外資系企業への就職や転職を考えている人のなかには、外資系企業の経理部門へ就職して仕事を安定させたい人や外資系の経理へ転職して収入アップを狙いたい人も多いでしょう。
この記事では、外資系企業の経理業務の特徴、年収、求められる資格やスキルについて詳しく解説していきます。
また、会計基準の基本や外資系企業で米国公認会計士として働いた場合の年収などについても解説しています。
外資系企業もしくは外資系企業の経理職への就職や転職を検討している方はぜひ、参考にしてみてください。

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外資系企業の経理の年収はどのぐらい?
外資系企業への就職や転職や経理職への就職を検討している人は経理の年収相場を参考にしましょう。
外資系企業の経理の年収相場
外資系企業の経理の年収相場は約600〜900万円です。
日系企業の経理の年収相場が約500万円なので、外資系経理の年収は一般的な経理の年収よりも高めと言えます。
理由として外資系企業の経理では、高い英語力や海外を含む幅広い経理・会計知識などの高い専門性や業務知識が求められるからです。
ただ、経理などのバックオフィス部門では仕事の出来高や評価などで年収を上げにくい傾向にあり、就職や転職時に高年収であることは重要なチェックポイントです。
外資系経理の年収は外資系全体のなかで高め?
外資系経理の年収は外資系企業全体でも高めの傾向です。
外資系企業は高収入なイメージを持っている人が多いですが、外資系企業へ就職した場合の一般的な初任給は月額で約33〜50万円、年収で約400〜600万円です。
外資系経理の年収相場は約600〜900万円なので、同じ外資系企業でも経理などの専門性が高い部門では、初任給でも高い給料を貰える可能性があります。
年代別に見る一般企業での経理年収
年代別に一般企業で働いた場合の経理の年収は以下のとおりです。
- 20代:約300〜350万円
- 30代:約400〜450万円
- 40代:約500〜570万円
- 50代:約600万円〜
経理業務で実務実績を積んだり、資格取得などで専門性を高めることで年収アップに繋げられます。
外資系企業の経理業務の特徴とは?
外資系企業と日系企業とでは経理業務にどのような違いや特徴があるのか、詳しく解説します。
外資系企業の会計基準は日系企業と違う
まず、外資系企業と日系企業の会計基準に違いがあることを知っておきましょう。
基本的に日系企業は日本の会計基準を採用しています。
しかし、外資系企業では会社の本部がある本国の会計基準に基づいて会計報告書類などを作成しなければならないので、それぞれの国の会計基準を理解して違いを把握しておく必要があります。
通貨の違い
日系企業は会計報告書類を円で表示するのが一般的ですが、外資系企業は本国の通貨に換算して会計報告書類を作成します。
為替差損益の処理をする際は為替レートのチェックをしたり、為替リスクについて把握しておく必要があります。
また、外資系企業ではスピードを優先させる傾向があり、為替リスクなどを考慮しながら処理を進める工程が日系企業の経理業務よりも複雑で難しいと感じる人が多い理由です。
決算期の違い
一般的な日系企業では年1回の決算期に決算業務をしますが、外資系企業では本国の親会社が決めている決算期に従う必要があり、日本の決算期と一致していない場合があります。
もし、日本の決算期と一致していない場合は本国の親会社の決算期に合わせて、日本の子会社でも仮決算するなどして対処します。
近年、よりスムーズに業務を進める目的で決算期の統一をはかる企業が増えてきているので、決算期の違いで起こる問題はいずれ解消されるでしょう。
外資系企業の経理へ就職・転職する人は必見!会計基準の基本を徹底解説
会計基準の基本情報や日本で採用されている会計基準の種類などについて紹介します。
会計基準は経理業務のなかでも基礎的な部分なので、外資系企業の経理へ就職・転職を検討している人は必ず勉強しておきましょう。
そもそも会計基準とは?
会計基準とは、財務諸表を作成する際のルールを意味します。
決算期に作成される損益計算書や貸借対照表などの財務諸表は、株主や債権者などの企業の利害関係者に財務状態や経営成績を報告する際に使用されます。
もし、企業が独自のルールで財務諸表を作成してしまうと業績が伸びているのか落ちているのか分かりづらく、比較ができません。
会計基準は企業が公正に金融取引するためにも、非常に重要な役割をになっているのです。
日系企業で採用されている会計基準の種類について
日系企業で採用されている会計基準は、以下の4種類です。
日本会計基準
日本会計基準は日本独自に形成された会計基準であり、一般的な日系企業が多く採用しています。
1949年に公表された企業会計原則をベースに2001年からは企業会計基準委員会が設定した社会変化に応じた会計基準を採用し、会計基準のルールを作っています。
米国会計基準
米国会計基準は米国財務会計基準審議会(FASB)が発行する会計基準です。
財務会計と税務会計がそれぞれ独立しているのが特徴です。
米国市場で上場している企業は米国会計基準に基づいて、財務諸表を作成する必要があります。
国際会計基準(IFRS)
国際会計基準(International Financial Reporting Standards 通称:IFRS)は世界標準を目指して国際会計基準審議会によって作られた会計基準です。
欧州地域の上場企業に対して2005年から導入の義務化が進められました。
導入にはコストがかかりますが世界標準であること、海外での資金調達がしやすいというメリットから導入を検討する企業が増えています。
海外に多数の子会社を持つ日系企業や日本法人の外資系企業は、国際会計基準を採用しているケースが多いです。
国際会計基準の日本版(J-IFRS)
J-IFRSは日本会計基準とIFRSの掛け合わせた会計基準で、言わば日本版の国際会計基準です。
2016年3月末から適用が開始され、国際会計基準(IFRS)に比べると、海外における資金調達がしにくい傾向があります。
会計基準が複数ある理由とは?
日本で複数の会計基準が採用されている理由は、市場の国際化に日本独自の会計基準だけでは対応しきれない場合が多くなってしまったからです。
たとえば、日本会計基準による財務諸表は米国の市場では認められていません。
また、欧州でも日本会計基準は通用せず、米国会計基準もしくはIFRSへ対応する必要があるのです。
外資系企業の会計基準はどうなっている?
外資系企業が採用している会計基準は大きく3種類あり、以下にまとめました。
日本会計基準 (JGAAP) | 米国会計基準 (USGAAP) | 国際会計基準 (IFRS) | |
設定主体 (民間機関) | 企業会計基準委員会 | 財務会計基準審議会 | 国際会計基準審議会 |
当局 (公的機関) | 金融庁 | 証券取引委員会 | なし |
採用企業の傾向 | 日本企業 | アメリカの上場企業 | 海外に子会社が多数ある企業 |
採用国 (国数) | 日本 | 米国 | 世界110カ国以上 |
設定方法 | 帰納法 | 帰納法 | 演繹法 |
基礎 | 細則主義 | 細則主義 | 減速主義 |
利益の考え方 | 収益費用アプローチ | 資産負債アプローチ | 資産負債アプローチ |
EUでは会計基準が国際会計基準(IFRS)に義務化されたこともあり、世界の多くの国々で国際会計基準の導入が進んでいます。
国際社会で活躍するもしくは成長したい企業では、国際会計基準の導入が必須になってくるでしょう。
経理でキャリアパスするなら外資系企業がおすすめ!
経理でキャリアパスするなら外資系企業がおすすめの理由を、以下にまとめました。
英語力や国際コミュニケーション能力が身につく
外資系企業の経理で働く場合、書類の作成や外国人社員との会話では英語を使うことがほとんどなので、英語力を身につけられます。
また、外国人が多い職場環境や外国人社員との会話を通じて、海外で外国人がしているコミュニケーション能力も自然に習得できます。
英語を使いながら経理の仕事がしたい方やグローバルな環境で英語などの語学力を伸ばしたい人には、外資系企業がおすすめです。
国際会計基準や米国会計基準などの知識が身につく
多くの外資系企業では国際会計基準や米国会計基準が採用されているので、日系企業では経験できない知識を身につけられます。
また、外資系企業の経理で国際会計基準や米国会計基準などの実務経験を積んでおくと、将来的に転職することになっても大きな強みに強みになります。
実力に応じた給与をもらえる可能性がある
外資系企業のほとんどは成果主義の傾向が強いので、年齢や勤続年数、男性女性などの性別に関係なく成果に応じて評価されます。
成果を出した分だけしっかり評価してもらえるので、若いうちから給与を上げることも可能です。
転職する人でも年齢や社歴など関係なく、これまでの実務経験や資格、能力で給与が決められるので日系企業への転職よりも収入アップを目指せます。
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外資系企業の経理への就職・転職で求められる資格やスキルは?
外資系企業の経理への就職・転職で求められる資格やスキルを以下にまとめました。
外資系企業の経理の求人情報では詳しく紹介されていない、求められる資格の詳細やスキルについて解説しています。
求人へ応募する前にどのような資格やスキルが求められているのか確認し、就職前の資格取得も検討しましょう。
ビジネス英語
外資系経理として働く場合、ビジネスレベルの英語力があると就職や転職でポイントは高いです。
経理の仕事で高度な英語力が必要になるケースはありませんが、英語で書かれた契約書や請求書を扱うことが多くあります。
また、本国の親会社やグループ会社と英語でコミュニケーションをとる機会もあるのでビジネスレベルの英語力があると安心です。
就職や転職のときはTOEICやTOEFLなどのスコアで、英語力を証明できるよう準備しておきましょう。
経理の実務経験
日系企業での経理としての実務経験は外資系企業で働く際にも役立ちます。
会計基準や為替レートなどの知識を勉強する必要はありますが、基本となる経理業務は国が違っても大きく異なることはありません。
外資系企業への就職が未経験でも日系企業で培った経験をしっかりアピールしましょう。
クラウド会計ソフトやエクセルなどの知識
経理業務ではクラウド会計ソフトやエクセルなどを使って仕事をします。
エクセルではSUMやVLOOKUP、ROUNDといった関数やピボットテーブルを使う機会があります。
クラウド会計ソフトは会社経営に必要な管理業務を自動化したり、経理業務の効率化を図るソフトなので、多くの外資系企業が導入しています。
就職する外資系企業によって使用している会計ソフトに違いはありますが、共通している機能もあるので過去にクラウド会計ソフトを使用した経験がある場合は問題ないです。
外資系経理への就職・転職に有利な資格一覧
外資系経理への就職・転職に有利な資格を一覧にして、以下にまとめました。
外資系経理への就職・転職を検討している人は、ぜひ資格取得を目指しましょう。
- Microsoft Office Specialist
- 日商簿記検定
- 米国公認会計士(USCPA)
- 国際会計検定(BATIC)
- 国連英検
外資系企業で米国公認会計士として働くには?年収は高い?
外資系企業で働く人のなかには米国公認会計士の資格を持っている人もいますが、仕事内容や年収についてあまり多く知られていません。
米国公認会計士の基本情報と仕事内容、業界別の平均年収を紹介します。
米国公認会計士とは?
米国公認会計士(U.S. Certified Public Accountant 通称:USCPA)とは全米州政府会計委員会(NASBA)により実施されている資格です。
米国に在住している人だけではなく日本をはじめとする多くの国で受験でき、資格保有者は英語と会計の両方を理解している人材として重宝されます。
試験科目は以下の4科目で、試験時間は各科目4時間です。
- Financial Accounting & Reporting(FAR):財務会計
- Regulation(REG):諸法規
- Auditing & Attestation(AUD):監査、証明業務
- Business Environment & Concepts(BEC):ビジネス環境、諸概念
米国公認会計士の仕事内容は?
米国公認会計士は会計や税務、監査の専門家として、以下の業務を担当します。
会計業務
- 米国の税法に基づく法人税や個人所得税の申告
- 試算表や帳簿のチェック
- 英文財務諸表の作成
- 決算書の作成
コンサルティング業務
- 国内や海外の会計、税務、経営に関するコンサルティング
サポート業務
- 国内と海外とのパートナー企業などどの会計業務の対応
- グローバル事業展開のサポート
業界別の米国公認会計士の平均年収
業界別に外資系企業で働いた場合の米国公認会計士の平均年収を、以下にまとめました。
監査法人
監査法人に勤務する米国公認会計士の平均年収は約500〜600万円で、一般社員の多くは残業代が給与の多くを占めています。
管理職や役職者の場合は約800万円〜1,000万円を越えるケースもあります。
コンサルティング会社
コンサルティング企業に勤務する米国公認会計士の平均年収は約500〜800万円です。
コンサルティング会社の年収は企業規模や職種によって大きく異なり、有名企業や大企業であれば年収800万円以上もらえるケースもあります。
外資系企業
外資系企業に勤務する米国公認会計士の平均年収は初年度で約400万円です。
2年目以降の平均年収は約500〜600万円に収まることが多く、マネージャーポジションまで昇進できれば年収1,000万円以上を得られる可能性もあります。
一般企業
一般企業に勤務する米国公認会計士の平均年収は初年度で300万円程度です。
一般企業の場合、年齢や勤続年数とともに給与が徐々に上がっていくので、役職者まで上がると年収は約700万円になります。
マネージャーポジションまで昇進できれば年収900万円以上を得られる可能性もあります。
まとめ
外資系企業の経理業務の特徴、年収、求められる資格やスキルなどについて解説しました。
外資系企業で採用されている会計基準は種類が多いので、就職・転職を希望する人はそれぞれの会計基準の特徴や違いについて勉強しておく必要があります。
また、外資系経理ではビジネスレベルの英語力やエクセル・会計ソフトなどのPCスキルを持っておくと就職・転職に有利なので、就職前の資格取得がおすすめです。
日系企業の経理からキャリアアップしたい人も外資系経理が未経験の人も外資系経理へ就職・転職して、年収アップやキャリアパスを成功させましょう。