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3階建て住宅を建てる人向けに、価格相場や間取りの実例などを解りやすく解説します。
3階建ては2階建てと違い、高さに関する色々な制限に注意が必要で、必ず構造計算を実施しなければならず費用面でも割高になります。
ですので、後悔しないためには3階建て住宅の実績が豊富な業者に依頼するのが理想です。
また土地選びも重要なポイントになってくるので、なるべくなら建築業者を決めてから土地探しを始めることをおすすめします。
3階建て住宅を建てる際の規制、制限とは?
3階建て住宅の計画があるのなら、その土地や地域によって決められている規制や制限について、多少は理解しておかなければなりません。
このブロックでは、土地に対しての規制と建物に関する制限についてわかりやすく解説していきます。
建ぺい率や容積率について
それぞれの土地には「建ぺい率」と「容積率」という規定があります。
この2つはマイホームを建てるのであれば、ぜひ覚えておいて欲しい項目なので、しっかり理解しておきましょう。
建ぺい率
建ぺい率というのは、土地の面積に対する建築面積の比率です。
建築面積のことを建坪(たてつぼ)とも言いますが、建物を真上から見たときの水平投影面積が建築面積となります。
わかりやすく説明するなら、1階部分の床面積とほぼ同等の数値になると思ってください。
ただし軒が長く張り出している家、大きなバルコニーがある家などは建物から1m以上張り出している部分を建築面積に含めることになります。
100㎡の土地で建ぺい率が50%だった場合、敷地面積の半分50㎡が建築面積の上限となります。
この建ぺい率の割合は用途地域ごとに決められています。
住宅系 | 第1種低層住居専用地域 | 30%・40%・50%・60% |
第2種低層住居専用地域 | ||
第1種中高層住居専用地域 | ||
第2種中高層住居専用地域 | ||
第1種住居地域 | 50%・60%・80% | |
第2種住居地域 | ||
商業系 | 商業地域 | 80% |
近隣商業地域 | 60%・80% | |
工業系 | 工業地域 | 50%・60% |
準工業地域 | 50%・60%・80% | |
工業専用地域 | 30%・40%・50%・60%・70% | |
用途地域の指定がない区域 | 無指定 | 30%・40%・50%・60%・70% |
このように同じ用途地域であっても、それぞれの場所などによって建ぺい率は違ってくるので注意してください。
同じ50坪の土地を購入しても、建ぺい率が50%と80%では建てることができる家の大きさが全然違ってくることを理解していると、土地探しも違ってくるはずです。
この建ぺい率に関しては「防火地域」「耐火建築物」「角地」などによって、建ぺい率の10%~20%の割増しも認められるケースがあるので、詳しくは住宅会社の設計士に確認しましょう。
容積率
容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合です。
例えば「容積率100%」と指定された100㎡の土地に3階建て住宅を建てるのであれば、1階40㎡、2階30㎡、3階30㎡の合計100㎡の家を建てることが可能です。
建ぺい率の軒やバルコニーと同じように、こちらの容積率にも延床面積の3分の1以下の地下、延床面積の5分の1以下のガレージは容積率には含まないなど、素人には難しい緩和条件等が多く存在しています。
容積率の割合は「100%・150%・200%・300%・400%・500%」と決められてはいますが、実はこの割合がそのまま適用される訳ではありません。
敷地に面している道路の幅員によっても違ってきます。
例えば容積率が200%の土地があったとして、その敷地の前面道路の幅が4mだった場合、容積率は160%までしか認められません。
専門的な話になるのでここまで理解する必要はありませんが、計算式だけ載せると下記のようになります。
4m(道路幅)×0.4(法廷乗数)×100=160%
詳しく知りたい人は住宅会社に尋ねてみましょう。
家の高さに対する制限
3階建て住宅を計画するなら、建物の高さに関する制限も理解しておきたいところです。
建物の高さに関する制限は、主に以下の3つがあります。
- 絶対高さ制限
- 道路斜線制限
- 北側斜線制限
それぞれについて解説します。
絶対高さ制限
数ある用途地域の中で建物の高さに対して、一番厳しく規制されているのが「第一種低層住居専用地域」と「第ニ種低層住居専用地域」です。
名称のとおり低層の住居専用の地域ですので、ここでは建物の高さが10m以内(一部12mまで)と決められています。
高さ10mまでというと、3階建ては無理かなと思うかもしれませんが安心してください。
住宅会社もそこはしっかり計算しているので、ほとんどの3階建てが10m以内に収まるように設計されています。
もちろんゼロから作る注文住宅でも、設計士が10m以内の高さにおさまる3階建てプランを計画してくれるはずです。
道路斜線制限
道路斜線制限とは、道路の日照や通風を遮らないために決められている高さ制限のことです。
具体的な制限高は、用途地域や敷地に接している前面道路の幅員などによって異なります。
特に3階建て住宅は、2階建てに比べると道路斜線の制限を受けることが多いので、この制限によって建物の形が希望通りにならないこともあります。
ただし適用距離が決められており、この適用距離を超える部分については敷地内であっても斜線制限を受けることはありません。
この適用距離は用途地域と指定容積率によって距離が異なります。
一般的な住宅用地であれば、20m~25mが適用距離に設定されていることが多くなります。
北側斜線制限
北側にある建物の日照権を確保するための規制です。
基本的には、第一種及び第二種低層住居専用地域と、第一種及び第二種中高層住居専用地域内で適用される規制です。
北側の住宅との間に道路がある場合や、北側の土地が1m以上高くなっている場合には緩和措置があります。
かなり複雑で難解な規制となっていまので、詳しくは住宅会社の設計士に確認してください。
3階建て住宅の坪単価相場
3階建て住宅を建てる際の坪単価について解説します。
同じ30坪の家を建てるとき、平屋・2階建て・3階建てで費用はどれくらい違ってくるのでしょうか?
わかりやすく比較してみます。
タイプ | 坪単価 |
---|---|
平屋 | 55万円 |
ニ階建て | 50万円 |
三階建て | 60万円 |
坪単価で比較した場合、2階建てよりも平屋の方が坪単価は高くなりますが、それよりもさらに高いのが3階建てです。
なぜなら3階建てでは構造計算が必須になるためです。
一般的な街の工務店であれば、自社で構造計算ができず、外部の設計事務所などに外注依頼することになります。
それくらい構造計算は手間がかかるため、どうしても割高になってしまいます。
もちろん実際の坪単価は依頼する住宅会社や地域によって変わってきますが、2階建てと比べた場合は20~30%高くなるケースがあると覚えておきましょう。
地盤改良が必要な場合はコストがかかる
さらに3階建てで怖いのが地盤の問題です。
平屋や2階建てに比べて当然建物の重量は重くなり、それだけ土地に掛かる負担も大きくなります。
ですので、平屋や2階建てに比べて地盤を強化しておかなければならず、地盤改良費の問題も考えなければなりません。
地盤強化にも種類があり、一番高額な杭を打って地盤を強化する方法だと、打つ杭の本数や深さにもよりますが100万円単位の負担となることもあります。
建築費を安く抑えるコツは?
先の説明でもわかるように、地盤がしっかりしている土地を買うことが建築コストを抑えるのには絶対に欠かせない大事なポイントです。
その他ポイントとしては、建物は1階と2階が同じ面積になる「総二階」にすることで費用を抑えることができます。
また屋根の素材や形状でも費用を節約できます。
例えば上記の4種類であれば、「スレート<金属系<セメント系<粘土系(日本瓦)」の順番で高額になります。
一番高額な日本瓦とスレート系では、2倍近く価格差があります。
ただし、スレート系の場合建築費は安くなりますが、将来のメンテナンス費用は高額になるので注意しましょう。
安い素材を使用すれば、将来的なメンテナンスコストが高額になるのは当然のことで、これは家の外壁材などでも同じことがいえます。
建築時の負担を少しでも少なくしたいのか、それとも長期的な視点で費用を抑えたいのか。
住宅会社とよく相談して、どうするか決めましょう。
ハウスメーカー別の3階建て住宅間取り例
次は実際にハウスメーカーの3階建て住宅について、間取り例を使いながらポイントを解説します。
商品の特徴などについても軽く解説していきますので、3階建て住宅を建てる際の参考にしてください。
今回は知名度の高いハウスメーカーを例に解説しますが、もちろん他にもたくさんの住宅会社があります。
3階建て住宅となると、間取りのパターンもかなり多様になるので、できるだけたくさんのカタログを見て、自分の理想に近いものを探すことが大事です。
カタログは「LIFULL HOME’S」などのポータルサイトを使えば無料で手に入るので、時間が許す限りたくさんのカタログを見て、理想の間取り探しましょう。
ちなみに、毎月の返済額から3階建て住宅をイメージしたい人には、「金額シミュレーター」がおすすめです。金額の他、世帯人数、予定地を入力するだけで、建てられる家がイメージできる大変便利な無料ツールとなっています。
※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
・ローコスト住宅(1000万円台)
・2000~2500万円の住宅
・2500~3000万円の住宅
・3000~3500万円の住宅
・3500~4000万円の住宅
・4000万円以上の住宅
三井ホーム
商品名 | クレセール |
延床面積 | 128.28㎡(38.80坪) |
1F床面積 | 42.94㎡(12.98坪) |
2F床面積 | 42.86㎡(12.96坪) |
3F床面積 | 42.48㎡(12.85坪) |
三井ホームのクレセールは木造3階建て住宅ですので、木のぬくもりを感じながら暮らすことができます。
当間取りは2階リビングにして、1階を夫婦の主寝室、3階が子供部屋と離れていることから、小さい子どもより中学生以上のお子さんがいる家庭におすすめの間取りです。
間取りと外観画像を見てもらえばわかると思いますが、北側に駐車スペースをつくることで隣家との距離を少しでも離し、家の北側に階段を持ってくることで3階部屋の天井が勾配にならないように考えてある間取りです。
ヘーベルハウス(旭化成ホームズ)
商品名 | FREX3 |
延床面積 | 148.16㎡(44.8坪) |
1F床面積 | 46.80㎡ |
2F床面積 | 57.01㎡ |
3F床面積 | 44.35㎡ |
ヘーベルハウスにおける3階建て住宅の歴史は30年以上もあり、ハウスメーカーにおける3階建て住宅のパイオニアです。
ヘーベルハウス独自の「重鉄制震・システムラーメン構造」が、敷地が狭い都心部でも立地の個性を活かした空間づくりを叶えてくれます。
3階建てに必要なノウハウと豊富な実績をいかし、自由で夢が膨らむ多彩な間取りを提案しれくれることでしょう。
今回紹介している間取りのポイントになっているのが、大開口でLDKとつながるバルコニーを設置したことで、リビングにいながら空とつながる開放感を味わうことができます。
2階バルコニーとは別に3階のベランダや屋上は本格的にアウトドアを楽しむ空間になっており、子どもたちとバーベキューや星空観察など、より家族の時間を楽しむつくりになっています。
トヨタホーム
商品名 | エスパシオEF3 |
延床面積 | 151.89㎡ |
1F床面積 | 53.13㎡ |
2F床面積 | 49.13㎡ |
3F床面積 | 49.63㎡ |
トヨタホームのエスパシオEF3は、鉄骨軸組み住宅なので3階建てでも耐震性が高く、地震や台風にも強い家づくりができます。
鉄骨なので広い開口も作ることができるので、車2台を平行に並べるインナーガレージやビルトインにも対応することができ、敷地が狭くなりやすい都心部などで人気が高い住宅です。
今回紹介している間取りは、敷地面積30坪の狭小地に建つ3階建ての二世帯住宅です。
1階が親世帯の住まい、2階と3階が子世帯の住まいとなっており、完全独立タイプの二世帯住宅となっています。
間取り図を見て気になったのが子世帯の洗面室が少し狭くなっている点です。
リビングやバルコニーを少し小さくしてでも、洗面室はせめてあと1畳ほど広くしておけば使い勝手も違ってくるのではないでしょうか。
一条工務店
商品名 | 一条の3階建て |
延床面積 | 40.14坪 |
高い人気の一条工務店にも3階建て住宅があります。
一条工務店といえば「高気密・高断熱」と「地震に強い」家づくりに定評があるのですが、3階建て住宅でも健在です。
3階建ては室内の温度差が出やすいのですが、一条工務店の3階建て住宅は1階~3階どこのフロアでも均一の温度を保つことができます。
耐震性も全棟耐震等級3ですので、安心して暮らすことができます。
今回紹介している間取りのポイントは、2階リビングの上に大きな吹き抜けを設け、開放感のある空間づくりに重点を置かれていることがわかります。
敷地面積は25坪ほどなのですが、3階建てにしたことで玄関やリビングだけでなく、各部屋もゆったりした広さを確保できており、よく出来た間取りだと思います。
積水ハウス
商品名 | ピエナ(重量鉄骨) |
延床面積 | 170.80㎡(51.6坪) |
積水ハウスの3階建て住宅ピエナは重量鉄骨です。他社の多くは木造ですので、構造体に大きな違いがあります。
特に積水ハウスが採用しているフレキシブルβシステムでは、柱の位置を自由に移動することができるので、複雑な間取りにも対応することができます。
こちらの間取りのポイントは1階の広々としたリビングです。
これだけ広いLDKなのに、通し柱がいらないので大空間を実現できていますし、中庭を見渡せるように大きな窓を設置できています。
それでいて1階から3階まで吹き抜けを設けることができているのですが、いかに間取りの自由度が高いかが良くわかります。
少し気になる点をあげるなら、子ども部屋の収納が足りてない点でしょうか。それ以外は魅力的な間取りになっていると思います。
タマホーム
商品名 | 木望の家 |
延床面積 | 158.15㎡ (47.84坪) |
1F床面積 | 61.27㎡ (18.53坪) |
2F床面積 | 62.93㎡ (19.03坪) |
3F床面積 | 33.95㎡ (10.26坪) |
狭小地や店舗併用住宅にも対応することができる、タマホームの3階建て住宅「木望の家」。
自由設計のローコスト住宅なので、コストを抑えながら3階建て住宅を建てたい人にはおすすめです。
今回紹介している間取りは完全独立型の二世帯住宅です。
1階が親世帯、2階と3階が子世帯となっていて、それぞれのプライベートを重視した間取りになっています。
こちらの3階建ては延床面積47.8坪なのですが、タマホームでは施工床面積で坪単価を算出する社風なので、施工面積54.8坪となります。
そのため、もしこの物件の坪単価が45万円とするなら、普通は「45万×47.8坪=約2,150万円」となりますが、施工面積ベースだと「45万×54.8坪=約2,466万円」という計算になるので、注意が必要です。
3階建て住宅のメリット・デメリットは?
3階建て住宅の良い点、悪い点を紹介していきます。
敷地を最大限活用できることで、狭小地などで人気の3階建てですが、意外と気づきにくいデメリット部分もあるので参考にしてください。
土地が狭くても有効活用できる
3階建て住宅の最大のメリットは狭い土地でも広い家を建てることができる点です。
特に都心部のように土地価格が高い地域では、土地代を抑えつつマイホームを持つことができます。
土地の価格を抑えることができれば、それだけ全体の建築コストを抑えることもできますし、浮いた費用を建物にまわすこともできます。
25坪くらいの土地であれば、本来なら建ぺい率50%として1階の床面積は12坪ほどしか作れないので、1階と2階あわせても25坪ほどの家が限界です。
しかし、3階建て住宅であれば12坪×3階なので延床面積で36坪くらいの家を建てることができます。
2階建てでも30坪~32坪くらいの家を建てる人が多いので、36坪は十分な広さだと思います。
日当たりや眺めが良い
最近は3階建て住宅が増えてきましたが、それでも多くの戸建ては平屋か2階建てなので、日当たりの確保や景観を楽しむことができるのも3階建てのメリットだと思います。
2階リビングの家も多いですし、3階にバスルームをつくって景観を楽しむこともできるのも3階建てならではの特権です。
間取りの配置次第では、平屋や2階建て住宅では得ることができない採光や眺めを堪能することができます。
階段移動が多く老後が大変
メリットばかりではなく、もちろんデメリットもあります。3階建てだと必然的に2つの階段を設置しなければなりません。
若いうちは苦に感じなくても、高齢になるにつれ階段の上り下りが大変になることは間違いないでしょう。
少し前までは3階建て住宅に家庭用エレベーターを設置する家も多かったのですが、費用も場所も取るのでエレベーターを設置する家はほとんど見かけなくなりました。
仮に設置しても家庭用エレベーターはメンテナンスが大変で、大きな出費になってしまうので、家族に介護者がいるなどの場合を除けばエレベーターの設置はおすすめしません。
加えて3階建て住宅にすることで、生活動線もより意識する必要があります。
3階にバルコニーやテラスをつくる家も多いのですが、1階で洗濯したものを3階のバルコニーやテラスに干すのは重労働で、これが毎日続くのですから無視できない問題です。
ビルトインガレージだと建築費が高くなる
3階建てを希望する人の多くは敷地が狭いケースが多いので、建物の1階部分が駐車スペースになっているビルトインガレージを選択する家が多くなります。
ビルトインガレージは建築費が割高になるので、建築費を圧迫しがちです。
もちろん建物1階の半分程度をガレージに取られてしまうので、居住スペースもそれだけ狭くなってしまい、間取りの配置も意識しなければなりません。
スキップフロアや中二階などの家を多く手掛けているトヨタホームなどは、ビルトインガレージがある3階建ても得意だと思うので、気になる人は一度相談してみましょう。
家を売却する際に売りにくい
3階建て住宅は、
・日当たりや眺望が良い
・土地は狭いが駅近などの好立地に建っている
・各フロアの面積は少し狭いが、建物の延床面積は広い
・フロアごとに役割が分けられている
このように良いことが多いので、中古住宅でも人気が高いと思われがちですが、実は中古住宅市場において3階建て住宅は「売れづらい」「売れにくい」物件と言われています。
その理由として以下のような点が挙げられます。
・階段が多いので老後が心配
・掃除が大変
・耐震性に不安がある
・施主のこだわりが強い間取りが多い
・メンテナンス費用が高い
3階建て住宅を少しでも高く、そして早く売りたい場合は、これらの問題点を1つずつ考え、購入希望者にしっかりと説明できる準備をしておくようにしましょう。
やはり2階建て住宅に比べると汎用性という点では劣るので、3階建て住宅を高く売りたければ、なるべくたくさんの仲介業者に依頼して「3階建ての家が欲しい」と最初から決めている人に売るしかないと思います。
3階建て住宅に関するよくある質問
3階建て住宅に関して、よく質問される内容をまとめたので参考にしてください。
3階建てだと税金(固定資産税)が高いって本当?
同じ土地、同じ延床面積の2階建てと3階建てを比較した場合、3階建てだからといって固定資産税が高くなることはありません。
3階建て住宅は軽減措置年数で2階建てより優遇されているので、どちらかというと2階建てよりも固定資産税がお得になる可能性が高いです。
一般的な2階建て住宅だと、新築時から3年間は建物の税額が2分の1に軽減されます。
ですが3階建ての耐火住宅だと、新築時から5年間も税額が2分の1に軽減されますし、長期優良住宅の基準を満たしていればさらに2年プラスされるので、トータル7年間も税額が軽減されます。
3階建ての家にする際は隣人に許可を得ないといけない?
境界トラブルなどがない限り、3階建て住宅を新築するからといって隣地所有者に許可を取る必要はありません。
もし心配なら工事がはじまる前に挨拶をして、「3階建て住宅を建てるが斜線制限などの法律があるので、日光が当たらなくなる心配等はありませんので安心してください」という説明はしておくようにしましょう。
3階建てはWi-Fiが届きにくいの?
Wi-Fiの電波は、ルーターのアンテナを中心として水平方向が強く、上下方向が弱いとされています。
そのため1階にルーターを設置している家の場合、2階や3階はWi-Fiの電波が弱くなる可能性が考えられます。
このようなWi-Fi問題の解決策として中継機を2階に設置する方法があります。
2階の階段付近にあるあるコンセントに差すだけなので簡単にセッティングすることができますし、価格も3,000円~5,000円ほどで購入できます。
第一種低層住居専用地域だと3階建ては無理ですか?
これはよく聞かれる質問で、今でも「用途地域が第1種低層住居専用地域なので3階建ては建てられません」と答える住宅会社があります。
しかしこれは鵜呑みにしてはいけない回答で、住宅会社によっては3階建てでも対応してくれるケースはあります。
確かに「第1種低層住居専用地域」は3階建て住宅を建てるには一番規制が厳しい地域ですが、規制の範囲内であれば3階建て住宅を建てることは可能です。
間取りが決まっている規格住宅を扱う会社などでは、第1種低層住居専用地域に対応する3階建て商品がないことから、このような言い方をするのだと思います。
他の住宅会社やハウスメーカーに問い合わせれば3階建てでも大丈夫なケースがあるので、ぜひ諦めずに問い合わせてみて下さい。
まとめ
今回は3階建て住宅について詳しく解説しました。
3階建て住宅にはメリットとデメリットの両方があるので、将来的なライフプランも考えながら慎重に検討する必要があります。
もし都心部で3階建て住宅を建てるのであれば、一番大事なのは「土地選び」です。
30坪の土地を見つけても、その土地の容積率が80%だと3階合計の床面積は24坪までとなります。
ですが同じ30坪でも、容積率200%の土地なら3階合計の床面積は60坪です。
24坪と60坪ではまったく話が変わってくるので、3階建て住宅を考えているのであれば、まず土地選びに注力しましょう。
土地選びに関しても、頼りになるのはパートナーとなる住宅会社(ハウスメーカー)なので、カタログなどを利用してじっくり探すことをおすすめします。
カタログは「LIFULL HOME’S」などのポータルサイトを使えば無料で手に入るので、時間が許す限りたくさんのカタログを見て、理想の間取り探しましょう。
ちなみに、毎月の返済額から3階建て住宅をイメージしたい人には、「金額シミュレーター」がおすすめです。金額の他、世帯人数、予定地を入力するだけで、建てられる家がイメージできる大変便利な無料ツールとなっています。
※参考:予算ごとのカタログ特集ページ
・ローコスト住宅(1000万円台)
・2000~2500万円の住宅
・2500~3000万円の住宅
・3000~3500万円の住宅
・3500~4000万円の住宅
・4000万円以上の住宅