外構工事の費用相場とおしゃれな施工で人気の業者ランキング

外構は、家の外まわりを構成する重要な要素です。

新築やリフォームを計画する際、外構工事にはどのような工事があるのか、費用はどのくらい必要なのか、気になる人も多いでしょう。

今回は、外構の基礎知識や費用の相場、事前に知っておくべき注意点について解説します。

外構工事によくある失敗例も紹介しますので、ぜひお役立てください。

目次

外構の基礎知識、エクステリアとの違い

外構の役割やエクステリアとの違いなど、基礎知識について解説します。

外構とは?どんな役目があるの

外構とは、門扉やカーポート、ウッドデッキ、物置、フェンスなど、家の敷地に設置する一つひとつの構造物を指します。

外構を整えることで、家の外観が美しくなるだけでなく、機能性も高める役割もあります。

たとえば、道路から玄関に続くレンガのアプローチは外まわりをおしゃれで明るい印象にできるほか、雨の日でもぬかるまないので歩きやすくなります。

エクステリア、造園との違い

外構に似た言葉に、エクステリアや庭づくりといった言葉がありますが、意味が少し違います。

「外構」が、一つひとつの構造物を指すのに対し、「エクステリア」は、家の外まわりの空間全体の装飾やデザインを指します。

室内空間のデザインを意味する「インテリア」に対する言葉です。フェンスや門扉などは、エクステリアを構成する要素といえるでしょう。

「造園」は庭づくりを意味し、家の外まわりの中でも、特に庭の植物や石などを扱う工事を指します。

外構工事とはどんなことをやるの?

外構工事は、住みやすさを向上させ、外観を美しくするための工事全般を指します。具体的には、次のような工事です。

● 玄関アプローチや門柱・門扉の設置
● フェンスや塀の設置
● 駐車スペースの舗装やカーポートの設置
● ウッドデッキやテラスの設置
● 照明の設置
● 庭まわりやアプローチなどの植栽

外構工事には、数多くの種類があります。

敷地の広さや予算に応じて、必要な工事を取り入れましょう。

外構工事を行うことのメリット・デメリット

外構工事のメリットやデメリットについて解説します。

外構工事のメリット

外構工事のメリットは、次の3つです。

● 外観を美しく整えられる
● 快適に使いやすくなる
● 防犯性を強化できる

外構工事によって外観を整えられるので、家全体が洗練された印象になります。

設備を取り入れると利便性が増して暮らしやすくなるほか、庭やテラスなどのくつろげる空間をつくれば、生活にプラスアルファの楽しみが増えます。

門やフェンスを設置したり、照明で外まわりを明るくしたりすることで、不審者の侵入を防ぐ効果も期待できるでしょう。

外構工事のデメリット

外構工事のデメリットは、次の2つです。

● 費用がかかる
● メンテナンスが必要になる

敷地の広さや工事内容によっては、高額な費用がかかります。

ウッドデッキやテラス、カーポートなどは、定期的なメンテナンスも必要です。

植物を育てている場合は、草木の手入れにも手間がかかります。

長期的なメンテナンス費用も見積もっておきましょう。

外構工事の種類と費用相場

外構工事の費用は、敷地の状況や施工面積、使用する素材などによって大きく変動しますが、相場は住宅全体の建築費の10%程度で、一般的には100万~300万円ほどです。

外構には「クローズ外構」「オープン外構」「セミオープン外構」といった3つのスタイルがあり、費用相場や工期の目安が以下のように異なります。

外構の種類費用相場工期の目安
クローズ外構150万~300万円3~5週間
オープン外構50万~130万円1~2週間
セミオープン外構80万~250万円2~3週間

それぞれの特徴について、見ていきましょう。

クローズ外構

出典:LIXIL公式サイト

クローズ外構とは、目隠しフェンスや塀、門扉などで家の敷地を囲ったスタイルの外構です。

クローズ外構の工事費用の相場は、150万~300万円程度で、3つの外構タイプの中で最も高めです。

外から敷地内が見えにくく家族のプライバシーを確保できますが、使用する資材が増える分、費用は高くなります。

工期の目安も3~5週間ほどと、施工範囲が広いため、長くなります。

敷地から道路に出る前に、フェンスや塀を設けることで、子どもやペットの道路への飛び出しを防げるでしょう。

家の周囲に囲いがあると不審者が侵入するハードルは高くなりますが、一度侵入されると外部から発見しにくくなる点には注意が必要です。

オープン外構

出典:LIXIL公式サイト

オープン外構とは、敷地の外周に門扉や高いフェンスなどを設けない外構です。

使用する資材が少ないオープン外構は、工事の費用も少なく済み、相場は50万~130万円ほどです。

工期の目安も、1~2週間ほどと、短期間で完了するケースが多いでしょう。

オープン外構は、日当たりや風通しを確保しやすく、開放感を得られるのが特長です。

不審者が侵入しやすいつくりですが、死角がなく外部から発見されやすいので、防犯性は高めです。

外から敷地内部の様子が見えやすいため、視線が気になって庭でくつろぎにくいといったデメリットがあります。

セミクローズ外構

出典:LIXIL公式サイト

セミクローズ外構(セミオープン外構)とは、部分的にフェンスや塀を使用した外構です。

工事の費用相場は80万~250万円程度、工期は2~3週間ほどで、フェンスや塀を設置する範囲によって大きく変動します。

リビングの周辺や庭まわりはプライバシーを確保するために目隠しフェンスで囲い、駐車スペースには出入りしやすくするためにフェンスは設けない、といったケースです。

クローズ外構とオープン外構の中間に位置し、それぞれのメリットを反映できる外構スタイルといえます。

部位別の工事費用、購入価格

部分的に外構工事をするときの費用相場や、工期の目安について解説します。

施工部位費用相場工期の目安
門まわり15万~50万円程度1日~1週間程度
玄関アプローチ15万~60万円程度3日~1週間程度
50万~110万円程度3日~1週間程度
フェンス30万~60万円程度2~3日程度
カーポート・ガレージ15万~250万円程度半日~4週間程度
人工芝・天然芝6万~30万円程度半日~1日程度
テラス・ウッドデッキ15万~105万円程度1~3日程度
ガーデンルーム・サンルーム30万~100万円程度3~20日程度
ベランダ・バルコニー30万~50万円程度3日程度
照明10万~25万円程度1日程度
植栽10万~20万円程度1~3日程度
物置3万~60万円程度1~2日程度

それぞれ詳しく見ていきましょう。

門まわり

門まわりの外構工事には、主に門扉・門柱・ポスト・表札・インターホンの設置などが含まれます。

費用はサイズや素材、機能などによって異なりますが、15万~50万円程度が相場です。

門扉の素材は、アルミやスチール、木材、アイアンなどがあり、その中でも片開きや両開きなど複数の種類があります。

既製品の門扉や門柱の工事であれば、1~3日程度で済みますが、造作の門柱の場合は1週間程度かかるでしょう。

玄関アプローチ

玄関アプローチの工事とは、道路から玄関までをつなぐ通路を歩きやすく整える工事です。

費用はアプローチの幅や長さ、使用する素材で変動しますが、15万~60万円程度が相場です。

使用する素材には、土間コンクリートや天然石などがあり、一般的には平米単位で費用がかかります。

工事にかかる日数は3日~1週間で、コンクリートを固めるための養生期間として、工事後に5日ほど見積もっておく必要があります。

家のまわりをコンクリートブロックなどの塀で囲う工事の費用相場は、50万~110万円程度です。

費用は、設置する面積や使用する素材によって変動します。

プライバシーを確保するクローズ外構やセミクローズ外構には、欠かせない工事です。

工期は、塀の高さや長さによって変わりますが、一般的には3日~1週間ほどかかります。

フェンス

フェンスは、主に目隠しや防犯性の強化を目的として設置されます。

工事費用の相場は、30万~60万円ほどです。

フェンスの素材にはアルミ、スチール、樹脂、木材などがあり、使用する素材や設置面積によって費用は変わります。

工期は施工面積で変動しますが、一般的には2~3日程度です。

カーポート

駐車スペースを土間コンクリートで仕上げるときの費用は、車1台あたり20万円前後です。

カーポートを設ける場合の費用相場は、車1台用では15万~40万円程度、2台用で40万~100万円程度です。

屋根と3方向以上の壁があるガレージは基礎工事が必要になり、既製品でも1台用で90万~120万円、2台用で150万~250万円程度かかるでしょう。

工期の目安は土間コンクリート工事で2~4日ほど、カーポートの設置工事で半日~3日ほどです

工程が多いガレージの設置工事には、4週間ほどかかります。

土間コンクリート工事では、養生に1週間ほど見ておきましょう。

庭の外構では、芝が多く活用されます。

芝には人工芝と天然芝があり、それぞれで費用が異なります。

人工芝の価格は1平米あたり4,000~8,000円、施工費は2,000~6,000円ほどで、合わせて1万円程度です。

天然芝の価格は、1平米あたり500~2,000円、施工費は2,000~4,000円ほどで、合わせて2,500~5,000円程度と、人工芝よりも安く抑えられます。

人工芝の場合は、除草シートを敷いておく必要があるため、1平米につき1,000円ほど追加費用がかかります。

30平米の庭であれば、人工芝で30万円程度、天然芝で6万円程度が相場です。

工期の目安は、どちらも半日~1日程度で完了しますが、天然芝は根付くまでに2~3カ月かかるでしょう。

テラス・ウッドデッキ

ウッドデッキの工事費用は、サイズや素材、屋根の有無によって変動します。

ウッドデッキの費用は天然木と人工木で異なり、天然木で1平米あたり4万~6万5,000円ほど、人工木で3万~7万5,000円ほどです。

標準的なサイズの5平米では15万~37万円ほど、10平米では、30万~75万円ほどかかります。

一方、床にタイル敷いたタイルデッキの工事費用の相場は1平米あたり1万5,000~2万円ほどで、10平米では15万~20万円程度です。

屋根も設置する場合は、追加で15万~30万円程度、見積もっておきましょう。

工期の目安は、ウッドデッキで1~3日ほど、タイルデッキは7~10日ほどです。

ガーデンルーム・サンルーム

ガーデンルーム・サンルームとは、ガラスやポリカを用いて建物に外付けされた空間で、日光浴をしたり洗濯物を干したりと多目的に使用できるスペースです。

設置費用の相場は30万~100万円程度で、床暖房を付けると150万~300万円ほどかかります。

工期の目安は、面積や構造で変わりますが、3~20日程度です。

ベランダ・バルコニー

屋根のないタイプをバルコニー、屋根のあるタイプをベランダと呼びます。

ベランダやバルコニーの新設費用の相場は、一般的なサイズ(幅180cm×奥行き90cm)で30万~50万円ほどで、工期の目安は3日ほどです。

防水加工の補修や屋根の取り付けといったリフォーム費用には、40万円程度かかるでしょう。

照明

照明の設置費用は、照明のタイプや設置個数によって異なりますが、一般的には10万~25万円ほどです。

照明のタイプ別の費用相場は、次のとおりです。

照明特徴本体価格の目安
ポールライト足元から腰付近の高さを照らすタイプ5,000〜6万円程度
スポットライト離れた場所を照らすタイプ5,000〜4万円程度
ブラケットライト壁面に設置するタイプ1万〜3万円程度
埋め込みライト床や地面に埋め込むタイプ1万〜4万円程度

照明の取り付け費用の目安は、1カ所につき5,000~1万円ほどです。

そのほか、電気工事費用がそれぞれ5,000円ほどかかります。

人感センサー照明の設置費用は、機能やグレードによって幅があり、取り付け費や電気工事費を含めると1台につき1万~5万円ほど必要です。

照明の設置のみの工期の目安は、1日程度です。

植栽

植栽には、外まわりの緑化だけでなく、目隠しの効果もあります。

費用は植物の種類や数によって変わりますが、10万~20万円程度が相場です。

一般的に、庭の主役となるシンボルツリーの価格は2万~8万円ほど、庭木の価格は1万5,000~3万円ほどです。

植物の本体価格に加えて、植栽工事費用に2万~4万円ほど見積もっておきましょう。

植栽の工事には、1~3日程度かかります。

物置

物置の設置費用は、サイズや素材によって異なります。

相場は、幅1m前後の小型物置で3万~5万円ほど、幅2mを超える中型物置では8万~20万円ほどです。

自転車なども収納できる大型のタイプや強度の高いタイプでは、15万~60万円ほどと高くなります。

小型の物置などDIYで組み立てられるタイプもありますが、基礎工事や転倒防止工事が必要なタイプの設置には、3万~7万円程度の工事費がかかります。

物置を設置する工期の目安は、1~2日程度です。

設置場所の状況や物置の規模によっては、さらに長くなる場合があります。

外構工事の費用をできるだけ安く抑えるコツ

外構工事の費用をできるだけ安く抑えるコツは、次の3つです。

● 素材にこだわりすぎない
● 自分でできる部分はDIYをする
● 複数の業者で見積もりをとる

それぞれ解説します。

素材にこだわりすぎない

外構に使う素材によって単価は大きく異なります。

すべての素材にこだわると、予算オーバーになってしまう可能性があるでしょう。

外構工事の費用を抑えるには、優先して費用をかける部位と妥協できる部位を明確にして、使用する素材を選ぶのがおすすめです。

自分でできる部分はDIYをする

すべての工事を業者に依頼せず、簡単な作業はDIYをするのも、費用を抑えるコツのひとつです。

花壇づくりや芝張りなど専門的な知識や技術が不要な作業をDIYすれば、材料費だけで済み、施工費を削減できます。

複数の業者で見積もりをとる

業者に外構工事を依頼する際は、はじめからひとつの業者に絞らず、3社ほどの業者に見積もり依頼しましょう。

複数社に見積もりをとらないと、費用の相場が把握できません。

料金だけでなく、施工後の保証やアフターサービスなどの対応についても十分に比較したうえで業者を選びましょう。

外構、エクステリア工事の施工例

実際の外構、エクステリア工事の施工例を紹介します。

310万円でモダンなオープン外構を施工した例

費用310万円
工期67日
主な施工部位門柱、アプローチ、サイクルポート、駐車スペース、目隠しパネル
出典:LIXILリフォームネット

全体にタイルを施した、モダンな雰囲気で落ち着きのあるオープン外構です。

隣家との境に設置したタイル張りのパネルが、高級感のある空間を演出しています。

開放感も保ちながら、門柱の裏側にサイクルポートを設けたことで、目隠し効果も見込めます。

213万円でウッドデッキ&タイルテラスを施工した例

費用213万円
工期20日
主な施工部位ウッドデッキ、タイルテラス、パーゴラ、造作フェンス、人工芝
出典:LIXILリフォームネット

リビングの外にウッドデッキ、その先にタイルテラスを設置。

リビングの窓を開ければすぐに外とつながるので、セカンドリビングとしても使えます。

ウッドデッキとタイルテラスの高さが違うので、移動時に注意が必要ですが、縁側のようにウッドデッキに腰をかけられます。

タイルテラスに造作フェンスがあることで、通りからの視線を気にせずに家族時間を楽しめる空間です。

20万~50万で庭に目隠しフェンスを設置した例

費用20万~50万円
工期
主な施工部位目隠しフェンス
出典:リショップナビ

前面道路から庭の様子が見えてしまうため、目隠しフェンスを設置した例です。

高めのフェンスで敷地内のプライバシーを確保し、ゆっくりとくつろげる空間になりました。

板材にほどよいすき間を確保しているため、圧迫感はありません。

必要な部分に限ってフェンスを使用し、実用性とデザイン性を兼ね備えた外構です。

外構工事について知っておくべきこと、注意点

外構工事をする前に、知っておくべきことや注意点について解説します。

法令や環境による制限がある

外構工事をする際は、工事内容や設置するエリアによって必要な手続きや、守るべき規制があります。

具体的には、次のような点に注意しましょう。

● 建築許可申請
● 隣地境界線
● 道路境界線
● ブロック塀の高さ制限
● 建築協定

ひとつずつ解説します。

建築確認申請

カーポートやサイクルポート、ガーデンルーム、物置などを設置する際、建築確認申請が必要になる場合があります。

建築確認申請とは、建築しようとしている建物が建築基準法に適合しているか、工事着手前に自治体に確認してもらう手続きです。

外構工事であっても、次のどちらかに当てはまる場合は、建築確認申請が必要になります。

● 床面積が10平米以上
● 設置エリアが防火地域または準防火地域

申請には、図面などの書類を提出しなければならないため、ハウスメーカーやエクステリアの施工業者に申請代行を依頼するのがよいでしょう。

参考:建築基準法6条

隣地境界線

民法234条では、隣地境界線から50cm以上離して建築するよう定められています。

建築基準法違反には抵触しませんが、距離を確保しなかった結果、隣家とトラブルになるおそれがあります。

たとえば、カーポートの屋根から雨水や雪が隣家の敷地に落ちるケースです。

特にカーポートやサイクルポートを設置する際は、トラブル発生を避けるため、50cm以上離すのが望ましいでしょう。

参照:民法234条

道路境界線

カーポートやサイクルポートの屋根が家の敷地から出て道路の上空にかかってしまうと、建築基準法違反となります。

また、前面道路の幅員が4m未満で、特定行政庁の指定した「二項道路」である場合は、道路の中心から2m範囲内は道路として扱われるため、境界線に注意しましょう。

参照:建築基準法42条2項・44条1項

ブロック塀の高さ制限

建築基準法で、ブロック塀の高さは地盤から2.2m以下と定められています。

基礎の上に目隠しフェンスを設置する場合も、2.2m以下にするのが一般的です。

独自の制限を設けている自治体もあるので、事前に確認しておきましょう。

参照:建築基準法施行令62条の8

建築協定

住んでいる地域に「建築協定」があるか確認しましょう。

建築協定とは、住民が利便性の高い生活環境を維持するために、建築物に対して自主的な規制を設ける制度です。

外構工事をする際は、自治体や近隣住民とのトラブルにならないよう、規制がないかチェックしておく必要があります。

外観(おしゃれさ)とプライバシー保護の両方をチェック

外構工事で失敗しないためには、外観のデザインだけでなく、プライバシーの確保にも配慮しましょう。

フェンスや塀のない開放感のある外構も魅力的ですが、家族のプライバシーを確保したい場合には、リビングや庭の周辺に目隠しフェンスを取り入れましょう。

テラスやウッドデッキなどのおしゃれな屋外空間をつくっても、道路からの視線が気になってしまうと、次第に活用されなくなる可能性があります。

人通りの多い道路に接している場合は、部分的にフェンスや植栽を取り入れて目隠しをするのがおすすめです。

デザインとプライバシーの確保、どちらも両立させられるプランを検討しましょう。

契約内容や保証、アフターサービスについて要確認

外構工事をする際は、トラブルを避けるため、契約内容の確認が重要になります。

契約書に記載されている工事内容や費用の明細に誤りがないか確認し、内容に疑問があるときはすぐに質問しましょう。

施工後に、保証やアフターサービスの内容も確認しましょう。

保証があれば、引き渡し後に不具合が生じても無償で対応してもらえます。

コールセンターでサポートを受けられるアフターサービスなどがあると、安心です。

保証内容や期間は業者によって異なるので、事前に確認しておきましょう。

悪質な業者もいるので要注意

外構工事業者の中には、不当請求や手抜き工事をする悪質な業者もいます。

極端に安い料金を提示する業者や、大幅に値引きする業者には要注意です。

悪質な業者を避けるために、複数の業者から見積もりをとって適正価格を把握し、十分に比較・検討するようにしましょう。

外構工事で起こりやすい失敗、トラブル例

外構工事で起こりやすい失敗例を、5つ紹介します。

● 駐車スペースが狭い
● 植物の手入れに手間がかかる
● プライバシーが確保できない
● 床が滑りやすい
● 防犯性に不安がある

失敗例をふまえて、後悔のない外構づくりを目指しましょう。それぞれ順に解説します。

駐車スペースが狭い

実際に駐車してみたら、図面で見ていたよりも狭く感じるケースがあります。

動線が悪かったり、広さに余裕がなかったりすると、駐車しづらくなってしまいます。

駐車スペースを計画するときは、正確な広さを確保しましょう。

駐車スペースのサイズは、国土交通省が公開している基準値が参考になります。

◆国土交通省が公開している駐車ますの大きさ(単位:m)

設計対象車両長さ幅員
軽自動車3.62
小型乗用車52.3
普通乗用車62.5
引用:国土交通省「駐車場設計・施工指針について」

駐車スペースの配置場所によっては、基準値よりも広いスペースを確保したほうがよいケースもあります。

外構の状況に合わせて、駐車スペースの広さや位置を検討しましょう。

植物の手入れに手間がかかる

外まわりに緑を増やしたい思いから植栽にこだわったものの、手入れが面倒になってしまうケースもあります。

植物の手入れに不慣れな場合は、植栽の数は少なめにしておくか、手入れが簡単なものを選ぶのがおすすめです。

落葉樹は、落葉の掃除もしなければなりません。

植栽を計画する際は、手入れや掃除の頻度を確認したうえで選びましょう。

プライバシーが確保できない

オープン外構では、家の中や庭の様子が外から見えやすいためにプライバシーが確保できないといった失敗があります。

オープン外構はコストを抑えられて開放感を出せる点がメリットですが、建物の立地や室内の間取りによっては、プライバシーの配慮が必要です。

部分的に目隠しやフェンスを設置したり、背の高い植物を植えたりと、視線を遮る工夫を取り入れましょう。

床が滑りやすい

アプローチの素材が滑りやすく、転倒しやすいといった失敗例もあります。

晴れの日は問題がなくても、雨の日や雪の日に地面がぬれると滑りやすくなる素材もあります。

水はけの悪い素材も避けましょう。

滑りにくい素材には、ノンスリップ加工のタイルや、コンクリートをレンガ調に組み合わせたインターロッキングブロックや、洗い出し仕上げなどがあります。

家のテイストに合わせて、最適な床材を選びましょう。

高齢の家族がいる場合は、手すりや足元を明るくする照明の設置を検討するのもおすすめです。

防犯性に不安がある

生活を始めてみると、外構が思いのほか暗く、防犯性に不安が生まれるケースもあります。

暗い場所は不審者が侵入しやすくなるため、適度に照明器具を設置しましょう。

人感センサー付きの照明なら、人が近づくと自動的に明るくなるため、防犯性を強化できるうえに電気代も抑えられます。

ソーラータイプは電源につなぐ必要がなく、手軽に取り付けられます。

不審者が身を隠せるような、死角になる部分をつくらないことも大切です。

外構、エクステリアメーカーのランキング

おすすめのエクステリアメーカーを、5社紹介します。

LIXIL(リクシル)

出典:LIXIL公式サイト

LIXILは、エクステリア業界の最大手メーカーで、エクステリア商品のほか、建材や住宅設備などを取り扱う会社です。

カーポートやフェンス、テラス屋根、ウッドデッキなどさまざまな商品があり、充実したラインナップや機能性の高さが人気です。

ショールームは全国各地に数多く設けられているため、気軽に実際の商品を確かめられます。

住宅リフォームフランチャイズチェーンを運営しており、全国の加盟店と連携したリフォーム事業も展開しています。

YKK AP

出典:YKK AP公式サイト

YKK APはファスナーメーカーのYKKの子会社として設立され、国内屈指のシェアを誇るアルミ建材メーカーです。

エクステリア商品も豊富にそろっており、トータルコーディネートができるシリーズ商品も、多数開発されています。

開発から製造まで、すべての工程を自社の国内外の製造拠点で一貫して行うなど、高い品質にこだわりをもっています。

三協アルミ

出典:三協アルミ 公式サイト

三協アルミは、アルミ建材を主軸とした住宅・エクステリア建材のメーカーです。

サイズ展開やカラーバリエーションが豊富で、トレンドを反映した個性的なデザインやカラーを積極的に取り入れている点に特徴があります。

ショールームの数は多くありませんが、WEB上でショールームをバーチャル見学できるコンテンツが用意されています。

タカショー

出典:タカショー公式サイト

タカショーはモノづくりだけでなく、ライフスタイルそのものを提案することを理念としたエクステリアメーカーです。

庭で使われるあらゆるアイテムを提供しています。

「和」の庭を演出する商品を得意としており、特に竹垣風フェンスが人気です。

豊富なカラーバリエーションが評価されています。

四国化成

出典:四国化成建材公式サイト

四国化成は、化学品メーカーとしての強みを活かして、住宅やエクステリア建材事業を展開している会社です。

大手他社と比べると商品数は多くはありませんが、他社にはない個性的な商品もあり人気を集めています。

四国化成のフェンスは公共の建物や施設に使用されてきた実績も多く、信頼性の高いメーカーといえます。

地域別のショールーム

主要都市にある大手エクステリアメーカーのショールームを紹介します。

LIXIL(リクシル)

名称住所電話番号
LIXILショールーム東京東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー6F0570-783-291
LIXIL東京エクステリアショールーム東京都杉並区下高井戸5-4-410570-783-291
LIXILショールーム横浜神奈川県横浜市西区みなとみらい4丁目4番5号横浜アイマークプレイス3階0570-783-670
LIXILのリフォームYOKOHAMA神奈川県横浜市都筑区池辺町4035-1 三井ショッピングパーク ららぽーと横浜 3階045-414-2373
LIXILショールーム名古屋愛知県名古屋市中村区名駅南4丁目11番40号0570-783-051
LIXIL名古屋エクステリアショールーム愛知県名古屋市天白区平針1-21050570-783-051
LIXILショールーム大阪大阪府大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪南館タワーA11階0570-783-195
LIXILショールーム南港大阪府大阪市住之江区南港北1-7-620570-783-195
LIXIL神戸ショールーム兵庫県神戸市中央区東川崎町1-2-2ハウジングデザインセンター神戸B1F0570-783-195
LIXIL神戸エクステリアショールーム兵庫県神戸市西区学園東町6-2-20570-783-195
LIXILショールーム福岡福岡県福岡市博多区半道橋2-15-100570-783-553

YKK AP

名称住所電話番号
ショールーム新宿東京都渋谷区代々木2-1-5 JR南新宿ビル8F0120-32-4134
ショールーム横浜神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1横浜ランドマークタワー34階0120-47-4134
ショールーム名古屋名古屋市中村区名駅3丁目28-12大名古屋ビルヂング13F0120-52-4134
ショールーム大阪大阪府大阪市北区角田町8-1 大阪梅田ツインタワーズ・ノース20F0120-62-4134
P-STAGE大阪(新築向け・完全予約制)大阪府大阪市中央区久太郎町2-5-28 久太郎町恒和ビル1F0120-35-4134
ショールーム福岡福岡県福岡市博多区住吉1-2-25 キャナルシティ・ビジネスセンタービル3F0120-71-4134

三協アルミ

名称住所電話番号
首都圏ショウルーム東京都新宿区西新宿3-6-11〈西新宿KSビル〉9F0570-008939
名古屋ショウルーム愛知県長久手市長配3-6060561-62-1077
大阪ショウルーム大阪府門真市新橋町15-906-6916-0200
福岡ショウルーム福岡県福岡市博多区豊2-4-6092-474-6924

タカショー

名称住所電話番号
首都圏ショールーム埼玉県戸田市新曽1973-1048-430-7446
横浜ショールーム神奈川県横浜市都筑区中川1-4-1 ハウスクエア横浜 住まいの情報館 3F045-914-8067
名古屋ショールーム愛知県名古屋市緑区徳重3-2317-1052-879-0328
大阪ショールーム大阪府箕面市粟生外院1-14-29072-734-8628
九州ショールーム福岡県筑後市野町3670942-52-1812

四国化成

四国化成のショールームはありませんが、こちらから全国の取扱店が確認できます。

外構工事を自分でDIYをする際のポイント

外構工事は、DIYが可能なケースもあります。

ここでは、DIYで外構工事をする際の注意点や、おすすめの方法について解説します。

自分でできる範囲をキチンと把握すること

外構工事には危険を伴う作業や難易度の高い作業もあるため、自分でできる範囲を把握することが大切です。

専門的な知識がなく作業に不慣れな場合は、難易度の低い作業にとどめておきましょう。

DIYでできる作業には、次のようなものがあります。

● アプローチをレンガで舗装する
● 砂利を敷く
● 簡単なフェンスを設置する
● 花壇に植物を植える

次のような作業は、専門的な知識や技術が求められます。

● カーポートなど、高所での作業
● 電気や水道の工事など、資格を要する作業
● ブロック塀など、建築基準法の知識を要する作業

安全や美しい仕上がりを確保するためは、難しい工事は無理をせず専門業者に依頼しましょう。

法令の確認、必要な許可手続きなどをチェック

外構工事をする際は、法や地域の規定に抵触しないか、事前に確認しなければなりません。

建築基準法に違反している建物は、罰則を受ける可能性があるだけでなく、自分や周囲の人がケガを負うリスクがあります。

専門業者に依頼する場合は必要な手続きを代行してもらえますが、DIYで工事をするときは自分で責任をもって確認しましょう。

安全の確保、近隣への連絡をしっかりと

自分で施工するときは、強度や安全性についても十分配慮しましょう。

日常的な使用だけでなく、台風や地震にも耐えられる強度が必要です。

強度が不十分だと、家族がケガを負ったり、隣家とトラブルになったりするおそれがあります。

また、フェンスを設置するときや境界線付近に植物を植えるときは、前もって隣家に連絡しましょう。

隣家との境界線があいまいな場合は、施工位置について了承を得ておけばトラブルを避けられます。

フェンスや植栽によって道路に出る際の見通しが悪くなる可能性があるときも、隣家の了承を得る必要があるでしょう。

外構工事による騒音で近所に迷惑をかける可能性もあるため、近隣住民に「ご迷惑をおかけします」と工事前にあいさつをしておく必要もあります。

低予算で印象が大きく変わるのはウッドデッキのリフォーム

コストを抑えて庭のリフォームをしたいときは、ウッドデッキのリフォームがおすすめです。

市販の人工木ウッドデッキのキットは、部材や金具などがすべてセットになっています。

部材はオーダーしたサイズにカットされているので、カットする手間がかかりません。

業者に依頼すると1平米あたり3万~7万円ほどかかりますが、DIYでは施工費がかからないので、1平米あたり1万5,000~2万円ほどと、コストを抑えられます。

ただし、水平を取ったり重い部材を運んだりと労力や時間もかかるので、作業に不安がある場合は業者に依頼しましょう。

その他でDIYにおすすめの部位、箇所

DIY初心者でも簡単にできる外構工事を紹介します。

花壇づくり

花壇づくりであれば、DIY初心者でも楽しめます。

レンガを積むのは4~5段ほどで、もし失敗して崩れてしまってもケガをするリスクも低く、半日あれば完成できるでしょう。

ホームセンターやネットショップで、さまざまなカラーのレンガが購入できます。

人工芝を敷く

殺風景な庭には、人工芝を敷くのがおすすめです。

除草シートを張った上に人工芝を敷けば雑草対策にもなるので、面倒な除草の手間も省けます。

人工芝は天然芝に比べると初期費用は高めですが、手入れが不要で一年中青々とした庭を維持できます。

外構工事に関するよくあるQ&A

外構工事に関するよくあるQ&Aについてまとめました。

外構工事に使える補助金や助成金はある?

外構のリフォームでは、一定の条件を満たせば補助金や助成金を活用できるケースがあります。

門から玄関までのアプローチを、車いすでも通行できるようスロープにして手すりを設置するバリアフリー化リフォームは、多くの自治体で補助金制度が用意されています。

老朽化して倒壊の危険性があるブロック塀を、安全性の高い塀に改修したりフェンスや生垣にリフォームしたりすると、補助金が受け取れる自治体も増えました。

外構リフォームの補助金や助成金制度は自治体によって異なるので、事前に確認しましょう。

カタログをもらえる会社はどこ?

エクステリアメーカーのカタログを見るには、WEB上で閲覧したりダウンロードしたりする方法のほか、郵送で請求する方法があります。

◆大手メーカーのカタログ閲覧・ダウンロード・郵送の請求先

会社名WEBカタログカタログ請求電話番号
LIXILLIXILのWEBカタログLIXILのカタログ請求050-1790-5765
YKK APYKKAPのWEBカタログYKKAPのカタログ請求03-3864-2200
三協アルミ三協アルミのWEBカタログ三協アルミのカタログ請求0766-20-2111
タカショータカショーのWEBカタログタカショーのカタログ請求073-482-4128
四国化成四国化成のWEBカタログ四国化成のカタログ請求0877-22-4111

目隠し用のフェンスをDIYするのは難しい?

目隠し用のフェンスは、風で倒れる可能性があるため、十分な強度を確保しなければなりません。

DIYで設置したい場合は、通風性があり風の影響を受けにくいルーバータイプや、高さや幅が最小限のタイプを選ぶのがおすすめです。

柱の本数を増やして強度を高めるのもよいでしょう。

外構・エクステリアに合わせた照明選びのコツは?

照明は種類によって光量などの性能が異なるため、照明を設置する目的を明確にして、必要な明るさや設置間隔を決めましょう。

照明の設置には、次のようにさまざまな目的があります。

●足元を照らして転倒を防止する
●車庫まわりや勝手口付近を照らして防犯性を高める
●植栽を照らして空間を演出する

周辺の街灯も考慮しながら、目的に合った照明器具を選びましょう。

外構工事で空き巣や不審者の侵入対策をすることはできる?

空き巣や不審者の侵入対策には、人感センサー照明を設置する方法や、建物の外周に足音の出やすい砂利を敷く方法があります。

人感センサー照明は、人が近づくと自動的に明るくなるため、不審者が侵入しにくい環境をつくれます。

建物の外周に防犯砂利を敷くと、軽く踏むだけで大きな音が出ます。

掃除機や激しい夕立と同レベルの音が鳴る商品もあり、不審者の接近を防ぐなど防犯性を強化できるでしょう。

地域によって気をつけるべき点はある?

寒冷地では、カーポートやテラス屋根、物置などのエクステリア商品を選ぶ際、積雪に耐えられる「耐積雪性能」タイプを選びましょう。

寒冷地に適さない素材は避けることも重要です。

レンガなどの吸水率の高い素材を寒冷地で使用すると、内部へしみこんだ水分が凍り、徐々に内部が破壊される「凍結融解」という現象が起こる可能性があるためです。

台風が多い地域や、風の影響を受けやすい地域でカーポートやテラス屋根を設置する際は、風に強い「耐風圧性能」タイプを選びましょう。

環境に優しい材質、悪い材質などはあるの?

エクステリア商品の中には、廃材を再利用した環境に優しいタイプもあります。

たとえば、F&F社製の「マイティウッド」は、発泡スチロールなどに使用されているポリスチレンを原材料とした人工木材です。

有害物質を含まずリサイクルが可能で天然木のように腐食しないため、長期間使用できます。

一方、環境に悪い素材には、アスファルトがあげられます。

科学誌「Science Advances」によると、夏場、高温になったアスファルトは大気汚染物質を排出するといった研究結果が報告されています。

まとめ

外構工事には外観を整備して美しく見せるほか、機能性を高めて快適に使いやすくしたり防犯性を強化して不審者の侵入を防いだりと、さまざまな役割があります。

外構費用の相場は100万~300万円ほどですが、外構スタイルによって大きく変動します。

住み心地のよい空間にするためのプライバシーや安全性にも配慮して、最適なプランを検討しましょう。

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