかを見ていきましょう。

2000万円台の家の間取り例(平屋・2階建て)

2,000万円台で注文住宅を建てようと考えた場合、家の大きさは30坪~40坪ほどが主流です。

坪数ごとに実際の間取り例を挙げながら、特徴や注意点などを解説していくので参考にしてください。

時間に余裕がある人は、ハウスメーカーのカタログやプランを取り寄せて、できるだけたくさんの間取りを見ることをおすすめします。

理想の家を作るためには、色々な間取りを見て、自分の好みに近いものを参考に進めるのがもっとも失敗が少ないからです。

その際には、「自分が考える予算の1つ上と1つ下の価格帯」のカタログもあわせて見てみることをおすすめします。

ハウスメーカー側は500万円や1,000万円といったキリの良い金額で間取り見本を作るので、カタログを取り寄せる際は少し幅を持たせた方が、色々なパターンが見られるからです。

カタログ自体は「LIFULL HOME’S」などのポータルサイトを使えば無料で取り寄せられるので、自分の予算に合わせたカタログを取り寄せてみましょう。

もし「自分ではまったく間取りのイメージがわからない」という場合は、NTTデータグループが運営する「HOME4U家づくりのとびら」もおすすめです。

専門アドバイザーにオンラインで無料相談ができますし、自分の希望にあった家づくりプランを提案してもらう事もできます。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
ローコスト住宅(1000万円台)
2000~2500万円の住宅
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
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30坪以下で建てる場合

トヨタホーム:シンセ・スマートステージ
ハウスメーカートヨタホーム
延床面積94.07㎡(28.45坪) 
1階床面積52.59㎡(15.9坪)
2階床面積41.48㎡(12.5坪)

30坪以下だと、一般的な間取りよりも少し小さい家になるので、夫婦二人や3人家族くらいにおすすめの広さです。

1階はキッチン・洗面室・浴室が一直線でつながっているので、料理をしながら洗濯したり、子どもがお風呂に入っている様子を見守ったりできる間取りとなっています。

リビングの一角にあるテキスタイルフロアには、リビング収納やウォークインタイプのオモチャ収納があるので、小さめのリビングでもスッキリ整頓できるでしょう。

ただし、1階の洗面室から2階のバルコニーまでの動線が遠いのが、気になるポイントです。

洗面所→リビング→階段→主寝室を通過しないとバルコニーへ出られないので、重い洗濯物を毎日運ぶとなると苦労するかもしれません。

1階のテラスで洗濯物を干したとしても、衣類は2階のウォークインクローゼットや子ども部屋の収納にしまうことになると思うので、洗濯動線を考えると間取りの改善点はありそうです。

たとえば、1階のテキスタイルフロア+収納を大容量のファミリークローゼットにすれば、衣類や日用品のストック・おもちゃなどを1箇所に収納できるでしょう。

その分リビングは狭くなりますが、共働き家庭などの場合は家事動線を優先することをおすすめします。

また、画像の間取りは28.4坪ほどですが、1階を広くして2階を少し小さくしてあるのがポイントです。

最近は1階と2階の面積を同じにする総二階建ての家をおすすめする住宅会社が増えていますが、2階の面積を絞ることで建築費を抑えることができています。

1階を大きく、2階を小さくすることで多くの住宅会社では「下屋割増し」というオプション扱いになりますが、そのオプション費用を払ってでも建築費は総二階よりお得になるはずです。

30坪以下の平屋

ハウスメーカーパナソニックホームズ
延床面積93.35㎡(28.23坪)

2LDK~3LDKくらいであれば、30坪以下の平屋でも各部屋ともに十分な広さを確保できます。

とはいえ、やはり30坪以下だと少し狭いと感じる人も多いので、天井を高くするなどして空間を広く開放的に見せる工夫が必要でしょう。

平屋の場合は、洗濯物を干す2階のバルコニーがありませんし、30坪以下だと独立したランドリールームを作るのも難しいと思います。

そこで「洗面脱衣所兼ランドリースペース」として、天井に物干し竿を設置したり除湿機などを導入したりして、室内干しの環境を整えるのもおすすめです。

洗面脱衣所の横にはウォークインクローゼットがあるので、乾いた洗濯物をすぐにしまえて家事の時短につながるでしょう。

暮らしやすいとされるワンフロアの平屋でも、限られた広さの中で家事動線をしっかりと考えて、毎日の家事が楽になるような間取りづくりを心がけることが大切です。

30~35坪程度の場合

トヨタホーム:シンセ・スマートステージ
ハウスメーカートヨタホーム
延床面積111.17㎡(33.6坪)
1階床面積62.06㎡(18.7坪)
2階床面積49.11㎡(14.8坪)

最近一番多いのが30坪~35坪の家です。

建築費も2,000万円台で建てられる住宅会社が多く、4人家族くらいにちょうどよい部屋数と広さの家になるでしょう。

間取り的にも無理な配置にする必要がなく、バランスのよい空間がつくれます。

この間取りは住まいの中心に階段があるので、どの部屋にも行き来しやすく生活動線がスムーズです。

キッチン横のパントリーには勝手口があり、買い物したものを運び入れるときや、ゴミ出しの動線としても便利だと思います。

30~35坪の家だと各所に収納もつくれるので、不足を感じることは少ないでしょう。

画像のような外観の場合は屋根瓦分の費用を安く抑えられますが、屋根と2階の居室との距離が近くなるので、断熱材には気を配らなければなりません。

全体的にバランスの取れた間取りなので、家づくりの見本として参考になると思います。

30~35坪の平屋

パナソニックホームズ
ハウスメーカーパナソニックホームズ
延床面積103.45㎡(31.29坪)

30~35坪の平屋であれば、LDKや各部屋はゆったりした広さを確保できます。

間取りを見ればわかるように、いま流行りのファミリークローゼットがLDK横に配置されており、収納力も十分です。

しかし、少し疑問に感じるのがファミリークローゼットの入口部分です。

この間取りだと、一旦LDKを介してからしかファミリークローゼットへは入れません。

玄関側の通路にも入口があれば、帰宅後すぐにファミリークローゼットでコートを脱ぎ、部屋着へと着替えられるので、コロナ対策にもなると感じます。

また、出入り口が2箇所あることで風の通り道もできるので、湿気・換気対策となり衣類を状態よく保管できるでしょう。

もう1つ気になるのが、トイレの位置です。

この間取りだと、トイレと接している部屋は音が気になってしまう可能性があるので、別の場所に設置するのがよいかもしれません。

35坪以上で建てる場合

トヨタホーム:シンセ・カーダ
ハウスメーカートヨタホーム
延床面積133.74㎡(40.4坪)
1階床面積72.53㎡(21.9坪)
2階床面積61.21㎡(18.5坪)

35坪以上の広さがあれば、女性に人気のアイランドキッチンや、回遊動線などの間取りも自由に作ることができます。

また最近はコロナ禍により在宅ワークをする企業も増えているので、在宅ワーク用の仕事部屋などを考えているのであれば、35坪以上の広さにすることで間取りを考えるのも楽になります。

一見すると家事室の場所が気になる人も多いかと思いますが、洗面室、キッチン、家事室を直線上に配置していることで家事動線がスムーズになっています。

また家事室の四方を壁にしていることで、奥さまがリラックスできるプライベート空間の役割も兼ねていると思われます。

LDKは広いテラスに面しているので、室内と外がつながっているように感じ、実際の坪数よりも広く開放的に暮らせるでしょう。

35坪以上の平屋

トヨタホーム:シンセ・ピアーナ
ハウスメーカートヨタホーム
延床面積116.73㎡(35.31坪)

平屋で35坪といえば、比較的大きめの家です。

最近では平屋を希望する人も増えてきましたが、気をつけなければならないのが平屋は建築費が高くなってしまうこと。

また同じ広さの2階建よりも広い土地が必要なので、土地代も割高になってしまう点も考慮しなければなりません。

この35坪の平屋であれば、土地の広さは最低でも75坪以上は必要でしょう。40坪の平屋を建てるのであれば、土地の広さは最低でも90坪以上は欲しいところです。

一方40坪の2階建てであれば、土地の広さは45坪~50坪あれば何とかなります。

単純計算で平屋は2階建ての2倍の大きさの土地が必要なので、土地代が高額になりやすく、予算オーバーしないよう注意しなければなりません。

間取りについては、キッチンからリビングやスタディコーナーが見渡せるようになっていて、家族とのつながりを重視した配置になっています。

家族専用の玄関もあり、すぐ横のウォークインクローゼットでスムーズに身支度できそうです。

洋室と畳コーナーが半分ずつになっている部屋は、将来子どもが増えたときに子ども部屋にできるようになっていて、それまではご主人の仕事部屋として使うことができます。

住まい全体を回遊できる間取りは、家族の人数やライフスタイルが変化しても柔軟に対応できるだけでなく、長く快適に暮らせるでしょう。

建築費用を抑えるためのポイントは?

なるべく建築費を抑えてマイホームを建てたいと考えた時には、どこに着目すればよいでしょうか?

工夫次第で建築費を抑えることもできるのが、注文住宅の醍醐味でもあります。

このブロックでは建築費を抑えるためのポイントについて解説していきます。

外観や外壁材で節約する

建築費を安くするためのコツの1つが、外壁材にかかるコストを抑えることです。

具体的には、1階と2階の面積が同じ総二階建ての間取りにすることで、大きくコストを抑えることができます。

総二階に比べて、平屋は基礎や屋根の面積が大きくなる分、建築費も割高になると先ほど説明しました。

それ同様に、1階の面積が大きくて2階の面積が小さいタイプの家も、総二階に比べると基礎や屋根の面積が多くなる分、建築費は割高になってしまいます。

また、外壁材の素材でも建築費は大きく違ってきます。

一番お得なのはサイディングの外壁で、タイルや漆喰(塗り壁)などに比べて50万円~200万円ほど節約できます。

ただしタイルや漆喰の外壁は、将来的な塗り替え費用など、メンテナンス費用を大幅に節約できる効果があります。

長い目で見た場合にはこちらの方がコストパフォーマンスが良い可能性もあるので、どちらを選ぶかはハウスメーカーの担当者と相談の上で決めましょう。

住んでいる地域の気候などによっても、適する外壁材は変わってくるためです。

キッチンやお風呂で節約する

キッチンやお風呂などの水周りも、こだわるとお金がたくさんかかります。

坪単価が高い大手ハウスメーカーで注文住宅を建てる際、実は標準仕様よりもグレードが低いシステムキッチンやバスルームに変更することができるので、こだわりを抑えればその分値引きしてもらうことができます。

上記画像はタカラのスタンダードキッチン(上)と、ハイグレードキッチン(下)ですが、標準価格で比較すると35万円ほどの差があります。

湯舟にはあまり浸からずにシャワーが多い家庭は、バスルームのグレードを落としてもあまり違和感を感じることはないでしょうし、システムキッチンへのこだわりが低ければグレードを少し落としても機能性に大きな差はないでしょう。

こだわる人に取っては譲れない部分かもしれませんが、コストダウンのための1つの方法としてぜひ覚えておいて下さい。

インテリアで節約する

室内のインテリアで上手に節約することもできます。

壁材にはクロス、塗り壁、板壁などがありますが、圧倒的にクロス(壁紙)を使用するのが低コストです。

照明器具もポイントの1つです。

照明器具は思っている以上に価格の幅が広く、こだわりを強く出せばそれだけ費用も増します。

家全体の照明類を安価なものすることで、想像以上のコストカットになります。

例えばハウスメーカーから勧められる照明器具ではなく、インターネットで購入することで費用は3割~5割ほど抑えられるので、ぜひ覚えておいてください。

このように自分たちで照明器具などを購入することを「施主支給」といいます。

ハウスメーカーや工務店によっては、施主支給がNGという場合もあるので、事前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

また施主支給は費用を安く抑える効果が高いのですが、保証などの面で揉めることもあるので、必ず担当者に確認した上でやってください。

2000万円台で注文住宅が可能なハウスメーカー

地元のビルダーや工務店であれば、2,000万円台の予算内があればほぼ問題なくマイホームを建てることができると思います。

しかし坪単価が高い大手のハウスメーカーとなると、2,000万円台の予算では足りないケースも出てくるでしょう。

ここでは2,000万円台で注文住宅を建てることができそうなハウスメーカーを数社紹介します。

実際の予算は地域によって変わるので、気になる場合は個別に質問するか、カタログ資料を請求して相場を確認してみましょう。

なお積水ハウス、大和ハウス、住友林業、セキスイハイム、三井ホームなどの大手ハウスメーカーは、2,000万円台だと厳しいため、今回は除外しています。

もし下記に掲載している以外の建築会社に依頼したい場合は、LIFULL HOME’Sなどのポータルサイトで地域別、または金額別のカタログを取り寄せて、希望に合いそうなところを探すのがおすすめです。

※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
ローコスト住宅(1000万円台)
2000~2500万円の住宅
2500~3000万円の住宅
3000~3500万円の住宅
オンライン相談をしたい場合
家づくりプランを依頼したい場合

アキュラホーム

出典:アキュラホームHP

アキュラホームは全国にある約250社のホームビルダーや工務店と独自のネットワークグループを形成しています。

日本最大級となる250社のスケールメリットを活用することで、住宅資材や設備品を全国規模での一括大量仕入れすることで高品質な住宅を適正価格で提供しています

その他にも施工体制にもこだわりがあります。

多くのハウスメーカーだと現場で施工するのは、その地域の下請け業者(地場の工務店や大工さん)なのですが、アキュラホームでは自社による直接施工にこだわっています。

下請け制度による中間マージンを大幅にカットすることができ、マイホームを低価格で建てることができます。

アキュラホームの強み

アキュラホームは建物の外観や室内のインテリアなど、デザイン力の豊富さが高く評価されています。

実際にTwitterやInstagramでもアキュラホームでマイホームを建てた人の多くが「デザイン性の高さ」が決め手になったという投稿が目につきます。

5,715件もの応募作品が集まった2022年グッドデザイン賞では、わずか0.4%という狭き門を突破し、アキュラホームの「超空間の家」がグッドデザイン賞を受賞しています。

出典:アキュラホームHP

アキュラホームの弱み

アキュラホームの弱点をあえて露呈するなら、オリジナル性に乏しい点ではないでしょうか。

ダイワハウスといえば「天井が高い家」、一条工務店といえば「高気密高断熱の家」、セキスイハイムは「おひさまハイム」というように、ハウスメーカーごとに代名詞となっているキャッチフレーズがあります。

しかしアキュラホームには、パッと頭に浮かぶようなキャッチフレーズもなければ、他のハウスメーカーより突出した強みも思い浮かびません。

タマホーム

タマホームといえばローコスト住宅の先駆者でもあり、高い知名度があります。

圧倒的な支持を得ている商品は「大安心の家」。標準仕様が充実しており、メーターモジュールを採用しているので、広々とした空間設計が可能です。

当然、ローコスト住宅の名に恥じない価格設定になっており、坪単価は40~45万円ほど。

付帯工事費や諸経費を入れても、35坪くらいの家であれば予算2,000万円前半に抑えることもできます。

もう少し予算に余裕がある人には、ワンランク上の「大安心の家プレミアム」という商品もあります。

タマホームの強み

タマホームの強みは、ローコスト住宅でありながらも地震に強い家を建てていることです。

「耐震等級3(最高等級)」が標準仕様となっていて、阪神・淡路大震災の1.5倍の地震でも倒壊・崩壊しないレベルで家を建てています。

断熱性についても、基本的には「断熱等性能等級4(最高等級)」を満たしているので、夏は涼しく冬は暖かく暮らせるのが特徴。

ローコスト住宅=性能が劣っているというイメージがあるかもしれませんが、ハイグレードなハウスメーカーにも負けない性能を備えながら、流通システムや仕入れの工夫でコストを抑えています。

日本全国47都道府県に営業拠点を構えている点も、タマホームの強みといえるでしょう。

タマホームの弱み

一方タマホームの弱みは、保証期間の短さや商品ラインナップの少なさが挙げられます。

構造耐力上主要な部分と防水部分については「初期保証10年」ですが、ほかの​​大手ハウスメーカーは「初期保証30年」としている会社も多いので、タマホームの保証期間は短めといえるでしょう。

商品ラインナップは地域によって選べる種類が異なり、関東・近畿・九州地方では7種類あるものの、北海道地方では3種類・東北地方では4種類となっています。

たくさんのラインナップから住まいを選びたい人や、保証期間や内容を重視したい人にとっては、デメリットに感じるかもしれません。

アイフルホーム

アイフルホームはローコスト住宅を手掛ける、全国的に知名度が高いハウスメーカーです。

タマホームと同じローコスト系のハウスメーカーなのですが、大きな違いはアイフルホームがフランチャイズ展開している点です。

そのためお住まいの地域にあるアイフルホームの多くは、アイフルホームとフランチャイズ契約している地元工務店ということになります。

アイフルホームで人気なのが、家にいることが多い主婦や、健康に詳しい専門家の声に耳を傾けて誕生した「すごい家」です。

より住みやすい家、そして健康に暮らせる家をコンセプトにしているので、家族みんながハッピーに暮らすことができる家です。

坪単価はローコスト住宅としては少し高めの60万円~となっていますが、40坪くらいまでの家であれば予算2,000万円台で検討できます。

アイフルホームの強み

アイフルホームの強みは、間取りの自由度が高い木造軸組工法で建てていることです。

新築時に希望の間取りが叶いやすいだけでなく、ライフスタイルの変化に合わせてリフォーム(リノベーション)しやすいのも特徴です。

吹き抜けや大開口を実現しながらも、独自の「グランドスラム構法」で耐震等級3相当の地震にも強い家が建てられます。

近年増えている繰り返し地震にも対応できるよう、次世代制震システム「イーバス」を採用しているので、大きな地震がきても建物が受ける損傷を小さく抑えられるでしょう。

アイフルホームの弱み

一方アイフルホームの弱みは、タマホームと同じく保証期間の短さが挙げられます。

構造躯体や防水部分の初期保証は「20年」なので、大手ハウスメーカーの初期保証30年と比べると保証内容が手薄に感じるかもしれません。

とはいえタマホームの初期保証10年と比べると長いので、ローコスト住宅の中では坪単価が高めな分、保証期間も比例していると感じます。

またアイフルホームは、大手住宅設備メーカーLIXILグループの「LIXIL住宅研究所」が運営しているので、基本的にLIXILのカタログから設備を選ぶことになります。

希望によっては他社製品を取り入れられますが、割高になってしまいます。コスト重視でアイフルホームを選ぶのなら、プランに沿ってLIXIL製品を選ぶのがおすすめです。

パナホーム(パナソニックホームズ)

パナソニックホームズの坪単価は平均75万円ほどと思われるので、30坪の家であれば予算2,000万円台で納まる計算です。

しかし実際には、30坪の家で総費用3,000万円を超えたという体験談もあるので判断が難しいところです。

そこでおすすめなのが、パナソニックグループがフランチャイズ展開しているパナソニックビルダーグループの家です。

パナソニックビルダーグループが扱うのは、木と鉄を融合させた構造「テクノストラクチャーの家」です。

木と鉄を融合させた柱や梁を使用することで、木造よりも強く、鉄骨よりも間取りの柔軟性があります。

パナソニックホームズがない地域でも、パナソニックビルダーグループの工務店があれば建てることができますし、坪単価も平均65万円と割安になっています。

パナソニックビルダーグループの強み

ここでは、予算2,000万円で家を建てられる可能性が高いパナソニックビルダーグループの強みを紹介します。

木と鉄を融合させたテクノストラクチャー工法は、木の弱点を鉄の強さで補強しているため、耐震性が高いのが特徴です。

耐震等級は最高水準の「等級3」で、長く大切に暮らせる長期優良住宅に対応しています。

実際の施工はフランチャイズの地元工務店などが行いますが、構造計算はパナソニックが行い、保証書も発行してくれるので安心感もあります。

いわば大手ハウスメーカーと地元工務店のいいとこ取りができるのも、パナソニックビルダーグループの強みといえるでしょう。

パナソニックビルダーグループの弱み

一方パナソニックビルダーグループの弱みは、住宅設備をパナソニック製品から選ばなければならないこと。

通常注文住宅を建てる際には、キッチン・洗面台・浴室・トイレなどの設備は2~5社のカタログから選ぶケースが多いです。

しかし、パナソニックグループや前途のLIXILグループのハウスメーカーの場合、グループ会社の製品が標準仕様となっています。

希望すれば他社製品も選べますが、基本的にはオプション扱いになるので、予算2,000万円台で抑えたいのなら標準仕様を選ぶ必要も出てくるでしょう。

一条工務店

一条工務店の人気を支えているのが、「i-smart(アイ・スマート)」と「i-cube(アイ・キューブ)」の2商品です。

アイスマートの坪単価は平均72万円、アイキューブの坪単価は平均65万円となっています。

アイスマートでも、家の大きさを抑えれば予算2,000万円台でぎりぎり収まる可能性もありますが、余裕をみてアイキューブを選択するほうが無難かもしれません。

2商品を比べるとアイスマートのほうが人気は高いのですが、両者の違いはどこにあるのか気になりますよね。

小さな違いはたくさんありますが、大きな違いは「外壁の素材」と「窓の大きさ」です。

アイスマートでは一条オリジナルのハイドロテクトタイルが標準仕様になっていますが、アイキューブはサイディングが採用されています。

またアイキューブでは、気密性を高めるため大きな窓を設置できないという点も、アイスマートとの違いです。

一条工務店の強み

一条工務店の強みは、気密性・断熱性が高い構造であること。

また全館床暖房が標準仕様になっているので、冷暖房費を抑えながら快適に暮らせるのが魅力です。

冬に冷え込みやすい洗面脱衣所やトイレ・廊下なども暖かいので、ヒートショックなどの健康被害も抑えられるでしょう。

ほかのハウスメーカーの場合は、モデルハウスのような家を建てるとなるとオプションをたくさんつけなければなりませんが、一条工務店は「モデルハウス仕様」がほぼ標準仕様となっています。

一条工務店の弱み

一方、一条工務店の弱みは、木造枠組壁工法を採用しているため、間取りの自由度が低い点が挙げられます。

木造枠組壁工法は壁で住まいを支える構造なので、どうしても動かせない壁があり、希望どおりの間取りにできないケースもあります。

また予算2,000万円台で抑えやすいアイキューブやアイスマートは、シンプルモダンな外観なので、凝ったデザインが好きな人は物足りなさを感じるかもしれません。

ユニバーサルホーム

ユニバーサルホームはローコストでありながら、高性能外壁材「ALC」と地熱床システムを採用し、ほかのローコスト住宅と差別化を計っています。

とくに地熱床システムは床暖房とは違って、自然の地熱を利用しているので電気代もかかりません。

実際にユニバーサルホームで家を建てた人の多くが、地熱床システムが決め手になったと回答しているほどです。

高性能でありながら坪単価は平均50万円ほどなので、予算を抑えて快適な家を建てたい人にはおすすめのハウスメーカーだと思います。

ユニバーサルホームの強み

ユニバーサルホームの最大の強みは、地熱床システムです。

地熱床システムはユニバーサルホームが特許を取得している工法なので、他社には真似できない価値があります。

自然の力を最大限活かすことで電気代もかからないので、ローコストで家を建てたあとのランニングコストも安く抑えられるのが魅力です。

ローコスト住宅ならではの初期保証の短さ(10年)はあるものの、「生涯地盤保証」「外壁品質保証」「地熱床システム保証」など、各種保証が備わっています。

ユニバーサルホームの弱み

一方でユニバーサルホームの弱みは、地熱床システムがあることで「床下」が存在しないため、床下収納がつくれないこと。

床下収納はクローゼットや押し入れと違って、ほかの住居スペースを圧迫しない収納です。

予算2,000万円で抑えようとすると家が小さめになることが多いので、限られた面積で家を建てる場合に床下収納がつくれないとなると、収納不足を感じるかもしれません。

また、地熱の影響で和室がカビたという事例もあるので、換気や除湿などの工夫が必要になるでしょう。

桧家住宅

「Z空調」の名称で知名度をあげている桧家住宅は、平均55万円ほどの坪単価で家を建てられるハウスメーカーです。

40坪の家を建てても建物工事費は2,200万円程度。そこに付帯工事費と諸経費を足しても総額2,800万円ほどで建てられます。

桧家住宅はオリジナルの全館空調システムを採用しているので、一年中いつでも快適な温度が保たれるのが特徴。

熱中症や夏バテを予防できるのはもちろん、健康被害として取り上げられることが多いヒートショックも減らせます。

桧家住宅の強み

桧家住宅の強みは、オリジナルの全館空調システム「Z空調」です。

一般的な空調システムは導入するのに高額な費用がかかりがちですが、独自の技術によって導入だけでなく、その後のランニングコストも安く抑えられます。

健康面だけでなく経済的にも負担が少ないのが、桧家住宅の住まいといえるでしょう。

また、桧家住宅の家は全棟耐震等級3(最高等級)なので、耐震性にも優れています。

桧家住宅の弱み

一方で桧家住宅の弱みは、設計や間取りの自由度が低い点です。

注文住宅といっても基本的には規格商品なので、ある程度決められたプランや間取りから選ぶことになります。

また、ほかのローコスト住宅と同じく保証期間が短い点も気になります。

構造躯体や防水部分の初期保証は「10年」。10年点検時に有償メンテナンスを受けることで10年延長が可能です。(20年点検で有償メンテナンスを受ければ、最長30年保証)

手厚い保証で安心感を得たい人は、ほかのハウスメーカーの坪単価や保証内容とじっくり比較することをおすすめします。

土地込みの2000万円台で家は建てられるのか?

ここまでは「家の建築費用」だけという前提で、2,000万円台のマイホーム作りについて話をしてきました。

しかし中には、「土地まで含めて2,000万円台で納めたい」と考える人もいると思います。

土地代が入る分、予算的にはかなり厳しくなりますが、不可能というわけではありません。

2階建て延床30坪程度の家を建てると仮定したとき、土地代を800万円以内に抑えることができれば、予算2,000万円台でマイホームを建てることは可能だと思います。

下記に具体的な予算例を考えてみたので、参考にしてください。

土地込み2000万円台の参考例①

タマホームの大安心の家(坪単価45万円)を例に考えてみましょう。

まずは建物に掛かる費用ですが、建物工事費+付帯工事費+その他諸費用の3つを考える必要があります。

大まかな計算となりますが、「付帯工事費は建物工事費の20%」、「その他諸経費は建物工事費の10%」程度と想定します。

建物工事費 30坪×45万円=1,350万円
付帯工事費 1,350万円×20%=270万円
諸費用   1,350万円×10%=135万円

上記で合計1,755万円なので、消費税を含めると1,930万円が建物にかかる総額費用となります。

ここに土地代800万円を加えた場合、仲介料などを含めると下記の計算となります。

土地代 800万円
仲介料 33万円
諸経費 25万円

土地代の合計が858万円となるので、先ほどの建物費用を足すと、合計で「2,788万円」ということになり、2,000万円台の予算に収まる計算になります。

当然、地域によって土地の値段が大きく変わると思うので、実際にはズレる可能性が大きいですが、土地込みで2,000万円台に収めたければ、上記のような配分になると思います。

土地込み2000万円台の参考例②

次は同じ条件で、ハイブランドにあたる一条工務店のアイスマートを試算してみた場合はどうなるでしょうか?

アイスマートの坪単価は70万円として計算してみます。

建物工事費 30坪×70万円=2,100万円
付帯工事費 2,100万円×20%=420万円
諸費用   2,100万円×10%=210万円

上記で合計2,740万円なので、消費税を含めると3,014万円となり、この時点で3,000万円台に達してしまいます。

さらに先ほど同じ土地代の858万円を加えると、トータルで3,872万円となり、大きく予算をオーバーしてしまいました。

ハイブランドのハウスメーカーの中では比較的低コストでもある一条工務店でさえこの価格になりますので、積水ハウスや住友林業などであれば、さらに高額になってしまうでしょう。

土地から購入して予算2,000万円台で収めたいのであれば、大手のハウスメーカーはほぼ無理だと思われるので、低コストな住宅会社の中から選ぶ必要があるでしょう。

まとめ

今回は予算2,000万円台で家を建てる場合のポイントについて解説しました。

大まかな目安となりますが、40坪以下の注文住宅であれば、予算2,000万円台でもマイホームを建てることはできると思います。

ただし坪単価が高い大手ハウスメーカーだと難しいので、地元の工務店やローコスト住宅のハウスメーカーが対象になります。

家の大きさを30坪程度まで絞ることができれば、人気のハウスメーカーでも2,000万円台の予算に収めることはできるでしょう。

土地からの購入で予算2,000万円台と考えるのであれば、坪単価50万円以内のハウスメーカーに絞った上で、土地代を最大でも800万円程度に抑える必要があると考えて下さい。

いずれにせよ、色々なハウスメーカーに見積もりをとって、間取りや予算を確認することが、予算を抑えて家を建てるための最重要ポイントです。

当サイトでは、予算別に間取りの解説ページをアップしているので、ぜひ前後の価格帯の間取りも比較してみてください。

※予算別の間取り解説ページ一覧
ローコスト(1000万円台)の間取り例
3000万円台の間取り例
4000万円台の間取り例
5000万円台の間取り例
各ハウスメーカーの坪単価ランキング

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