外壁塗装の料金・助成金を徹底解説!悪質業者を見抜くコツは?

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外壁塗装は、戸建てに住むすべての人にとって避けられない問題です。

外壁を塗装せずに放っておくと、建物は雨漏りや劣化スピード上昇のリスクが高まるからです。

しかし、なかには「そろそろ外壁塗装について考えなければならないが、何から手をつけたら良いかわからない」という人もいるのではないでしょうか。

この記事では外壁リフォームの基礎知識やトラブル防止策、費用の抑え方について解説します。

記事を読むことで、リフォーム業者に依頼する前に知っておきたい知識がすべて身につきます。ぜひ最後までご覧ください。

目次

外壁リフォームに関する基礎知識

まずは、外壁リフォームの基礎知識として、以下の項目について解説します。

  • 外壁塗装の周期
  • 外壁塗装をやらないリスク

リフォーム初心者でもわかるよう、丁寧に解説します。ひとつずつ順番にみていきましょう。

外壁材の耐用年数は?塗装は何年ごとにやればいい?

外壁材の耐用年数は、一般的に30年から40年程度といわれています。

ただし、実際の耐用年数は適切なメンテナンスの実施に強く影響を受けるため、定期的な塗装工事が必要不可欠です。

塗装によってできる膜を「塗膜(トマク)」と呼び、雨や風、紫外線から外壁材を保護する効果があります。

外壁を塗装する周期の目安は10年から15年といわれており、塗装に使用する塗料の種類によっても変化します。

まとまった費用がかかるため、中長期的な資金計画のなかにリフォーム代金を盛り込んでおくのが重要です。

もし外壁塗装をやらないとどうなるのか?

外壁塗装のおもな目的は「ダメージの保護」と「美観の維持」です。

もし外壁塗装をせず放置した場合、以下のリスクが上昇します。

  • 室内への雨漏り
  • 外壁の劣化スピード上昇
  • 資産価値の低下

外壁塗装において重要な考え方は「予防」であり、「原因への対処」ではありません。

たとえば、1階の天井に雨漏りが原因とみられるシミが発生したとします。

放っておくとシミの周辺からカビの発生が考えられることから、雨漏りの原因対処のほか、室内の壁を張りかえる工事を検討しなければなりません。

深刻なダメージを受けてから修繕する方が多くの費用がかかるため、定期的な外壁塗装が必要です。

外壁の劣化を示すサイン

外壁には、劣化を示すサインがいくつか存在します。

  • 外壁の色あせ、コケの繁殖
  • チョーキング
  • クラック(ひび割れ)
  • 塗装の剥離、膨れ
  • シーリング材の劣化、亀裂

サインの種類を知り、まずは自分で外壁の状態をチェックしてみてください。確認して不安な場合は、手遅れになる前に一度リフォーム業者に相談してみることをおすすめします。

もし相談先が分からない場合は、「SUUMOリフォーム」などのサイトを利用すれば、近くでおすすめのリフォーム業者が簡単に見つかるので、ぜひ活用してみてください。

外壁の色あせ、コケの繁殖

築年数が経つにつれて、外壁の色は次第に色あせていきます。

色のムラや、コケによる変色が出ている場合は、外壁が劣化しているサインです。

たとえば日当たりの良い方角の壁は、紫外線による劣化が進みやすく、色あせしやすいといえます。

反対に日当たりの悪い面は、湿気を好むコケの繁殖が進みやすいのが特徴です。

普段は目につかない外壁が劣化していることもあるため、定期的に建物をぐるっと一周して目視で確認しましょう。

チョーキング

外壁を触った際に、手に白い粉がつく現象を「チョーキング」といいます。

チョーキングの発生は、メンテナンスの時期を示す目安のひとつです。

チョーキングの原因は、紫外線や雨風による塗膜の劣化で、築5年ほど経つと次第に見られるようになります。

劣化した塗膜は防水の効果が薄れており、放置すると外壁へのダメージを十分に保護できません。

写真のように手にしっかり粉が付く状態は、劣化が進んでおり修繕が必要な時期にさしかかっているといえます。

建物のまわりを数ヵ所手で触ってみて、チョーキングがみられるか試してみましょう。

クラック(ひび割れ)

外壁に対して、縦横に伸びる割れ目を「クラック」と呼びます。

建物は地震や台風など外的な要因によって少しずつ動いており、そのひずみで外壁の表面に亀裂が現れます。

クラックを放置すると雨水の侵入経路となり、雨漏りの原因となるため注意が必要です。

外壁の表面が割れている程度であれば影響は少ないものの、クラックの深さや広さによってはメンテナンスを検討しなければなりません。

まずは外壁の専門業者に点検を依頼して、現状の痛み具合を診断してもらうのがおすすめです。

塗装の剥離、膨れ

「剥離」とは、外壁の塗装がボロボロになって剥がれてくる現象です。

剥離の原因は、おもに紫外線による塗膜の経年劣化が考えられます。

剥がれ落ちた部分は塗膜による保護効果が薄れるため、剥離は外壁の劣化を早める要因のひとつになり得ます。

また「膨れ」とは、外壁内に侵入した水が水蒸気に変化し、建物側から塗膜を押している状態です。

建物の内部へ水の侵入が考えられることから、早急に対策を立てる必要があるでしょう。

シーリング材の劣化、亀裂

シーリング材とは、外壁どうしの接合部や窓まわりに使用される、ゴム製の素材です。

シーリング材は外壁の隙間から雨水の侵入を防ぐ役割を担っており、建物を長く維持するためには必要不可欠です。

上の写真のとおり、施工してすぐは表面に凹凸がありませんが、年数が経つにつれ紫外線の影響を受けて剥離や痩せ、ひび割れが見られるようになります。

※こちらのページで「リフォーム会社の口コミとランキング」を掲載しているので合わせて参考にしてください。

外壁塗装に必要な料金相場

ここからは、外壁塗装の「料金相場」と「費用の内訳」について解説します。

家の坪数から割り出すおおまかな目安

家の坪数から計算できる、外壁塗装にかかる費用のおおまかな目安は、以下のとおりです。

坪数(延坪)塗装面積外壁塗装の相場
20坪79㎡90〜100万円
30坪119㎡100〜110万円
40坪158㎡110〜120万円
50坪198㎡120〜130万円
60坪238㎡150〜180万円
70坪277㎡170〜190万円

建物の坪数や外壁の面積を正確に計算するには、建築当時の図面があると安心です。

あらかじめ図面の保管場所を確認しておきましょう。

塗装面積の簡易計算方法

手元に図面がなくても、以下の計算式で塗装面積の概算を求められます。

塗装面積(㎡)=延床面積(㎡)×1.2

一坪=3.3㎡とすると、1階と2階がそれぞれ20坪ある建物の塗装面積は、おおよそ次のとおりです。

  • 延床面積(㎡)=3.3×(20+20)=132
  • 塗装面積(㎡)=132×1.2=158

塗装費用の概算を算出する際に、参考にしてみてください。

外壁塗装にかかる費用の内訳

外壁塗装の費用内訳には、以下4つの項目が含まれています。

  1. 塗料代
  2. 足場代
  3. 工事代
  4. 業者の利益

それぞれ順番に解説します。

塗料代(20%程度)

費用総額の20%程度を占めるといわれるのが、塗装の材料となる「塗料代」です。

塗料以外にも、シーリング材や養生テープといった消耗品が含まれるケースもあります。

リフォーム用の塗料はグレードによって金額が大きく異なるため、後ほど詳しく解説します。

足場代(20~25%程度)

足場にかかる費用は、全体の20%から25%程度です。

足場代には「組立・解体費」と「工事期間中のレンタル費」が含まれており、組む面積によって金額が変動します。

なお、隣家との距離が近いなどの理由で特殊な組み方をする場合には、追加費用が発生するケースがあります。

工事代(25~30%程度)

工事代は、施工を担当する職人の人件費に充てられます。

職人は専門ごとに作業範囲が分かれており、以下のように工事ごとで入れ替わるのが一般的です。

  • 足場組み立て・解体
  • 塗装
  • シーリング
  • 防水

残りは業者の利益(30%程度)

材料費や工事費を差し引いて、残った30%程度がリフォーム業者の利益となります。

見積もりの項目には「諸経費」や「工事管理費」と記載されている場合が多いでしょう。

実際の見積書の例

実際の見積もりの例を使って、工事の明細がどのように記載されているか見ていきましょう。

足場・付帯工事

作業内容数量・単位単価金額
養生費 一式15,000円
建物洗浄一式50,000円
足場費 220㎡ 800 176,000円
足場メッシュシート 220㎡ 100 22,000円

外壁塗装工事

作業内容数量・単位単価金額
下塗り200㎡900180,000円
中塗り200㎡1,000200,000円
上塗り200㎡1,000200,000円
塗装費(雨樋、雨戸など)一式120,000円

その他工事

作業内容数量・単位単価金額
シーリング交換 一式 90,000円
諸経費一式 300,000円

小計 1,353,000円
消費税 135,300円
値引き −300円

合計 1,488,000

表のように塗料代と工事代は「1㎡あたり〇〇円」として計算されている見積もりが一般的です。

また、塗装や足場以外の付帯工事にも、費用が発生します。

たとえば建物を塗装する前に汚れを落とす高圧洗浄や、車の養生などがその例です。

なお、雨樋や雨戸、玄関ポストといった付属品の塗装を、外壁塗装のタイミングで業者から提案される場合があります。

必要に応じて、箇所数と項目を検討しましょう。

費用を安くするコツ

外壁の塗装工事には、まとまった費用がかかります。

「少しでも費用を安く抑えたい」と考えている人も多いでしょう。

ここからは、費用を安くするコツを3つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

工事日程を「業者側の指定」にする

「工事日程の決定権」を材料のひとつとして、費用を交渉する方法があります。

任意の日程を設定できる権利によって、塗装業者は工事の空白期間によるロスを防げる可能性があるためです。

たとえばA工事の完了日とB工事の開始日が2週間空いていると、業者は日程の合う工事を入れたいと考えています。

そこで日程の都合を業者側に合わせる代わりに、施主側が値引きを受けられれば、双方にとってメリットがあります。

室内の工事に比べて外壁塗装は日常生活への負担が少なく、施主が日程を調整しやすいのもポイントです。

緊急で工事しなければならない場合を除いて、効果的な交渉方法といえるでしょう。

外壁と屋根をまとめて塗装する

長期的にみると、外壁と屋根をまとめて塗装するほうが、費用を安く抑えられます。

その理由は、工事を分けると足場代が二重にかかってしまうためです。

足場代は工事費用の20%から25%を占めるといわれており、たとえば工事総額が200万円の場合、足場代は40万円から50万円程度になる計算です。

重複する足場代を節約できれば、お風呂やキッチンといった室内のリフォームに費用を捻出できます。

また、外壁のみ塗装すると屋根の変色や退色が目立つようになる可能性もあります。

「屋根の塗装は数年後にしよう」と考えている人は、工事をまとめてトータル費用をお得にするのがおすすめです。

一括見積もりサービスで金額を比較する

1社の見積もりだけでリフォーム業者を決めようとすると、提案内容や金額の妥当性をチェックする機能が弱いといえます。

中には、不要な工事や相場からかけ離れた金額を含んだ見積もりもあるためです。

損をしないための対策として、一括見積もりサービスを使って、複数の見積もりを比較する手段が効果的です。

たとえば、別々の業者から同じ金額で見積もりを提示されたとしても、使っている塗料の種類や保証、工事範囲に差が出る場合があります。

金額と工事内容を比較した上で、ベストな選択肢を探すのが良いでしょう。

一括見積もりをサービスはいくつかありますが、中でも大手のSUUMO(スーモ)が運営している「SUUMOリフォーム」は信頼度が高いです。

理由は、大手だけに厳しい審査を実施。合格したリフォーム業者のみを提案してくれるという安心感があるからです。

リフォーム業者の中には、残念ながら悪徳業者も一部存在するので、騙されたくないという人は、ぜひ活用してみてください。

塗料の種類と金額の違い

外壁塗装に使われる塗料は多くの種類があり、グレードや金額が異なります。

その中で、現在もっともよく使われている塗料は「シリコン塗料」です。

ここからは、塗料ごとの特徴と費用について解説します。

塗料別の耐久年数と施工単価

外壁塗装の塗料は大きく分けて7種類あります。

それぞれの耐久年数と施工単価は、以下の表のとおりです。

塗料おおよその耐久年数施工単価
アクリル塗料5〜7年1,500円/㎡
ウレタン塗料7〜10年1,950円/㎡
シリコン塗料10〜15年2,300円/㎡
ラジカル塗料12〜16年2,700円/㎡
フッ素塗料15〜20年4,300円/㎡
光触媒塗料15〜20年5,000円/㎡
無機塗料20〜25年5,300円/㎡

耐久性の高い塗料になるほど、施工単価が高くなるのがわかります。

たとえば、アクリル塗料やウレタン塗料を選ぶのであれば、一回分の工事費を抑えられるかわりに、短いサイクルで塗装するのが前提です。

一方、フッ素塗料や無機塗料は工事費が高額になるものの、塗装の周期が長くなり、工事の回数を減らせる可能性があります。

それぞれの特徴を理解して、ライフスタイルに合った塗料を選ぶのが重要です。

アクリル塗料

アクリル塗料は、アクリル樹脂を主成分とした塗料です。

耐用年数が5年から7年と短く塗装の頻度が上がるため、外壁塗装の塗料としてはほとんど使われていません。

おもな使用用途はプラスチックや紙といった日用品の塗装で、費用が安いのが特徴です。

そのためDIYや、数年後に取り壊す予定の建物の一時的な保護に適した塗料といえます。

はじめて外壁を塗装する人は、アクリル塗料を避け、コストパフォーマンスの良いシリコン塗料やラジカル塗料を選ぶのがおすすめです。

代表的な塗料

メーカー塗料名
日本ペイントDANシリコンセラ
日本ペイントニッペ DANフレッシュR
エスケー化研セラミクリーン

ウレタン塗料

ウレタン樹脂を主成分とする塗料を「ウレタン塗料」と呼びます。

ウレタン塗料のおもな特徴は、以下の3つです。

  • 変形やひび割れに強い
  • メンテナンスしやすい
  • 光沢のある仕上がりにできる

ウレタンの塗料には、ゴムのように衝撃に対して元に戻ろうとする「弾性」があります。

そのため経年劣化による変形に強く、メンテナンスも簡単にできるといえます。

また、グレードの高いシリコン塗料やフッ素塗料のように光沢のある仕上がりとなるのもメリットです。

ただし、ウレタン塗料は紫外線に弱く、耐用年数も比較的短いデメリットがあります。

メインの外壁ではなく、付属品の塗装などに用いるのが良いでしょう。

代表的な塗料

メーカー塗料名
日本ペイントニッペ ファインウレタンU100
日本ペイント水性ファインウレタンU100
エスケー化研クリーンマイルドウレタン

シリコン塗料

シリコン塗料は「アクリルシリコン塗料」とも呼ばれ、もっとも一般的な外壁塗装用の塗料です。

シリコン塗料の特徴は、以下のとおりです。

  • コストパフォーマンスに優れる
  • 汚れがつきにくい
  • 種類が豊富にある

最大の特徴はコストパフォーマンスの良さで、おおよそ10年から15年の耐久性を持ちながら、施工単価が低く抑えられています。

汚れがつきにくく、変色しにくいため、見た目の美しさが長持ちしやすいのもメリットのひとつです。

また、各メーカーから豊富な種類が販売されており、色味やツヤを選べる自由度が高い塗料でもあります。

10年前後で塗装サイクルを計画する場合に、適した塗料といえるでしょう。

代表的な塗料

メーカー塗料名
日本ペイント水性シリコンセラUV
エスケー化研水性セラミシリコン
エスケー化研クリーンマイルドシリコン

ラジカル塗料

ラジカル塗料は、塗膜の劣化を抑える効果が期待できる塗料です。

塗料には、外壁の表面に定着し着色する「顔料」が含まれています。

そして「ラジカル」とは、酸素や紫外線が顔料に触れることで発生する劣化因子を指し、チョーキング現象の原因のひとつです。

ラジカル塗料はラジカルの発生を抑制し、耐久性が高い塗料とされています。

エスケー化研の調査によると、同社のラジカル塗料「エスケープレミアムシリコン」は、シリコン塗料やウレタン塗料と比べて光沢の保持率が高い結果が出ています。

出典:エスケープレミアムシリコン|エスケー化研

ラジカル塗料は汎用性や、コストパフォーマンスの高さが特徴です。

シリコン塗料よりもさらに耐用年数を伸ばしたい人は、選択肢に入るでしょう。

代表的な塗料

メーカー塗料名
日本ペイントパーフェクトトップ
関西ペイントアレスダイナミック TOP
エスケー化研エスケープレミアムシリコン

フッ素塗料

フッ素を含む合成樹脂をおもな成分とするのが、フッ素塗料です。

フッ素塗料の特徴は、以下の3つです。

  • 汚れがつきにくい
  • 紫外線から受けるダメージに強い
  • 長期間光沢を維持できる

空気中のほこりや排気ガスが外壁に付着しても、高い親水性でよごれを落とす効果が期待できます。

フッ素樹脂は炭素とフッ素の結合が強く、紫外線でダメージを受けにくいのも特徴です。

高い耐用年数をほこる一方で、ほかの塗料と比べて施工単価は高く設定されています。

費用が多くかかっても、一度の塗装工事で効果をできるだけ保ちたい人は検討してみましょう。

代表的な塗料

メーカー塗料名
日本ペイントファイン4Fセラミック
エスケー化研クリーンマイルドフッソ
AGCコーテックルミステージ

光触媒塗料

光触媒塗料とは、塗料に含まれる光触媒を使って、外壁のセルフクリーニングや抗菌の機能を備えた塗料です。

水とよくなじむ「親水性」が高い成分を表面に発生させ、雨が降ると外壁についた汚れを浮かせて洗い流してくれます。

また、大気汚染の原因となる窒素酸化物を除去する機能もあり、環境にやさしい塗料といえるでしょう。

塗料の耐久性が高いため、リフォームの周期が少なくなれば、トータルコストの削減につながる可能性もあります。

できるだけ手間をかけずに美観を維持できる塗料を探している人は、資料を取り寄せてみましょう。

代表的な塗料

メーカー塗料名
TOTOハイドロテクトカラーコート

無機塗料

無機塗料とは、おもに炭素を含まない無機物で生成された塗料で、ウレタンやアクリルの塗料に無機物が混ざった状態のものです。

無機塗料の特徴は、塗料のなかでも高いレベルの「汚れにくさ」と「耐久性」を備えている点です。

耐用年数が比較的長く設定される理由のひとつに、無機物が紫外線に強いことが挙げられます。

日本ペイントによると、同社の「アプラウドシェラスターⅡ」はフッ素塗料やシリコン塗料と比べて紫外線に対する劣化が少ない結果が出ています。

出典:アプラウドシェラスターⅡ|日本ペイント[t]

高い性能が期待できるぶん、施工単価は高めに設定されています。

良い塗料を使って少しでも長持ちさせたい人には、選択肢のひとつとなり得るでしょう。

代表的な塗料

メーカー塗料名
日本ペイントニッペ パーフェクトセラミックトップG
関西ペイントアレスダイナミックMUKI
エスケー化研エスケープレミアム無機

その他の塗料

今回紹介した以外にも、以下の名称の塗料が販売されています。

  • ナノテク塗料
  • イノセンス塗料
  • ハイブリッド塗料

最新技術を用いた塗料や、海外での採用実績が豊富な塗料など、特徴やメリット、デメリットもさまざまです。

新しい塗料はいままでのものより高い効果を発揮する可能性がある一方で、実績データが少なく信頼を担保しにくい側面があります。

採用を検討する際は、さまざまな角度から情報を収集し、自分に合った塗料を選ぶよう心がけましょう。

塗料選びで迷った時のアドバイス

どの塗料が良いか迷ってしまう人は「シリコン塗料」を選ぶのがおすすめです。

シリコン塗料はコストパフォーマンスに優れ、効果も長持ちすることから、はじめて外壁塗装を検討している人でも安心して使用できるからです。

シリコン塗料は個人住宅の7割から8割程度のシェアを占めるといわれており、実績も十分といえます。

また、一般に普及している塗料のため、フッ素塗料や光触媒塗料のように、対応できる業者が限られる心配がありません。

ぜひ塗料選びの参考にしてみてください。

※こちらのページで「リフォーム会社の口コミとランキング」を掲載しているので合わせて参考にしてください。

外壁塗装工事の流れと必要な期間

ここからは、外壁塗装工事の流れと期間について解説します。

全体像を把握しておくと、上手にスケジューリングができるようになります。

工事のおおまかな流れと日数

外壁塗装工事のおおまかな流れは、以下の9ステップです。

  1. 近隣挨拶
  2. 足場組み立て
  3. 高圧洗浄
  4. 下地処理
  5. 養生
  6. 外壁の下塗り
  7. 外壁の中塗り・上塗り
  8. 完了検査
  9. 足場解体

工事が始まる1週間前までには、近隣住人に挨拶します。

その際、以下の点について伝えておくと、工事がスムーズに進められます。

  • 工事の概要・日程
  • 大きい音が出る日
  • 車や所有物に塗料が飛散しないための予防策

もし塗料が飛散しそうな場合は車にシートカバーをつけるなど、最大限の配慮が必要です。

工事が始まってからは家の外で続々と作業が進むため、施主が工事に関わることは少ないといえます。

外壁塗装にかかる工事期間は、2週間から3週間が目安です。

バルコニーの防水や屋根の塗装をまとめて工事する場合は、おおむね1ヶ月程度が見込まれます。

塗料の塗り方は3種類

塗料の塗り方には、以下の3種類があります。

  • 刷毛塗り
  • ローラー塗り
  • 吹き付け塗装

それぞれ見ていきましょう。

刷毛塗り

刷毛塗りは小さな刷毛を使って塗装する方法で、狭い場所の塗装に効果を発揮します。

一方、広い面積を塗装するには、時間がかかるため不向きといえます。

ローラー塗り

ローラー塗りは、ローラー部分のスポンジに染み込ませた塗料で塗装する方法です。

しっかりと外壁を塗装でき、塗料が飛散する心配も少ないのが特徴です。

吹き付け塗装

吹き付け塗装は機械を使って塗料を噴射し、壁に吹き付ける手法です。

ほかの方法に比べて施工スピードが早いのが特徴で、模様をつけたい場合にも用いられます。

工事中の注意点

外壁塗装工事中に気をつけるべきポイントは、以下の3つです。

  1. 洗濯物が外に干せない
  2. 室内でも塗料のにおいがする可能性がある
  3. 防犯意識を持つ

工事中は作業効率の確保や塗料の飛散防止のため、基本的に外で洗濯物は干せません。

洗濯機や浴室の乾燥機能を使うなど、外干し以外の方法をあらかじめ考えておきましょう。

次に、窓を閉めていても室内で塗料のにおいがする可能性があります。

大事な来客などは、時期を慎重に検討するのが適切です。

最後に、足場がかかっていると2階以上への侵入が容易になります。

窓を含め出入りできる可能性がある箇所は、しっかりと施錠するよう心がけましょう。

外壁塗装に適した時期は何月?

外壁塗装に適した時期は、一般的に以下の2つといわれています。

  • 4月から5月
  • 9月から10月

上記の時期が適しているとされる理由は、以下のとおりです。

  • 気温が安定している
  • 梅雨の影響を受けにくい
  • 台風の影響を受けにくい

塗料の乾きが遅くなるため、塗料によっては外気温が5℃以下での施工は避けるよう注意書きされている場合があります。

また、雨や強風の日が多いと工事が予定通り進まない可能性が高まります。

そのため、天候が安定しない時期は避けられる傾向にあり、塗装業者にとっては閑散期のひとつといえるでしょう。

外壁塗装で多い悪質業者とのトラブル

ここからは、契約する前に知っておきたい、悪質業者とのトラブル事例について解説します。

事例を把握しておくと、自分が業者に依頼する際、トラブルになる原因を避けられる可能性が高まります。

キャンペーン価格、大幅値引きのウソ

「いまだけ値引き」や「通常より〇〇%オフ」といった営業マンの常套句に注意しましょう。

一見、お得に契約できるチャンスに思えるかもしれませんが、じつはウソが隠されている可能性があります。

たとえば、見積もりの金額を通常と比べて数十%上乗せした状態から値引きすれば、契約者からはお得に契約できるようにみえてしまいます。

また、リフォーム業者がいきなり大幅値引きをしてくるのには、他の業者と比較されないよう早期に契約を済ませてしまいたい考えがあるかもしれません。

値引きに釣られて失敗しないよう、金額以外の項目を含めて複数の見積もりを比較しながら検討するのが適切です。

施工後に追加費用を請求される

工事が完了した後に、契約した金額以外の追加費用を請求する業者がいます。

追加費用の理由として悪徳業者が主張するおもな内容は、以下のとおりです。

  • 見積書がずさんで必要な施工内容と合致していない
  • 工事期間延長に伴う人件費が発生した
  • 契約にない工事を勝手に追加した

支払いにまつわるトラブルを防ぐためには、打ち合わせた記録を書面で残しておくのがおすすめです。

たとえば、施工範囲を記した図面が見積もりに添付されていない場合は、契約前に取得しておくことで、双方の認識のずれをなくす効果があります。

また、打ち合わせでの決定事項は箇条書きで書面に残し双方のサインを入れておくと、トラブルになった際にも安心です。

不要な追加費用を払わずに済むよう、打ち合わせの経過を記録に残しておきましょう。

飛び込み訪問の業者には要注意

面識のない家のインターホンを鳴らして営業する、飛び込みの業者があとを絶ちません。

悪質な飛び込み業者の営業手法の例は、以下のとおりです。

  1. 築年数が15年から20年経過している家を探し、インターホンを鳴らす
  2. 「この家は外壁の劣化が激しい。すぐに工事しなければならない」と不安を煽る
  3. 「いまならキャンペーン価格の〇〇円オフで契約できる」と費用面をアピールする
  4. 契約を取り付け、数週間後に工事を始める

このとき劣化を示すサインとしてよく用いられるのが、外壁を触った際に手に白い粉がつく「チョーキング現象」です。

しかし、チョーキングは築5年程度の住宅でもみられる可能性がある現象で、それだけで緊急のメンテナンスが必要な状態とは言い切れません。

国民生活センターの統計によると訪問販売によるリフォームの相談件数は増加傾向にあり、2021年の時点では年間9,000件を超えています。

引用:訪問販売によるリフォーム工事・点検商法|独立行政法人国民生活センター

不安を煽る言動に惑わされず、複数の業者から点検報告や見積もりを受けた上で判断するのが重要です。

近隣住民からクレームが来る

配慮すべき項目を無視した工事によって、近隣住民から施主に直接クレームが入ることがあります。

たとえば工事の特性上、敷地の越境が避けられない場合は、近隣の住人に対し、該当箇所や工事期間を明確にして事前に許可を得るのが適切です。

優良なリフォーム業者であれば、近隣への挨拶は業者が足を運び、リスクや懸念事項をあらかじめ伝えてくれます。

工事によって発生したクレームは大きな近隣トラブルへと発展する可能性があり、信頼できる業者を丁寧に検討する必要があります。

悪質業者を避けるためのポイントは?

悪質業者を避けるためのポイントは、以下の2つです。

  • 複数の業者から話を聞く
  • ネットで口コミを調査する

複数の業者から話を聞くと、金額や内容、営業マンの対応を比較できます。

その際、必要以上に工事の緊急性を煽ってきたり、対応が悪かったりすると、悪質業者である可能性が高いといえます。

※こちらのページで「リフォーム会社の口コミとランキング」を掲載しているので合わせて参考にしてください。

外壁塗装で使える助成金

決して安くない買い物だからこそ、助成金や補助金は積極的に活用しましょう。

ここからは、外壁塗装で使える助成金について解説します。

助成金は自治体が出している

助成金のおもな提供元は自治体です。

たとえば東京都の場合、外壁塗装で使える助成金の例は以下のとおりです。

東京都の助成金

対象の自治体事業の名称
渋谷区住宅簡易改修支援事業
目黒区住宅リフォーム資金助成
大田区住宅リフォーム助成事業
北区住まい改修支援事業
東村山市住宅修改築費補助制度

上記の自治体は、外壁塗装工事のみでも助成金の対象です。

自治体の助成金には、対象となる要件が定められており、次のような例が挙げられます。

  • 自己が所有・居住する建物である
  • 指定業者が施工する
  • これまでに同じ事業の助成金を交付されていない

主要都市の助成金まとめ

全国の主要都市で申請できる助成金は、おもに以下のとおりです。

耐震改修工事や二世帯住宅が要件の助成金が多いため、対象となるか自治体の窓口で確認してみてください。

全国の助成金

対象の都道府県対象の自治体
神奈川県横須賀市
埼玉県熊谷市
大阪府摂津市
福岡県朝倉市
北海道旭川市

助成金を申請する際の流れ、注意点

助成金を申請するおおまかな流れについて、解説します。

  1. 工事内容の検討
  2. 申請
  3. 審査結果の受け取り
  4. 工事契約
  5. 工事の完了報告
  6. 助成金の申請

指定業者での施工が必須要件の場合は、自治体の指示に従って紹介を受け、見積もりを取得しましょう。

必要書類を提出後、審査を通過すれば助成金の受給資格を獲得できます。

工事完了後、完成後の写真などを添えて報告し、助成金を申請すれば手続きは完了です。

助成金を申請する前の注意点は、ほかの助成金と併用できない可能性があることです。

詳しくは窓口で個別に相談して、チェックしておきましょう。

外壁塗装でよくある質問

最後に、外壁塗装でよくある質問について解説します。

支払いのタイミングはいつ?

工事代金の支払いのタイミングは、業者によって異なります。

たとえば、ある工事業者の場合、支払いのタイミングは以下の3回に分けられています。

  • 工事の契約から1週間以内(費用の30%)
  • 工事開始の2週間前まで(費用の40%)
  • 工事の完了から1週間以内(費用の30%+契約後に追加した工事費用)

見積もりを取得する際に、支払い条件を確認してみましょう。

分割で支払うことはできる?

工事費用を分割で支払う方法は、以下の2つです。

  • クレジットカード払い
  • リフォームローン

クレジットカード払いは業者によっては対応していない可能性があるため、希望する場合は見積もりを取得する前にホームページで支払い方法の種類を確認しましょう。

リフォームローンについては、業者と提携しているローン会社や、銀行を利用して契約を結びます。

ローン会社ごとに金利や支払い条件が異なるため、リフォーム会社と同様に複数の資料を集めて比較検討するのがおすすめです。

自分でDIYすることはできる?

建物を長くきれいに保つために、外壁のDIYはおすすめできません。

外壁塗装のおもな目的のひとつは「ダメージの保護」で、専門的な知識と技術を持った職人の施工によって効果を発揮するためです。

たとえば、窓の上部から侵入した水が外に抜けるように、窓まわりのシーリング材は下側を打たないのが良いとされています。

しかし、知識や技術がない状態のDIYによって窓の下を埋めてしまった場合、かえって建物にダメージを与えることにつながりかねません。

大事なマイホームをしっかりとケアするため、外壁の塗装は専門の職人に任せましょう。

まとめ

建物に長く住み続ける上で、外壁塗装は重要な役割を担っています。

正しい知識を持ち、信頼できる業者に依頼することが、外壁塗装において非常に重要です。

決して安い買い物でないからこそ、情報を十分に集め、家族で納得できるまで検討を重ねるのが良いでしょう。

最終的な価格は地域によって変わるため、ネットなどの情報をすべて鵜呑みにせず、複数の業者から見積もりを取って判断するのがベストです。

一括見積もりサイトを使って見積もりを取れば、万が一業者側の強引な勧誘が合った場合も間に入ってもらえるので安心です。

中でも大手のSUUMOが運営している「SUUMOリフォーム」は、厳しい審査を行っていて信頼度が高いサイトの1つです。

リフォーム業者選びで不安を感じている人は、ぜひ活用してみてください。

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