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カチタスは群馬県桐生市に本社を置く、中古住宅再生事業をメインとする東証一部上場の不動産会社で、事業所は全国に120店舗以上を展開しています。
中古住宅を買取りし、自社でリノベーション。その後、再生住宅として販売しており、その数は年間で4,000戸以上です。
今回はカチタスについて、以下の点を中心に解説します。
- 買取り事業
- 再生販売事業
- カチタスが売れている理由
なお、マンションを高く売るコツやおすすめ仲介業者に関しては、「不動産売却おすすめ業者」の記事でまとめているので、ぜひあわせてチェックしてもらえばと思います。
カチタスの会社概要
カチタスは1978年に社名「やすらぎ」として開業。
開業当時は不動産とは関係のない石材屋でしたが、1988年に不動産業へとシフトチェンジしますが、今の中古住宅をリフォームして販売するという形態は1998年頃からスタートします。
やすらぎ時代は競売物件を購入して、再生住宅として販売するスタイルがメインでしたが、競売物件の減少と共に再生事業も頭打ち状態が続いていました。
2012年に現社長の新井氏が代表取締役社長として就任。
新井氏が社長に就任してから、競売物件に頼らない一般からの買取り再生事業へとシフトチェンジをし、翌2013年には社名をやすらぎから「カチタス」へと変更。
以前は仕入れの9割を競売物件に頼っていたが、現在は競売物件の仕入れ割合は1~2%ほどしかないとのこと。
会社名 | 株式会社 カチタス |
本社 | 〒376-0025 群馬県桐生市美原町4番2号 |
代表者 | 新井 健資 |
電話番号 | 0120-593-000 |
資本金 | 37億7,887万1,000円(2022年3月31日現在) |
設立 | 1978年9月1日 |
従業員数 | 772名(2022年4月1日現在) |
免許番 | 国土交通大臣免許(6)第5475号 |
公式HP | https://katitas.jp/information/ |
店舗と対応エリア
カチタスでは全国を9つのブロックにわけ、それぞれの地域に営業所を展開しています。
2022年8月時点では、全国に122店舗があります。
北海道エリア 10店舗 | 札幌店 小樽店 旭川(北エリア)店 旭川(南エリア)店 岩見沢店 北見店 函館店 釧路店 帯広店 室蘭店 |
東北エリア 19店舗 | 青森店 弘前店 十和田店 八戸店 盛岡店 一関店 仙台店 名取店 大崎店 秋田店 横手店 大館店 山形店 酒田店 米沢店 郡山店 いわき店 会津店 福島店 |
関東エリア 21店舗 | 水戸店 つくば店 下妻店 日立店 栃木店 宇都宮店 小山店 那須店 太田店 みどり店 沼田店 高崎店 熊谷店 越谷店 さいたま店 入間店 東松山店 茂原店 木更津店 佐倉店 八王子店 |
甲信越・北陸エリア 16店舗 | 長岡店 新潟(東エリア)店 新潟(西エリア)店 上越店 新発田店 燕三条店 富山店 高岡店 金沢店 七尾店 福井店 甲府店 上田店 長野店 松本店 伊那店 |
東海エリア 11店舗 | 岐阜店 多治見店 大垣店 静岡店 沼津店 磐田店 富士店 名古屋店 豊橋店 松阪店 名張店 |
関西エリア 7店舗 | 彦根店 草津店 伏見店 福知山店 神戸店 姫路店 宝塚店 |
中国エリア 12店舗 | 鳥取店 米子店 出雲店 岡山店 津山店 東広島店 広島店 福山店 三次店 山口店 下関店 岩国店 |
四国エリア 7店舗 | 徳島店 高松店 丸亀店 松山店 西条店 宇和島店 高知店 |
九州・沖縄 エリア 19店舗 | 福岡店 北九州店 久留米店 飯塚店 大牟田店 佐賀店 佐世保店 諫早店 熊本店 八代店 大分店 中津店 宮崎店 都城店 延岡店 霧島店 鹿児島中央店 薩摩川内店 沖縄店 |
こちらの一覧表をみて分かるのですが、カチタスは大都市圏よりも地方に多くの営業所を構えています。
これは競合相手が少ないエリアにこそ、中古住宅再生事業の需要があると考えているからだそうです。
各店舗の住所や連絡先については、カチタス公式サイトからご確認ください。
なお、首都圏や関西圏での売却を検討している人におすすめの不動産会社としては、「SRE不動産」などがあげられます。
SRE不動産は利用者満足度が高いので、首都圏や関西圏の大都市での売却を検討している人は、ぜひチェックしておくことをおすすめします。
※関東、関西の不動産を売却したい人は要チェック!
関東や関西で不動産売却を検討している人におすすめなのが、「SRE不動産」です。
ソニーグループの上場企業で、業界では珍しい売主に有利な「片手仲介」を宣言。
高値売却につながったと満足度の高い不動産会社です。
エリア内でマンション・戸建てを少しでも高く売りたい人は、ぜひ1度チェックしておくことをおすすめします。
カチタスの事業内容
カチタスの事業内容は「中古住宅の買取り」と「中古住宅の販売」の2つです。
買取りした物件を自社でリノベーションして、リフォーム済み物件として販売するという事業形態です。
売買の仲介や賃貸業務はやっていません。
中古住宅の買取り
カチタスの戸建て住宅買取り実績は6万戸以上で、1年間だと4,000戸を超えます。
この数字はもちろん業界1位なのですが、なんと2位のリプライスもカチタスのグループ企業なので、カチタスとリプライスを合わせると年間5,400戸という買取り再販戸数になります。
3位~10位にランクインしている業者の買取り件数をすべて合計しても1,311戸にしかならないので、カチタスの買取り再販戸数がどれほど多いのかがよくわかります。
買取り価格の相場
カチタスに限ったことではありませんが、業者買取りだと市場相場の6割~7割程度の買取り価格になるのが一般的です。
市場で通常の仲介で売却すれば1,000万円くらいの物件だと、買取り価格は600~700万ほどです。
それでも業者による買取りを希望する人が多いのには「即現金化できる」「売却後の売主責任が免除される」などのメリットがあるからだと思います。
売主が負担する諸費用と必要書類
カチタスに家を買取りしてもらうとき、売主が負担する諸費用を紹介します。
項目 | 金額 |
---|---|
収入印紙代 | 2,000~20,000円 |
抵当権抹消費用 ※抵当権がついている場合のみ | 20,000~30,000円 |
境界確定費用 ※境界確定が必要な場合のみ | 200,000円~500,000円 |
売却時に必要となる書類は以下の通りです。
- 売買契約書
- 登記済権利証
- 身分証明書
- 実印
- 印鑑証明書
- 固定資産税納付書/固定資産税評価証明書
- 銀行口座書類
- ローン残高証明書
- 住民票
- 土地測量図面/境界確認書
- 建築確認通知書/検査済証
- 建築設計図/工事記録書
- 耐震診断報告書
- 管理規約書/使用細則
※ただし、物件の状況に応じて不要な書類もありますので、詳しくはカチタスへ担当者へお尋ねください。
中古住宅の販売
カチタスの年間販売戸数は2022年度だと4,627戸なっており、ほぼ買取りした件数と同等の数値です。
買取り再販ランキングが発表されるようになった2014年から9年連続でカチタスが1位になっています。
そして2位も買取りと同じくグループ企業のリプライスですので、グループ合計だと3位以下を圧倒しています。
1位 | カチタス | 4627戸 |
2位 | リプライス | 1493戸 |
3位 | レジデンシャル不動産 | 1352戸 |
4位 | 大京穴吹不動産 | 1152戸 |
5位 | インテリックス | 1144戸 |
6位 | スター・マイカ・ホールディングス | 1100戸 |
7位 | フジ住宅 | 1039戸 |
8位 | イーグランド | 925戸 |
9位 | ホームネット | 872戸 |
10位 | オークラヤ住宅 | 704戸 |
2022年8月現在では、カチタスが販売している再販住宅は全国で2,564棟。
平均販売価格は、リフォーム費用まで含めて1,400万円とリーズナブルな価格帯なのもカチタスの強みです。
カチタスの強み
カチタスの強みは、他の大手買取り再販業者が進出してない地方部でも利用できる点にあります。
他社を寄せ付けない実績があるので手厚い保証を付けることができ、部材を大量仕入れすることでリフォーム費用を抑えることに成功。
結果として低予算で良質な中古住宅を販売することが出来ています。
仲介手数料がかからない
不動産会社を介して家を売るとき、買うときには仲介手数料が掛かります。
この仲介手数料は売買価格の3%+6万円+消費税なので、2,000万円の売買だと売主と買主ともに726,000円を不動産会社に払わなければなりません。
しかしカチタスに家を売る場合もカチタスから家を買う場合も仲介手数料は不要です。
これはカチタスが買主であり売主でもあるので、仲介にはあたらないからです。
売主責任の免除
中古住宅を仲介で売る場合、売主には一定期間の「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」が伴います。
契約不適合責任とは、売却後であっても一定期間内に瑕疵(不具合)がみつかった場合、その修繕義務は売主にあるという制度です。
例えば売却後しばらくして雨漏りが発覚した場合、この雨漏りは売主の費用負担によって修繕しなければなりません。
しかしカチタスのように買取り業者へ売却した場合に限り、売主の契約不適合責任が免除されます。
つまりカチタスに住宅を売却したあと、売主も気づいてなかった雨漏り等の瑕疵が発見されても売主には修繕する義務はありません。
2年保証
カチタスから中古住宅を購入した場合、2年間の建物保証を受けることができます。
先ほど書いたように一般的な中古住宅の売買であれば、売主が契約不適合責任という保証をするのですが、これは通常1か月~3ヵ月程度でしかありません。
しかしカチタスの場合は、中古住宅の3大リスクである雨漏り、主要構造部の欠陥・腐食、給排水管の漏水・故障を引き渡しから2年間保証してくれます。
さらにシロアリ被害に関しては防蟻処理をしてから販売しているので、最大5年間のシロアリ保証がついています。
空き家住宅の増加
今現在も空き家が問題視されていますが、日本国内ではさらに空き家が増加することが予想されています。
誰も使わなくなった実家など地方部の空き家問題は深刻で、売りたくても買い手がみつからずに簡単には売却することができません。
このように売りたくても売れない空き家は維持管理するのにもお金がかかります。
こうした背景を考えるとカチタスのように買取り再販の需要は、今後もどんどん増加していくことでしょう。
低所得でもマイホームが買える
カチタスが販売しているリノベーション済み中古住宅の販売価格は、平均1,400万円とリーズナブルな価格設定になっています。
そのため35年ローンだと月々の支払いは40,000円ほどなので、賃貸アパートに住みながら家賃を払うよりも明らかにお得です。
実際に世帯年収が200万円という人でもローンが組めて、カチタスから中古住宅を購入しているそうです。
大都市圏より地方で強い
2021年度の販売棟数4,525棟のうち、実績が多いエリアBEST3はこのようになっています。
順位 | 地域 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 九州・沖縄エリア | 18% |
2位 | 東北エリア | 16% |
3位 | 中部エリア | 15% |
関東や近畿の大都市エリアより、九州や東北などの地方部でカチタスの強さがより際立っています。
このことから、カチタスは地方で強みをもっていることがわかります。
もし地方にある物件の買取を依頼するなら、カチタスは第一候補と言えるでしょう。
一方で人口が多い「大都市」にある物件ならば、カチタスより「SRE不動産」の方が売主にとってもメリットが大きいです。
なぜならSRE不動産は、売主にとって不利となる「両手仲介(囲い込み)」を一切しないと宣言している「片手仲介専門」の会社だからです。
海外ではこれがスタンダードですが、日本ではまだほとんどなく、大手で宣言しているのはSRE不動産くらいです。
そのため、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県などの大都市圏にある物件ならば、カチタスよりSRE不動産に相談する方がおすすめです。
カチタスの口コミ評判は?
カチタスを利用した方の口コミについて紹介します。
良い口コミ
築40年の実家を相続しましたが、使いみちもないので売りに出すことにしました。
複数社に相談しましたが、なかなか買い手が見つからず、かなり苦労しました。
その時ようやくカチタスさんを見つけ相談し、買い取って頂け大変助かりました。
どこよりも高評価を頂けたことと、全国展開をしておられるため、地元から離れている私の所から他店舗への連絡ややり取りが良かったです。
また、家財道具の処分なども、格安でお引き受けいただくことが出来、売却までの期間が短かったのも好印象です。
迅速な対応や、応答の速さが何よりも信頼をおけたポイントだと思います。
おうちの語り部:カチタスの口コミより引用
こちらからの質問にも丁寧に迅速に答えていただき、なおかつ説明もとてもわかりやすかった。他社のように何回も連絡をするということもなく、ストレスなく対応していただいた。
査定が終わり、こちらの意思がハッキリしたところで、すぐに売却手続きを行ってくれ、対応が非常に早かった。価格についても査定額より少し上げてもらい、納得のいく売却ができた。
売却価格は固定資産の評価額とほぼ同じ金額であり、価格についての説明もしっかりとあり、満足できた。リフォームがしてあることもあり、少し査定金額を上げてもらったこともよかった。
おうちの語り部:カチタスの口コミより引用
悪い口コミ
遠方から愛媛県の不動産会社を探すのは大変でしたので基本ネットを利用していました。
不動産会社から近くの買取業者を紹介していただき金額を提示してもらいました。
契約までは早かったですが、書類の不備等があり期間がかかったことが不満でした。
おうちの語り部:カチタスの口コミより引用
実家の売却に時間はかけたくなかったので、提示された金額で即答しました。
すぐに買い取っていただけ、大変満足していますが、書類の不備などが何回かあり手間がかかった部分は残念に思います。
金銭面では営業サイドと価格の折り合いがついていましたが、途中、本社決済時に価格引き下げの打診あり。
価格が変わってしまったのは残念でしたが、担当者は親身に対応してくれたので結果オーライとしましょう。
カチタスは自社買取なので、現金化が早く、早く売れたことに満足している口コミが多くありました。
一方、悪い口コミでは書類の不備などが複数上げられており、やや不満を感じている人がいる印象でした。
築年数が30年を超える古い物件は、断る業者が多い中、カチタスは買取にチャレンジしてくれるので、他社では断られ諦めかけている方は一度相談してみてください。
買取金額は他社に比べ安い傾向がありますが、スピード重視で売却したい方にはオススメです。
カチタスに関するよくある質問
カチタスの中古住宅に関して、今回紹介しきれなかった部分や、ネットなどで良く質問されている内容などをまとめてみました。
フルリフォームすると固定資産税はあがりますか?
土地の評価額はほとんど変わりませんが、建物は年数が経過するほど評価額が下がるので固定資産税も下がります。
しかし、カチタスのように建物を新築のように綺麗にリノベーションしてしまうと、せっかく安くなっている固定資産税がまた高くなってしまうのでは?と心配される人もいるでしょう。
心配いりません。
リフォームで建物が綺麗になっても、築年数がリセットされる訳ではありませんので、建物の評価額はほとんどかわりません。
ですので、フルリノベーションで建物を綺麗にしたからといって固定資産税が急激に上がることもありません。上がったとしても微増程度です。
入居までどれくらいの期間が掛かりますか?
カチタスで中古住宅を購入した場合、平均1ヵ月~2ヵ月ほどで入居することができます。
これはカチタス側が入居までの期間を決めているわけではなく、買主の住宅ローンが大きく関係しています。
順番としては「物件の内見」「住宅ローン事前審査」「物件の売買契約」「住宅ローンの本審査」「決済・引き渡し」という流れになります。
これらの手続きを進めていくと、どうしても1ヵ月ほど時間が必要です。
もし住宅ローンを使わずに現金で購入するというのであれば、最短2週間ほどで入居することも可能です。
現金化までの日数はどれくらいですか?
カチタスの場合だと売買契約と同時に鍵の引き渡しがおこなわれ、そのあと即日買取り金額を指定の口座に入金してくれるシステムになっています。
ですので、最短だと相談~入金まで1週間ほどかなと思っていましたが、カチタスの公式サイトによると最短で3週間と記載されていました。
きっと買取り査定などに少し時間が掛かるのだと思います。
買取査定をお願いしたとき買取価格はいつわかりますか?
カチタスには2つの買取り査定があります。
1つは建物の外観や周辺環境などから過去の買取り事例を参考に算出する「簡易査定」
2つめは調査員がお伺いして、建物の内部までしっかりチェックしてから算出する「訪問査定」です。
簡易査定であれば、即日から2日程度ですが、具体的な金額ではなく「〇〇万円~〇〇万円」という幅を持たせた金額提示になります。
訪問査定であれば1週間ほど時間が掛かりますが、具体的な買取り金額を提示してもらえます。
まとめ
カチタスは通常の売買では、なかなか買い手がみつからないような物件も積極的に買取りしてくれますし、買取り価格に納得すれば即現金化することができます。
相続したけど誰も住む人がいなくなってしまった遠方にある実家などを売却するときにおすすめの業者です。
ただし通常の仲介で売却するのに比べ買取り額は安くなるので、その点は理解しておく必要があります。
具体的には市場価格の6割~7割くらいの買取り価格になり、建物の傷み具合によっては5割を切ることもあります。
その点を踏まえて、通常の売却の方が得なのか、カチタスに買い取りしてもらう方が良いのかをしっかり比較しましょう。
通常の仲介で売却する場合の査定金額は、「すまいvalue」や「SUUMO」などの大手サイト確認することができます。
両方の金額がどの程度になるのか把握したうえで、自分達にとってどちらが良いのか判断することをおすすめします。